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世界はシステムで動く の商品レビュー

3.9

58件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2016/01/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・物理現象も経済も全ての事象はストックとフローからなるシステムの結果である。 ・システムはフィードバックループを持ち、ストックを安定に生み出すバランス型、幾何級数的に成長する自己強化型のものが存在する。 ・フィードバックループの時間的な遅れによってシステムに振動が生じるようにシステムはダイナミクスを有するものである。 ・世に存在する現象の中にはシステムを自己組織化するように変化する構造が存在する。その自己組織化の具合によってシステム全体がレジリエンスを有するようになる。レジリエンスを持つことによって局所的なシステムの変化に対するシステム全体の影響が小さくなる。 ・システム内の多くの関係は非線形であり、その複雑な組み合わせにより、思いもよらない結果となる事が多くある。 ・システムには落とし穴が存在し、システムを破綻に導く。 ・システムを上手く機能させるためにはシステムの構造を正確に把握し、改善すべきポイントであるレバレッジポイントを見つけ出すことが肝心である。

Posted byブクログ

2016/01/06

新年読了一冊目は当たり本。 この本の草稿ができたのが1993年だったとのことだが、当時ワールドロップの『複雑系』がちょうど話題をさらっていた頃だと思う。この本では複雑系という言葉こそ出てこないものの、現実世界という複雑なシステムを、Balancing/Reinforcing の2...

新年読了一冊目は当たり本。 この本の草稿ができたのが1993年だったとのことだが、当時ワールドロップの『複雑系』がちょうど話題をさらっていた頃だと思う。この本では複雑系という言葉こそ出てこないものの、現実世界という複雑なシステムを、Balancing/Reinforcing の2種類のFeedback Loop及びFlowとStockをキー概念として読み解き、我々の前に種々立ち現れるシステムの振る舞いや対処の方法を見事に提示している。 この本で特に関心した(というのもおこがましいが)のは、そうしたテクニカルな点はもとより、「世界について私たちが知っていることはすべてモデルです。(中略)どれ一つとして”実際の”世界ではありませんし、今後そうなることもありません。」というテーゼにも表れているシステムのパラダイムを超越した視点、別の表現を借りれば「どんな世界観にも確実なものはない」という前提の元に自らの概念に拘泥しない(我を手放す)姿勢。 複雑なシステムを前に、情報やモノのストック/フローを俯瞰し、持てる全知性で柔軟に対応していくことが著者らがその先駆となったシステムダイナミクスの要諦と心得た。 2016年の現代においても広く読まれるべき本だと思う。

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2015/12/26

成長の限界の続編かと思い読み始めたが、全くの思い違い。全体的に無駄な時間を過ごしてしまった感が大いにあり。

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2015/12/31

システム思考の概論から、強化型フィードバックループの取り扱いまで扱う。具体的に現実に落とし込むためには事例やツールが足りないが、フローではなくストックに着目すること、レジリエンスとレバレッジポイントの仕組みのこと、フィードバックループを変化させる方法のことの3つが印象に残る。 ...

システム思考の概論から、強化型フィードバックループの取り扱いまで扱う。具体的に現実に落とし込むためには事例やツールが足りないが、フローではなくストックに着目すること、レジリエンスとレバレッジポイントの仕組みのこと、フィードバックループを変化させる方法のことの3つが印象に残る。 システム思考に基づいて対策を行うことで簡単に世の中が良くなればと思うけど、まあそんなことはありえず、一方で問題の捉え方の新しい視点をくれる1冊でした。

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2015/11/18

社会をストックとフローとフィードバックからなるシステムとして見る。例えば、人口動態のモデル化やCO2の増加など。そういった複雑なシステムは連鎖反応によって直感とは異なる動きをしたり、思い通りに動かなかったりする、例えばことごとく失敗する人口政策など、を指摘している。それに対するレ...

