暇と退屈の倫理学 増補新版 の商品レビュー
「読売新聞」(2015年04月19日付朝刊)で 池谷裕二先生が紹介しています。 (2015年04月19日)
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「環世界移動能力」は、普通、想像力とよばれるものと近いのではないかな。 退屈の第二形式を生きることを引き受けることを良しとする結論には同意。 紹介されている「定住革命」は興味深い。それは建築のはじまりだから。都市は建築に先立つのだ。
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退屈を先人の哲学者たちの智恵を借りながら分類して、しっかりと言葉で定義づけて、退屈をしないにはどうすればよいかを考える本。哲学以外の経済学、人類学の知識も拝借しながらすすめていく。自分で起こせる化学反応とひとに起こしてもらう化学反応、これを楽しみながら夢中になる状態は訓練で作れる...
退屈を先人の哲学者たちの智恵を借りながら分類して、しっかりと言葉で定義づけて、退屈をしないにはどうすればよいかを考える本。哲学以外の経済学、人類学の知識も拝借しながらすすめていく。自分で起こせる化学反応とひとに起こしてもらう化学反応、これを楽しみながら夢中になる状態は訓練で作れるものでさらに上の次元にもいけるということ。訓練とはけしてポーズではない、知識を得ることや経験をすることで、その領域への造詣を深めることを意味する。そして、人間は日常で受ける無数の刺激から意識的に自己の構成材料を選んでいる。退屈と慣れと刺激の連鎖の中でいかにうまく生きるか。退屈の分類の知識は、自分たちに冷静さと問題解決のヒントを与えてくれると思う。日々頭をつかおうという気持ちを思い出させてくれた。諦観しながらも希望があふれてくる一冊。
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