けむたい後輩 の商品レビュー
面白かった! 最初は少女趣味すぎるなぁ、女子中学生向けエンタメ系小説だなー、面白いけどイマイチかなぁ、と思いながら読み進めていたけれど、後半引き込まれて夜更かし。 真実子の才能が都合よく話を進めすぎな感はあるけど、嫉妬とか焦りとかがあるあるで、我が身を振り返りつつ読んだ。 柚木...
面白かった! 最初は少女趣味すぎるなぁ、女子中学生向けエンタメ系小説だなー、面白いけどイマイチかなぁ、と思いながら読み進めていたけれど、後半引き込まれて夜更かし。 真実子の才能が都合よく話を進めすぎな感はあるけど、嫉妬とか焦りとかがあるあるで、我が身を振り返りつつ読んだ。 柚木麻子の他の小説でも「同級生が初体験を済ませていくのに焦る高校生」が出てきた気がするけど、(というか柚木麻子に限らず良くある描写か、)そんなになのか?私自身はそこには全く囚われたことがなく、女子校だったのが良かったのかなぁ。平和でよかった。よかったのか? 地味で子供みたいな真実子がお笑い芸人の初恋の人で実は「ひたすらやりまくってただけ」とか言うのも痛快な展開で、そしてこういうこと、あるよね。 栞子は読んでて本当に嫌な奴なんだけど、「ああ、やっぱり男の人っていいな、とつくづく思った。素直になれる。心が穏やかだ。負けているとか勝っているとか、意識しなくていい。」(p.176)っていうのは分かる。 とにかくずーっと栞子になついてる真実子は謎だったけど、最後でスッキリ。このラストで「面白かった!」と言えるのかも。カタルシスというやつ? あまからカルテットはイマイチかなぁと思ったけど、ナイルパーチの女子会、本屋さんのダイアナ、そしてけむたい後輩は好き。 柚木麻子ほかのも読みたいー!
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14歳の時に詩集を発刊した増村栞子。世間知らずで病弱な羽柴真実子。そして、飛び抜けた美貌とスタイルをもった努力家の浅野美里。3人が通う名門女子大を舞台に繰り広げられる「女同士の人間関係」。彼女たちの4年間とは…。 これはスゴい!恐らく女性にしか分からないかもしれない微妙で厄介で...
14歳の時に詩集を発刊した増村栞子。世間知らずで病弱な羽柴真実子。そして、飛び抜けた美貌とスタイルをもった努力家の浅野美里。3人が通う名門女子大を舞台に繰り広げられる「女同士の人間関係」。彼女たちの4年間とは…。 これはスゴい!恐らく女性にしか分からないかもしれない微妙で厄介で面倒なんだけど分かるわーその気持ちっていう心理描写が、三者三様とても巧みに描かれていて、傑作でした。面白かった! 女子大ではなかったけど、いたなぁ…増村栞子。第三者として書かれている姿を見ると、栞子の“痛さ”というか、いかにもなポーズにゲンナリだけど、自分の中にも栞子的な部分は少なからずあったりするよなーって思って少し落ち込んでみたり…。女性なら誰でも、黒歴史として栞子的な一部を持っている気がします。 エピローグにある大学卒業後の3人の姿は、まさに彼女たちの学生時代の集大成のようでスッキリ、な反面ちょっぴり辛口。個人的には、美里のハッキリした性格がとても良かった。みんな自分の場所で幸せになっていたらいいなぁ…。
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うううーん、あまりどの人物にも共感はできなかった。 そのせいか、最後まで物語に入っていけない感じで読み終わってしまった…。
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栞子と真実子、どちらに共感するかと聞かれたらわたしは真実子に共感してしまう。 憧れの先輩栞子に振り回され、なにをするにも栞子中心で物事を考え行動する。空気を読めず、次第に栞子にも邪険に扱われていきます。 わたしも人との距離がうまく取れなくて、「素敵な人だなぁ」と思うと、その人の...
栞子と真実子、どちらに共感するかと聞かれたらわたしは真実子に共感してしまう。 憧れの先輩栞子に振り回され、なにをするにも栞子中心で物事を考え行動する。空気を読めず、次第に栞子にも邪険に扱われていきます。 わたしも人との距離がうまく取れなくて、「素敵な人だなぁ」と思うと、その人の好きな音楽や小説などすべてを知りたくて本人よりも詳しくなってしまうくらいだったので真実子のやってることにすごく共感して読んでました(笑) 最後には栞子から卒業して、依存することなく一人で生きていけるようになり成長を感じられます。 そんな真実子を見ていると私はまだまだ人に依存してるなぁなんて考えてしまいました。
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どちらが主人公? 14歳の時に詩集を出した事で話題になった栞子。 その栞子を崇拝している1年後輩の真実子。 栞子はああでもない、こうでもないと言い訳ばかりして自分の事を正当化する。その言葉だけで真実子はさらに栞子の事を崇める。そんな真実子の事を栞子は鬱陶しく、利用するように邪険...
