切り裂きジャックの告白 の商品レビュー
最後のオチとかミステリーの謎解き部分より、臓器移植についてのところが興味深い。 賛否どちらもわからんでもないが、うーん複雑で難題。 IPS細胞で臓器移植が必要なくなるなら早く実用化進んでほしいなぁと思う。 同じ題材でも、東野圭吾だとややファンタジーにいくのが、グロいながらも現実...
最後のオチとかミステリーの謎解き部分より、臓器移植についてのところが興味深い。 賛否どちらもわからんでもないが、うーん複雑で難題。 IPS細胞で臓器移植が必要なくなるなら早く実用化進んでほしいなぁと思う。 同じ題材でも、東野圭吾だとややファンタジーにいくのが、グロいながらも現実的で社会派な内容でおもしろいなって。
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一八八八年の夏から秋にかけ、ロンドンの貧困層の居住区で世界史における最も有名な事件が起こった。 犯行はいずれも売春婦が標的となり、遺体は刃物でばらばらにされた状態で発見され、少なくとも五人以上が犠牲になった。一人目の事件の一か月後に、通信社に手紙(犯行声明)が届いたことによ...
一八八八年の夏から秋にかけ、ロンドンの貧困層の居住区で世界史における最も有名な事件が起こった。 犯行はいずれも売春婦が標的となり、遺体は刃物でばらばらにされた状態で発見され、少なくとも五人以上が犠牲になった。一人目の事件の一か月後に、通信社に手紙(犯行声明)が届いたことにより、この事件が明るみになり、劇場型犯罪の元祖になった。しかも犯人は逮捕されることなく未解決のままである。この事件を題材にした映画・ドラマ・小説も多く謎に包まれたままになっている。 ヒッチコック、コナン・ドイル、エラリー・クイーン等々。 流石にゲームは頂けない。 さて物語は大胆にも東京・深川署前の公園で、早朝都民の通報より遺体が発見された。警視庁と所轄署による捜査が進む中、ジャックと名乗る手紙がテレビ局に届いたところから始まります。 被害者は、元祖と違い一般の方です。 この作品が興味深いのは、単純に過去のジャックの模倣事件ではなく、社会問題となっている臓器移植法の是非を問うものである。捜査担当の刑事で主人公の犬養隼人は、娘(沙耶香)との確執も然りだが、娘もまたドナーからの臓器提供を待つ身で、彼と娘の焦燥と苦悩が窺える。 勿論、物語も急転直下するようなエンタメも読みどころだと思う。 最後に、この作品のヒントを書いてペンを置きます。ジョークと受取って頂きたい。 『犯人は、男性ですか?それとも…?』 『いえ、メスです!』、思わすクスリと笑った。 既にお読みになった方は、クククッと笑うことでしょう。
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とても面白かった。 読み手に犯人を想像させつつも、謎解きはさせず犬飼達と一緒に捜査に走り回らせて息切れさせる感じが初体験で憎らしい。 以前カエル男を読んだ(それこそ書店でやってた出版社のオススメキャンペーン的なやつでタイトル買いした)時はそうでもなかったんだけど、この1冊はとても心地好く読み進められた。 ただ、医学・医療に纏わるデリケートな論点を絡み取りつつ進んでいたのに、最後が、人間の感情とかどんでん返し的なネタ明かしとかそういったものが数ページでさらっと終わったとこが、きっと好みじゃないと言うか欲したものじゃなかった点が、自分が中山先生を絶対としないとこなんだとは思う。 凄惨な遺体には一部インパクトはあったけれど、それが機械的所業である描写もその事による結末も描かれていないのは残念だったなあ。 でも、何はともあれ面白かった。
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とにかくおもしろかった。そして脳死や移植について詳しく書かれ感心した。勉強になった。実在のIPs細胞の権威,京大の山中先生が出てくるのがおもしろかった。犯人は正直分かっていたけど色々な伏線や別人が出てきたりして,それに惑わされたのもおもしろかった。
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ん?ちょっとあっさりすぎ?と思ったら… 根底にあったものがなんだか切ない。 久しぶりにゴリゴリの刑事もの。やっぱりこの緊迫感と疾走感だな。 でもそれだけじゃない問題提起。答えが出るようなものではないけど、考えてみるきっかけがもらえる。それにとても意味があるのだろうな。
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映画化されたのをきっかけに、初中山七里作品。 導入部は、描写が結構エグくて躊躇したがそのあとは面白くて一気読み。何度も騙されて、どんでん返し!と思わされて更に騙される・・・。扱っている題材は「臓器移植」重い内容だったが犬養親子のこれからもこの先展開がありそうなのでこのシリーズ通してのある種のテーマなのかもしれない。 ラストは涙なしには読めない。 映画化に合わせてカバーが犬養役の綾野剛さん。作品のイメージとピッタリ。
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多作の作家だというのに長年読まず嫌いだったせいで未読本が山積み。同じ作家はできるだけ続けて読まないようにしていることもあって、このシリーズを最初から読もうものなら映画公開中の第4作にいつたどり着けるかわからないから、そっちを先に読みました。で、別の作家の著作を2冊挟んでやっと第1...
