サーカスの夜に の商品レビュー
日本じゃない所が舞台になっているちょっと不思議な小説。13歳だけど10歳くらいの身体をもちそれ以上成長しない少年は、いつくしんでくれるグランマのもとを離れ、ひとりサーカスに入団する。サーカスのなかでいろんな人間模様をみて、小説の終わりには綱渡り士の第一歩を踏み出す。 ちょっと不思...
日本じゃない所が舞台になっているちょっと不思議な小説。13歳だけど10歳くらいの身体をもちそれ以上成長しない少年は、いつくしんでくれるグランマのもとを離れ、ひとりサーカスに入団する。サーカスのなかでいろんな人間模様をみて、小説の終わりには綱渡り士の第一歩を踏み出す。 ちょっと不思議な雰囲気の小説なのは、架空の国・地域だというのもあるだろうけど、サーカスという舞台にもよるだろうな。人々の笑われ役のピエロがいたり(ピエロはクラウンの一種で、顔に涙のマークがある。クラウンよりバカにされる要素が強く、その涙マークはバカにされながら笑われている心の悲しみの印なのだと、この本のなかでローズが言っている)、つかず離れずの距離感で誰でも何でも受け入れる空間。それはそこが外界から厭われているからだったりもする。それなのに、そこのなかにいる人たちはやさしい。そしてそこはかとなく哀しさがともにある。山谷や二丁目もそんな感じだなと思った。
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サーカス観たくなった。 (後記) 実際にボリショイサーカスを観に行った。 子供のようにはしゃいでしまった。 また観に行きたいな。
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サーカスは詩。綱渡りは人生。 どっぷり感情移入する隙がなくあっさりとさわやかな読後感。それは登場人物の多さからか、エピソードがつぎつぎと描かれる忙しなさからか。結局、少年の人生はまだまだ始まったばかりで、物語らしい物語の起伏は緩やかだったように感じた。それはたぶん、人生そのものなんだと思う。現実離れした世界の話だけど、淡々とした暮らしの中で人が成長しながら生きて死んで生まれていくさまはまさにそうだと思った。 登場人物のことをどんどん好きになるのが心地よかった。群像劇というものに近いのかな、と。群像劇はもともと好きだが、もっと好きになった。そういえばもともとサーカスも好きでときどき行っていたが、また改めてサーカスに行きたくなった。穏やかなエネルギーをくれる本。
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両親の離婚でグランマに育てられた体が成長しない病気を持つ少年が、小さなサーカス団に入り個性的な団員たちの間で精神的に成長しながら綱渡りを学んでいく。 「少年」と呼ばれていた少年が、最後に自分で名前を決めて、グランマにもその名前で応援してもらえたのが良かった
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サーカス団の世界に入り込んだ感じ。 サーカスの世界に実際に訪れたことはないので色々な事が新鮮に感じられる。 小さいサーカスでもそれぞれの人達が一生懸命に生き、周りの仲間たちを愛し、家族のように日々生活する姿が読んでいてしっかり感じられます。 小川糸さんの作品が好きな人、読んでみて...
サーカス団の世界に入り込んだ感じ。 サーカスの世界に実際に訪れたことはないので色々な事が新鮮に感じられる。 小さいサーカスでもそれぞれの人達が一生懸命に生き、周りの仲間たちを愛し、家族のように日々生活する姿が読んでいてしっかり感じられます。 小川糸さんの作品が好きな人、読んでみて下さい
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背の低い主人公がサーカスでクラスお話。 サーカスに住む人々の人間模様がメイン。 どこか社会となじめない部分を持つそれぞれの人が、サーカスの中でばらばらに見えて繋がっている集団生活をおくる。 番外地や海辺の暮らしなど、様々な土地に行くサーカスの日々をつらさと楽しさを、織り交ぜながら...
背の低い主人公がサーカスでクラスお話。 サーカスに住む人々の人間模様がメイン。 どこか社会となじめない部分を持つそれぞれの人が、サーカスの中でばらばらに見えて繋がっている集団生活をおくる。 番外地や海辺の暮らしなど、様々な土地に行くサーカスの日々をつらさと楽しさを、織り交ぜながら描いている。
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子供向け絵本を小説に書き下ろしたような印象。 特に感動も期待もなくさらっと読んでおしまい、な作品。 むしろコックとの話をメインテーマにすべきw
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可愛いファンタジーの外国映画を見ているみたいで引き込まれた。食堂かたつむりの時程じゃないけれど、ちらほらと生き物を頂いたり解体とかの単語が出て来るところは著者の拘りなのかなあと思った。
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普段あまり気にしないのに、 時代や国やらの、物語の背景部分がみえなくて、 読むときに手間取ったというか。 想像が曖昧にしかできず、物語に入り込めなかった。 いろいろな出来事が起こる意図が分からず、 私にとっては苦手な一冊となってしまった……
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身体が大きくならないハンデとコンプレックスを持った少年が、育った小さくて狭い世界から自分の意思で世界に飛び出す。サーカスに恋して、サーカス団の中で自分の居場所と役割を見つけながら、成長していく。 おとぎ話のような異世界感も漂いつつも、現実の地方公演巡業しているサーカス団もこんな感...
身体が大きくならないハンデとコンプレックスを持った少年が、育った小さくて狭い世界から自分の意思で世界に飛び出す。サーカスに恋して、サーカス団の中で自分の居場所と役割を見つけながら、成長していく。 おとぎ話のような異世界感も漂いつつも、現実の地方公演巡業しているサーカス団もこんな感じなのかな?と知らない世界を物語を通じて想像するのも、読んでいて楽しかった。様々な過去を持つ団員たちと出会いと別れてを通じて、また少年が成長する姿は、小中学生に読んで貰いたいなと感じた。 面白かった。久しぶりに若返った気持ちで物語に入れた。
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