桜の下で待っている の商品レビュー
どの編も、主人公が優しくて、でもいろいろなことに迷っていて、最後には一歩踏み出せる、この桜が咲く4月にぴったりの本です。装丁も凄く良いです。 5編の中で、モッコウバラのワンピースが一番好きです。おばあさんは勿論、智也君が優しくて素敵です。おばあさんになったらこんな孫がほしいです。
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やっぱり大好きだなー、彩瀬さんの描く世界、紡ぐ言葉たち。 東北新幹線に乗って北上する5つの物語。栃木、福島、宮城、岩手、そしてその東北を行き来する新幹線車内で働く女性。 初めのモッコウバラのワンピースがすごく好き。 祖母が運命的な出会いをして若い男と再婚し、遺産相続の問題とかで家...
やっぱり大好きだなー、彩瀬さんの描く世界、紡ぐ言葉たち。 東北新幹線に乗って北上する5つの物語。栃木、福島、宮城、岩手、そしてその東北を行き来する新幹線車内で働く女性。 初めのモッコウバラのワンピースがすごく好き。 祖母が運命的な出会いをして若い男と再婚し、遺産相続の問題とかで家族間に亀裂を入れ、それでも若い男と一緒になることを選んだのに、不慮な事故で五年と持たなかった。そんな祖母が語り手の母に当たるひとに 『新しい、きれいなワンピースを着て誰かに見せたいなんて、もう長い間、考えたこともなかったんだ』ってそう語ったシーン。めっちゃうるってきた。大人になったって、お婆さんになったって、死んでしまったって、その人たちは必ず少女だったんだよね。そしてわたしも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表題作を含む5つの作品が収録をされた短編集。3.11が無ければ、執筆されなかったであろう作品もあり、かなり奥深い作品である。全て家族や人間関係が濃厚で温かさを感じるものばかり。1番好きな作品は『モッコウバラのワンピース』である。何歳になっても恋愛って出来るんだなとか、おばあさんの言葉に心を鷲掴みにされたりといろいろ衝撃的な作品であった。
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今年の桜はなんとなくきれいな感じがしていまして!! 本屋でこの本を見た時に装丁がとてもきれいに思えて 内容よりも、それで購入しました。 読んでみて。。内容は、まあまあ読みやすく軽い 小説ですが、なんとなく桜のこの季節の景色や風情が 感じられる内容でした。 ふるさと。新幹線。実家。...
今年の桜はなんとなくきれいな感じがしていまして!! 本屋でこの本を見た時に装丁がとてもきれいに思えて 内容よりも、それで購入しました。 読んでみて。。内容は、まあまあ読みやすく軽い 小説ですが、なんとなく桜のこの季節の景色や風情が 感じられる内容でした。 ふるさと。新幹線。実家。。。。
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故郷や家族に対する懐かしさだったり面倒くささだったり、苦手意識だったり、様々な想いを抱えながら人は生活している。花が咲き、季節が移ろうことを実感する中で、家族や故郷への思いも一歩踏み出そうとする姿が読んでいて切なくもあったり、背中を押してくれるような感じがしました。今この時期にぴ...
故郷や家族に対する懐かしさだったり面倒くささだったり、苦手意識だったり、様々な想いを抱えながら人は生活している。花が咲き、季節が移ろうことを実感する中で、家族や故郷への思いも一歩踏み出そうとする姿が読んでいて切なくもあったり、背中を押してくれるような感じがしました。今この時期にぴったりの一冊でした。文章が読んでいて堅実で冷静なのに、何か温かくなるものがあって、追い続けたい作家さんの一人。
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彩瀬さんの本を読むといつも思う、「彩瀬さんの書く文章が大好きだ」と。今回も読んで良かったと心底思った。彩瀬さんの描く本は皆どこが凛としていて潔い。選ぶ言葉一つ一つが綺麗で瑞々しくて心地良い。「春」「ふるさと」をテーマにした本作でもそれは発揮されており、情景が浮かび読みやすい。どの...
彩瀬さんの本を読むといつも思う、「彩瀬さんの書く文章が大好きだ」と。今回も読んで良かったと心底思った。彩瀬さんの描く本は皆どこが凛としていて潔い。選ぶ言葉一つ一つが綺麗で瑞々しくて心地良い。「春」「ふるさと」をテーマにした本作でもそれは発揮されており、情景が浮かび読みやすい。どの作品も春らしく「一歩前へ」進む話でとてもよかった。
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いまの季節にぴったり。 どのお話もあったかくて、すごく好きだった。 個人的には週末に、ちょうど新幹線で東北へ出掛けることもあって、情景を頭の中で描いてる。楽しみだなぁ。 家を出たあとの家族とのつながり、思い、いろんなものがあるし、難しく考えすぎることもあるけど一回肩の力を抜い...
いまの季節にぴったり。 どのお話もあったかくて、すごく好きだった。 個人的には週末に、ちょうど新幹線で東北へ出掛けることもあって、情景を頭の中で描いてる。楽しみだなぁ。 家を出たあとの家族とのつながり、思い、いろんなものがあるし、難しく考えすぎることもあるけど一回肩の力を抜いてもいいのかもと思えた。
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ふるさとって、なんだろう。と、しみじみ。 私にはふるさとがある。 そこでずっとそのまま生きていくのは嫌だと思って。ここではないどこかへ行きたいと思って。 でも、ふるさとから離れたところで生きている今、私にとってふるさとはいつもほっとできる場所で、私の帰りを待ってる場所で、そこで過...
ふるさとって、なんだろう。と、しみじみ。 私にはふるさとがある。 そこでずっとそのまま生きていくのは嫌だと思って。ここではないどこかへ行きたいと思って。 でも、ふるさとから離れたところで生きている今、私にとってふるさとはいつもほっとできる場所で、私の帰りを待ってる場所で、そこで過ごすと元気をくれる場所で。だけど、そこからまた今いる場所へと戻っていくべき場所で。 そういう、なんていうかふわふわとして温かくて、けどずっとそこにはいられない、っていう場所なんだな、と。 彩瀬さんの小説って、凛としてるんですよね。一生懸命生きているヒトたちの毎日を、まっすぐに前を向いて歩いているヒトたちの毎日を、小さな小さな出来事の中で泣いたり笑ったりしている毎日を、さらりと端正に描いている。この物語たちもそんな魅力に満ちている、そう思いました。
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