どちらが主人公? 14歳の時に詩集を出した事で話題になった栞子。 その栞子を崇拝している1年後輩の真実子。 栞子はああでもない、こうでもないと言い訳ばかりして自分の事を正当化する。その言葉だけで真実子はさらに栞子の事を崇める。そんな真実子の事を栞子は鬱陶しく、利用するように邪険に扱う。 栞子は男にも捨てられ周りからもどんどん離されていく。 真実子は「栞子さんは悪くない、相手が悪い」と…… 時が立ち大学を卒業し3年がたった時、栞子は3年会っていなかった真実子にメールを送り2人は再び会う事に。久しぶりに会った真実子は売れっ子脚本家になっていたが昔と変わっていなかった。相変わらす栞子の事を学生時代と同じように扱う。 しかし栞子の言葉をきっかけに立場は逆転する。 「けむたい後輩」 本の表紙のイラストはどう見ても栞子。 冒頭から出てくるし、この栞子をメインに周りの人間を踏み台にしてのし上がっていく物語を想像したのですが……まったく逆でした(^^; しかし栞子本人とその周りの人々はどうしようもない人間。 対して真実子本人とその周りの人々は全て成功者。どう考えても交わりのない人間関係だがたった1冊の詩集「けむり」によって繋がっていくのは読み応えがありました。 最後のシーンで栞子が現状を抜け出す事に期待します「まる」
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柚木さんは、女の世界を描くのが本当に上手だと思う。 女子大生自体の話が中心にはなるが、決して子供染みているわけでもなく、大人になった今でも感じるまさに「けむたい」感じがうまく表現されている。 うまく表現されすぎていて、ずしっとくる。 栞子も真美子も美里も、あぁ、いるいるこうい...
柚木さんは、女の世界を描くのが本当に上手だと思う。 女子大生自体の話が中心にはなるが、決して子供染みているわけでもなく、大人になった今でも感じるまさに「けむたい」感じがうまく表現されている。 うまく表現されすぎていて、ずしっとくる。 栞子も真美子も美里も、あぁ、いるいるこういう子。と思うと同時に、自分にも少なからず3人のような一面がある事に気づかされる。 女性同士の世界の厄介さやめんどくささ。 その反面、男では満たされない安心感や、一体感を満たしてくれるのは同性である女性である事も。 その辺りの表現も本当にリアルで、知っている人の話を聞いている…というような感覚で読める本でした。
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嫌な女が大勢出てくるが、面白くてあっという間に読んだ。 自分にも栞子要素があると感じた。 章タイトルが良かった。ずっと「トリ」。
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14歳で作家デビューした先輩と先輩に憧れる世間知らずでお嬢様な女の子とその友人で美人で頑張り屋な女の子の物語。 成功したように見えたって、不安や孤独と戦ってるし、思いやる行動をせずに、都合いい時だけ甘えるようなことは許せないんだろうなと。 美里の努力したうえで自分の人生を自分の思...
14歳で作家デビューした先輩と先輩に憧れる世間知らずでお嬢様な女の子とその友人で美人で頑張り屋な女の子の物語。 成功したように見えたって、不安や孤独と戦ってるし、思いやる行動をせずに、都合いい時だけ甘えるようなことは許せないんだろうなと。 美里の努力したうえで自分の人生を自分の思うようにしたい、けどだからこそ甘えられなかったりするとこの表現が好き。
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残念ながら読後感が良くなかったけれど、柚木さんは附属上がりの女子校生の話が抜群に上手いと思います。心理描写と情景の描写が秀逸。今度はすかっとするか、ほろりとする話が読みたいです。
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自分はもっとできる、と周りに偉そうに言いながら 実際はいつまで経っても何もしない栞子みたいなタイプいるいる。 わたしにも栞子的要素があるなと思って、嫌だなと思いながら、そしてだから真美子に成功されたらなんかやだなとどちらかというと栞子の目線で読んでました。笑 栞子目線で読むと最...
自分はもっとできる、と周りに偉そうに言いながら 実際はいつまで経っても何もしない栞子みたいなタイプいるいる。 わたしにも栞子的要素があるなと思って、嫌だなと思いながら、そしてだから真美子に成功されたらなんかやだなとどちらかというと栞子の目線で読んでました。笑 栞子目線で読むと最後かなりゾクっとするはず。
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