社会をストックとフローとフィードバックからなるシステムとして見る。例えば、人口動態のモデル化やCO2の増加など。そういった複雑なシステムは連鎖反応によって直感とは異なる動きをしたり、思い通りに動かなかったりする、例えばことごとく失敗する人口政策など、を指摘している。それに対するレバレッジポイントも示されているが実績は少なく、仮説ばかりで理論の紹介に留まっているように思えた。

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2015/10/18

少々表現が分かりづらい。 翻訳がいまひとつなのかもしれない、と言い切ってしまうのは原書を読んでいないので控える。加えて、少しページを戻して読み返してみるとスッと入ってきたりもするからである。 少し時間をおいてもう一度読んでみようと思っているが、ワクワクしている。 じっくり読むに値...

少々表現が分かりづらい。 翻訳がいまひとつなのかもしれない、と言い切ってしまうのは原書を読んでいないので控える。加えて、少しページを戻して読み返してみるとスッと入ってきたりもするからである。 少し時間をおいてもう一度読んでみようと思っているが、ワクワクしている。 じっくり読むに値する名著だと思う。

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2015/09/22

「世界が100人の村だったら」の著者が書いたもう少し学術寄りの本。 元々、システム思考というのは工学的な考え方だと思うけど、それを専門的に深めて経済学や社会科学といった分野まで応用している感じ。 本書は基本的な部分のみ紹介している感じだけど、着実に全体的に物事を見る目が養われ...

「世界が100人の村だったら」の著者が書いたもう少し学術寄りの本。 元々、システム思考というのは工学的な考え方だと思うけど、それを専門的に深めて経済学や社会科学といった分野まで応用している感じ。 本書は基本的な部分のみ紹介している感じだけど、着実に全体的に物事を見る目が養われているのがわかります。 しっかり学んでモノにできたら、強力な武器になることでしょう。 システム構造が同じであれば、見ているものは全く違っていても、挙動は似てきます。

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2015/08/02

意外と古い本なのですね。古さは感じませんでした。 また、ピーターゼンゲ氏とも親友でいらっしゃるとのこと。もう一度読むと違う意味づけをもてるかも、と考えました。 組織の中でうまくいかない理由を、"なんとなく"から"言葉で表す"方法を少し得...

意外と古い本なのですね。古さは感じませんでした。 また、ピーターゼンゲ氏とも親友でいらっしゃるとのこと。もう一度読むと違う意味づけをもてるかも、と考えました。 組織の中でうまくいかない理由を、"なんとなく"から"言葉で表す"方法を少し得ることができたような気がします。でも、自分なりに解決に結びつけるには、訓練が必要そうです。

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2015/06/29

高次のレベルで物事を捉えること。 それがいかに大切か、 一方でそれがいかに難しいか。 高次であればあるほど分かりにくく判断基準があいまいになる。 皆で目標を共有する場合、それが分かりにくい指標であるとかなり困難だ。 ドネラさんはシステム(=社会の流れ、と言い替えてもいいだろう...

高次のレベルで物事を捉えること。 それがいかに大切か、 一方でそれがいかに難しいか。 高次であればあるほど分かりにくく判断基準があいまいになる。 皆で目標を共有する場合、それが分かりにくい指標であるとかなり困難だ。 ドネラさんはシステム(=社会の流れ、と言い替えてもいいだろう)の指標をランク付けしていた。 その中では「数字」という指標はかなり下にランクインする。 それでも我々が数字を信奉してやまないのは、それが大変わかりやすいバロメーターだからだ。 では何がより高次な基準かというと、心や感性、勘などかなりスピリチュアルな領域になってしまう。 でもそれも真理なのかもしれない。 ドネラさんは15年近く前に亡くなっており、この本のベースが書かれた時代背景は は冷戦の終わり頃だ。 しかし全く違和感を感じないのは普遍的な内容だからだと思う。 2015年現在をドネラさんが生きているとしたら。 彼女はどう分析するのだろう。

Posted byブクログ

2023/07/08

[関連リンク] 世界をシステムとして捉えるための一冊 | シゴタノ!: http://cyblog.jp/modules/weblogs/18691

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