密室殺人ゲーム・マニアックス の商品レビュー
シリーズ第3弾。 前々回、前回を踏まえた仕掛けにまんまと騙された。 内容自体は今までよりも薄いけど、物語全体のトリックは一番凝ってる。ただ、殺人事件のトリックは今までよりもしょうもないかも。
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〇 概要 頭狂人,044APD,axe,ザンギャ君及び伴道全教授という奇妙なハンドルネームを持つ5人がネット上で繰り広げる推理バトル。出題者は,自分が考えたトリックを試すために,実際に殺人を犯す。そして,ほかのメンバーがトリックを推理する。シリーズ3作目に当たる今作では,これまでのシリーズとは異なる趣向のオチが用意されている。5人の殺人ゲームが行き着く先はどこなのか? 〇 総合評価 今回の出題は3題。問題は少ないが,1問目と3問目はかなり面白い。2問目は,脱力系問題。シリーズを重ねるにつれて,インパクトは薄れているが,この作品は,5人を1人が演じ,ネットを使って不特定多数に出題していたというオチが,狂気じみててそれなりに面白い。3問目のトリックで使われているメタマテリアルという物質も含め,バカミスとして読むべき作品なのかも。面白くないわけではないのだが,このシリーズは,もっと違う方向に進化した方が面白かったように思う。変に,メッセージ性を出そうとしているのが…。1作目のオチが強烈だっただけに,続編のオチが1作目に及んでいないのも,インパクトに欠ける原因かもしれない。★3で。 〇 サプライズ ★★★☆☆ 頭狂人,044APD,axe,ザンギャ君及び伴道全教授の5人を東堂竜生という人物がたった1人で演じていたという大トリックが仕掛けられている。これは確かにサプライズなのだが,結局のところ,それぞれの人間が描けていないので,「ふーん」としか思えなかった。歌野晶午のウデがあれば,もっとサプライズを追求した形に仕上げることもできたと思うので,サプライズを狙った作品ではないのだろう。サプライズは味付け程度という感じ。なので★3で。 〇 熱中度 ★★★★★ このシリーズは,読んでいる途中はめちゃめちゃ面白い。最初の出題は,名古屋で警察に切符を切られた時間に新宿で密室殺人を行うというアリバイ崩し+密室トリックの問題。いずれも,遠隔トリックを使ったもので,遠隔操作のロボットを利用して密室,殺人も遠隔殺人で,凶器がなんと天井。無事,殺人が成功したのでアリバイもできたというオチ。殺人が失敗していれば,出題をしなかったというもの。2問目は,ラジカセのマイクを使って,死体を生きていると見せ掛けたという使い古されたトリックを使った問題。そして3問目は,殺人方法の問題。真相は,メタマテリアルという透明化物質を使って,見えない状態で殺人を犯したというもの。で,最後に殺人を生放送しようとして捕まって,5人1役だったことがばれるというオチ。浦沢直樹的というか,途中の面白さ,ワクワクとオチのバランスが悪い。とはいえ,最後までは熱中して読める。 〇 キャラクター ★★★☆☆ 5人1役ながら,これまでのシリーズの5人を演じているという設定なので,ある程度キャラクターは立っている。個性的といえば個性的なのだが,人間が書けているわけではない。だからこそ,5人1役ができてしまうわけだ。キャラクターはそこそこ。 〇 読後感 ★★☆☆☆ 「予約された出題者の記録」というエピローグに当たる部分がなんとも言えない読後感を産んでいる。5人1役で,オープンに,世間に出題するというぶっとんだ設定の上,最後の最後の出題。「どうして自分から捕まりにいくようなことをしたのか」。作者が完全なゲーム小説ではなく,何らかのメッセージを込めようとしているような雰囲気があるのだが,更に狂気を感じさせる。真犯人の東堂竜生が狂人なのではなく,ネットの世界という世界が狂気の世界であるような雰囲気。読後感はかなり悪い。 〇 インパクト ★★★☆☆ シリーズを重ねるに連れて,インパクトは薄まっている。それだけ,最初のインパクトが強かったとも言える。人間が描けていないので,一見個性的な5人にもだんだんと慣れてしまう。ただ,この作品の3問目のメタマテリアルを使ったトリックはなかなかにインパクトがある。これがありなら何でもありなのだが,なんでもありにした方がこのシリーズにはあっている。とすると,行き着く先は清涼院流水のような雰囲気でもあるのだが…。 〇 希少価値 ★★☆☆☆ トリックというかネタが時代を反映しているので,古典として読み継がれていくような作品ではない。そうすると,将来的には希少価値がでるかも。
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シリーズ3冊目読了。 結局のところ、残念ながら面白くなかった。 やはりオリジナルのゲーマーたちで 終えておくべきだったのではないかな。 どんどん面白くなくなって この3冊目など流し読みも同様。 まともな謎解きも少なかったし。 お勧めはしないです。
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前作までで終わった方がよかったかな〜。 前作は何年か前に読んだきりだけど、そのときの衝撃は今も覚えてる だけどこれはすぐ忘れちゃいそう でも動機とか一切なくゲームだからって無慈悲に人を殺していくところは相変わらず好き。 2016.10.15
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純粋に密室殺人のトリックを披露するため「だけ」に 集まった五人のメンバー。やがてはその動画が流出し 日本を巻き込んだ事件になっていく。 ……という話なのだが、なんだか軽いイメージの作品 だった。トリックというか、事件は複数出てくるが どれも使い古しかトンデモのどちらかという感じ...