多作の作家だというのに長年読まず嫌いだったせいで未読本が山積み。同じ作家はできるだけ続けて読まないようにしていることもあって、このシリーズを最初から読もうものなら映画公開中の第4作にいつたどり着けるかわからないから、そっちを先に読みました。で、別の作家の著作を2冊挟んでやっと第1作へ。 誰もが一目置くほど優秀なのに女性の嘘は見抜けない、しかもそれを自覚している犬養と、チャラそうでチャラくない古手川のコンビにワクワク。 勘は非科学的ではない、何かしら根拠があるという話が面白かったけど、でもそれじゃ勘とはいわない気もします(笑)。
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一気に読み進めてしまいました。面白かったです。また、脳死・臓器提供についても考えさせられる作品でもあり、学びとなるところが多かったです。
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犬養さんの噂は予てから聞いており、古手川さんを認知していたのでそんなメン・イン・ブラックみたいなバディに興奮しながら犬養シリーズ第一弾をやっと読み始めた。 平成の切り裂きジャック × 臓器移植 なんとまた難しいテーマだろう。やはり家族に当て嵌めて考えしまうのだが...
犬養さんの噂は予てから聞いており、古手川さんを認知していたのでそんなメン・イン・ブラックみたいなバディに興奮しながら犬養シリーズ第一弾をやっと読み始めた。 平成の切り裂きジャック × 臓器移植 なんとまた難しいテーマだろう。やはり家族に当て嵌めて考えしまうのだが、ドナー側、レシピエント側とで考えが180度変わってしまう矛盾に額のシワが刻まれて行く。刑事犬飼隼人が苦悩を背負いながら追う姿に、「家族の愛」を感じた。 と、私が勝手に愛だのなんだのとメルヘン患っていただけなのだが、ジャックの動機が腑に落ちない。 しかしジャックの告白、隠蔽工作の暴露にてこの問題定義について様々な意見があるのを知る事が出来た。考えたこともなかった臓器移植の現場や当事者達の信念や遺族の葛藤、そしてそれが自分に当てはまらないと言いきれない現実にハッとさせられる。 この作品に出会うか自分が当事者にならない限り考える事は無かったと思うと本作に出会えた事が嬉しい。もちろん続編も追っていきたいと思います。
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途中まではめっっっちゃ面白かった。 現代に現れた切り裂きジャック、臓器移植の闇、脳死の判定の不安定さ、読み応えのある内容で続きがきになるって思いながら仕事してた。 ...むしろそこに力を入れすぎてて、犯人のトリックと動機に、思わずしょーもな!!って言ってしまった。 最後がこれなの...
途中まではめっっっちゃ面白かった。 現代に現れた切り裂きジャック、臓器移植の闇、脳死の判定の不安定さ、読み応えのある内容で続きがきになるって思いながら仕事してた。 ...むしろそこに力を入れすぎてて、犯人のトリックと動機に、思わずしょーもな!!って言ってしまった。 最後がこれなのはきつい~~~期待値が高かっただけにきつい~~~ エピローグは泣いてしまったけど。。 うえーん残念だったよ。。
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