桜の下で待っている の商品レビュー
描写が綺麗で、それだけでじんわり心に沁みました。桜や春のもつ明るいけれど儚く切ないイメージが作品に合っていると思います。 家族や故郷に対する思いは、それぞれ複雑なんだな。
Posted by
ふるさとに対する想いって、人それぞれだけど、良くも悪くも思い入れのある場所なんだろうな。 故郷を離れたタイプの人間ではないから、ハッキリとは分からないけど。
Posted by
例年より早い桜の開花に誘われて、思わず手に取った。 彩瀬さんの作品は初めてだったけど、心情の描写が素晴らしいと思った。 それぞれの短編の主人公は、年代も性別も立場も様々なのに、いつの間にか自分のものになっている感覚。 「ハクモクレンが砕けるとき」が印象に残った。 鍵っ子だった...
例年より早い桜の開花に誘われて、思わず手に取った。 彩瀬さんの作品は初めてだったけど、心情の描写が素晴らしいと思った。 それぞれの短編の主人公は、年代も性別も立場も様々なのに、いつの間にか自分のものになっている感覚。 「ハクモクレンが砕けるとき」が印象に残った。 鍵っ子だった小さいころ、千里と同じように、死んじゃったらどうしよう、事故に遭ったらどうしよう、と何がきっかけだったのか今では思い出せないけれど、そんなことを考えてこわくなっていたことがふとよみがえった。 人は知らないうちに、自分が見聞きして、体験したことがその人の血肉になっていくのだと思う。 幸せなことだけじゃなく、悲しいことも、苦しいことも。震災だってそう。 「苦しみしか汲み取れないとしたら、お前の目が悪いんだ。よく目を磨いておきなさい」 暗いものに覆われそうになっても、賢治のようにきらきらしたものを取り零さないように生きていきたい。 今度岩手に帰ったら、童話村で賢治の目を通した世界に触れて、マルカンのソフトクリーム、食べよう。
Posted by
電車っていいよな。どの作品の主人公も、終わりには少しだけ大人になっているのが感じられる。爽やかで鮮やか。
Posted by
桜前線が日本列島を北上する季節に桜を追って東北へ行く旅は良い。北へ向かうほど山の残雪の白さをバックにした桜と芽吹いたばかりの緑が優しい。 「郡山、仙台、花巻…桜前線が日本列島を北上する4月、新幹線で北へ向かう男女5人の物語」とあったので、 桜を巡る話かと手に取ったのだが、各章で...
桜前線が日本列島を北上する季節に桜を追って東北へ行く旅は良い。北へ向かうほど山の残雪の白さをバックにした桜と芽吹いたばかりの緑が優しい。 「郡山、仙台、花巻…桜前線が日本列島を北上する4月、新幹線で北へ向かう男女5人の物語」とあったので、 桜を巡る話かと手に取ったのだが、各章で描かれるのは、モッコウバラ、からたち、菜の花、ハクモクレン、そして東京の夜桜。 ふるさとを巡る、ほろ苦く愛おしい話に心がじんわりと暖かくなりました。 桜の季節は他の花も咲きだす時でもありました。
Posted by
桜の下で待っている 著作者:彩瀬まる 発行者:実業之日本社 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 東北の春を旅している気分的になれる短編集
Posted by
テーマが「ふるさと」の短編集。 表題作を含む5作品が入っています。 テーマ以外に【花】【東北】【新幹線】【家族】が共通点となっています。 解説を読んで、どうして【東北】だったのかがわかってよかった。 表題作もよかったけど、個人的には ▪からたち香る ▪菜の花の家 が良かったな。 ...
テーマが「ふるさと」の短編集。 表題作を含む5作品が入っています。 テーマ以外に【花】【東北】【新幹線】【家族】が共通点となっています。 解説を読んで、どうして【東北】だったのかがわかってよかった。 表題作もよかったけど、個人的には ▪からたち香る ▪菜の花の家 が良かったな。 世の中落ち着いたら東北旅行したい!
Posted by
やっぱりホワッとする。 個人的に1番感激したのが、花巻のデパートの食堂!!あれは!!日食さんの『あのデパート』の食堂なはず!!!わたしの好きな曲と繋がった!! なんだろう、この感激!! せかいは、どこかでちゃんと繋がってるんだなぁ。 なんか、ほわほわした。 明日からまた頑張ろうと...
やっぱりホワッとする。 個人的に1番感激したのが、花巻のデパートの食堂!!あれは!!日食さんの『あのデパート』の食堂なはず!!!わたしの好きな曲と繋がった!! なんだろう、この感激!! せかいは、どこかでちゃんと繋がってるんだなぁ。 なんか、ほわほわした。 明日からまた頑張ろうと思えた一冊。
Posted by
1つ1つの物語は、私にとって心のどこかで感じたことのある、懐かしさやもどかしさや、照れくささの記憶を思い起こすストーリーでした。
Posted by
東北新幹線に乗る5人の短編集。 家族がいて、帰る場所があるということは、安心する反面、ときどき面倒臭かったり、放っておいてほしいと思うことがあったり。そんな複雑な感情を、5人の物語を通して丁寧に描き出している。 初読みの作家さんだったけど、風景や気持ちの描写が柔らかくて瑞々しく...
東北新幹線に乗る5人の短編集。 家族がいて、帰る場所があるということは、安心する反面、ときどき面倒臭かったり、放っておいてほしいと思うことがあったり。そんな複雑な感情を、5人の物語を通して丁寧に描き出している。 初読みの作家さんだったけど、風景や気持ちの描写が柔らかくて瑞々しくて、とても好みだった。他の作品も読んでみよう。
Posted by