純粋に密室殺人のトリックを披露するため「だけ」に 集まった五人のメンバー。やがてはその動画が流出し 日本を巻き込んだ事件になっていく。 ……という話なのだが、なんだか軽いイメージの作品 だった。トリックというか、事件は複数出てくるが どれも使い古しかトンデモのどちらかという感じ。 ただ「密室トリックを披露するためだけ」という筋は 通っているから目くじら立てるほどではないかも。 劇場型犯罪動画を見ている視聴者、という雰囲気が 味わえる作品なので今風と言えなくもない。 なんとなくいつもと違う作品がみたいな?と思ったら 良いかもしれません。 一部「情報は提示したから反則ではない」というギリギリな トリックがあるのでそういうのが好きな人にも。
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「密室殺人シリーズ」第三弾。面白かったことは面白いが、個人的に第一弾の衝撃を越えることは無かったなぁ・・というか、このシリーズどんどんつまらなくなってる。第四弾も出るっぽいんだけど...(^^;
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一人5役。 五人だけのゲームではなくネット上で動画を公開したからこそ出来るトリック。 視聴者として出てきた二人が特に本筋に絡んでくるわけではなかったのが残念。
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個人的にはこの続編はいらなかったかもと思いました。1個前の2.0は元の作品をいかしつつ新鮮な設定、斬新な結末で面白かったですが、今回の結末は斬新ではありましたが2.0を読了している事自体をミスディレクションにしており、逆に言うと前作品なしでは成り立たない感じが個人的にはいまひとつでした。
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トリックの可能性を必然的偶発性にして、どこまでもミステリは作れるのだということをテーゼしてくれる。 これまでの作品が努力、根性、勇気の賜物(?)のトリックに対して、シリーズ3作目はちょっと箸休めか。 ライバルは存在せず、ただ己の自己満足と自己実現に入り、オチとミソをつけて終わるこ...
トリックの可能性を必然的偶発性にして、どこまでもミステリは作れるのだということをテーゼしてくれる。 これまでの作品が努力、根性、勇気の賜物(?)のトリックに対して、シリーズ3作目はちょっと箸休めか。 ライバルは存在せず、ただ己の自己満足と自己実現に入り、オチとミソをつけて終わるこの小説は、風呂敷を広げ、次でどう包み込むかに期待。
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大好きなシリーズの一つですが、今回もまたやられました。 この感じが気持ちいいと思う事こそミステリー好きの楽しみ方の一つじゃないのかな。 一読する価値は十分にありますがやはりこれは、 王手飛車取り→2.0→マニアックス と読み進めた人にこそより映えるトリックなのではないかと思いま...
大好きなシリーズの一つですが、今回もまたやられました。 この感じが気持ちいいと思う事こそミステリー好きの楽しみ方の一つじゃないのかな。 一読する価値は十分にありますがやはりこれは、 王手飛車取り→2.0→マニアックス と読み進めた人にこそより映えるトリックなのではないかと思います。 以下若干ネタバレした感想を書きます。 作品全体を通してのトリック上仕方ないのですが、 《ザンギャ君》からの出題が無い事に不満が残りました。 このシリーズの面白みの一つに《ザンギャ君》と《axe》の掛け合い ってのがあると思いますが私は《ザンギャ君》があれだけ横柄・横暴な 態度を取り続けて読者から愛されるのはそれだけ”ザンギャク”な殺人による すばらしい出題があるからだと思っていて、 つまり「口だけじゃねーぞ!」って所を身をもって証明してくれるからだと思うんですよ。 王手飛車取りの殺人は痺れましたもんね。 なのに、今作品は《ザンギャ君》が逐一文句つけてるだけの口の悪い輩みたいな感じに なっちゃったなあ。と個人的には感じて、ちょっと残念な気持ちが残りました。 しかしながら相も変わらず、ほんとに面白いな。
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