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桜の下で待っている の商品レビュー

3.6

86件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    28

  3. 3つ

    35

  4. 2つ

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2021/04/05

例年より早い桜の開花に誘われて、思わず手に取った。 彩瀬さんの作品は初めてだったけど、心情の描写が素晴らしいと思った。 それぞれの短編の主人公は、年代も性別も立場も様々なのに、いつの間にか自分のものになっている感覚。 「ハクモクレンが砕けるとき」が印象に残った。 鍵っ子だった...

例年より早い桜の開花に誘われて、思わず手に取った。 彩瀬さんの作品は初めてだったけど、心情の描写が素晴らしいと思った。 それぞれの短編の主人公は、年代も性別も立場も様々なのに、いつの間にか自分のものになっている感覚。 「ハクモクレンが砕けるとき」が印象に残った。 鍵っ子だった小さいころ、千里と同じように、死んじゃったらどうしよう、事故に遭ったらどうしよう、と何がきっかけだったのか今では思い出せないけれど、そんなことを考えてこわくなっていたことがふとよみがえった。 人は知らないうちに、自分が見聞きして、体験したことがその人の血肉になっていくのだと思う。 幸せなことだけじゃなく、悲しいことも、苦しいことも。震災だってそう。 「苦しみしか汲み取れないとしたら、お前の目が悪いんだ。よく目を磨いておきなさい」 暗いものに覆われそうになっても、賢治のようにきらきらしたものを取り零さないように生きていきたい。 今度岩手に帰ったら、童話村で賢治の目を通した世界に触れて、マルカンのソフトクリーム、食べよう。

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2021/03/28

電車っていいよな。どの作品の主人公も、終わりには少しだけ大人になっているのが感じられる。爽やかで鮮やか。

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2021/03/28

桜前線が日本列島を北上する季節に桜を追って東北へ行く旅は良い。北へ向かうほど山の残雪の白さをバックにした桜と芽吹いたばかりの緑が優しい。 「郡山、仙台、花巻…桜前線が日本列島を北上する4月、新幹線で北へ向かう男女5人の物語」とあったので、 桜を巡る話かと手に取ったのだが、各章で...

桜前線が日本列島を北上する季節に桜を追って東北へ行く旅は良い。北へ向かうほど山の残雪の白さをバックにした桜と芽吹いたばかりの緑が優しい。 「郡山、仙台、花巻…桜前線が日本列島を北上する4月、新幹線で北へ向かう男女5人の物語」とあったので、 桜を巡る話かと手に取ったのだが、各章で描かれるのは、モッコウバラ、からたち、菜の花、ハクモクレン、そして東京の夜桜。 ふるさとを巡る、ほろ苦く愛おしい話に心がじんわりと暖かくなりました。 桜の季節は他の花も咲きだす時でもありました。

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2021/03/28

桜の下で待っている 著作者:彩瀬まる 発行者:実業之日本社 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 東北の春を旅している気分的になれる短編集

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2021/01/21

テーマが「ふるさと」の短編集。 表題作を含む5作品が入っています。 テーマ以外に【花】【東北】【新幹線】【家族】が共通点となっています。 解説を読んで、どうして【東北】だったのかがわかってよかった。 表題作もよかったけど、個人的には ▪からたち香る ▪菜の花の家 が良かったな。 ...

テーマが「ふるさと」の短編集。 表題作を含む5作品が入っています。 テーマ以外に【花】【東北】【新幹線】【家族】が共通点となっています。 解説を読んで、どうして【東北】だったのかがわかってよかった。 表題作もよかったけど、個人的には ▪からたち香る ▪菜の花の家 が良かったな。 世の中落ち着いたら東北旅行したい!

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2021/01/17

やっぱりホワッとする。 個人的に1番感激したのが、花巻のデパートの食堂!!あれは!!日食さんの『あのデパート』の食堂なはず!!!わたしの好きな曲と繋がった!! なんだろう、この感激!! せかいは、どこかでちゃんと繋がってるんだなぁ。 なんか、ほわほわした。 明日からまた頑張ろうと...

やっぱりホワッとする。 個人的に1番感激したのが、花巻のデパートの食堂!!あれは!!日食さんの『あのデパート』の食堂なはず!!!わたしの好きな曲と繋がった!! なんだろう、この感激!! せかいは、どこかでちゃんと繋がってるんだなぁ。 なんか、ほわほわした。 明日からまた頑張ろうと思えた一冊。

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2020/11/05

1つ1つの物語は、私にとって心のどこかで感じたことのある、懐かしさやもどかしさや、照れくささの記憶を思い起こすストーリーでした。

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2020/03/11

東北新幹線に乗る5人の短編集。 家族がいて、帰る場所があるということは、安心する反面、ときどき面倒臭かったり、放っておいてほしいと思うことがあったり。そんな複雑な感情を、5人の物語を通して丁寧に描き出している。 初読みの作家さんだったけど、風景や気持ちの描写が柔らかくて瑞々しく...

東北新幹線に乗る5人の短編集。 家族がいて、帰る場所があるということは、安心する反面、ときどき面倒臭かったり、放っておいてほしいと思うことがあったり。そんな複雑な感情を、5人の物語を通して丁寧に描き出している。 初読みの作家さんだったけど、風景や気持ちの描写が柔らかくて瑞々しくて、とても好みだった。他の作品も読んでみよう。

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2019/06/14

東北新幹線を利用する客一人一人の短編と、最後にその新幹線で働く売り子さんの一編です。どのお話も家族との関わりをテーマにしていますが、過度に重くはなくかといってわざとらしいハッピーエンドでもなく、ふわっとあたたかかったり切なさを残したり、ちょっと息苦しかったりするものもありましたが...

東北新幹線を利用する客一人一人の短編と、最後にその新幹線で働く売り子さんの一編です。どのお話も家族との関わりをテーマにしていますが、過度に重くはなくかといってわざとらしいハッピーエンドでもなく、ふわっとあたたかかったり切なさを残したり、ちょっと息苦しかったりするものもありましたが、でもちょうどよい余韻を残してくれました。家族だからこそ、ちょうどよい距離感はとても難しいものです。好んで手に取る種類の本ではないのですが、たまにはこういうのを読む時間もあっていいと思いました。

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2019/03/25

前から題名が気になっていて読みました。 東北新幹線を通してそれぞれのふるさとの物語。 桜の下で待っているのはふるさと。 私もふるさとに帰るといつも両親と喧嘩したのを思い出した。

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