水やりはいつも深夜だけど の商品レビュー
5種類の植物をモチーフに、子どもを同じ幼稚園に通わせている家族というテーマでまとめられた、家族(もしくはその一員)の再生を綴った5編の短編集。 まず、角田光代?と思ってしまった。それくらい雰囲気も描写も似ている。それほど目新しくもないと言ってしまえばそれまでだが、とてもリアリテ...
5種類の植物をモチーフに、子どもを同じ幼稚園に通わせている家族というテーマでまとめられた、家族(もしくはその一員)の再生を綴った5編の短編集。 まず、角田光代?と思ってしまった。それくらい雰囲気も描写も似ている。それほど目新しくもないと言ってしまえばそれまでだが、とてもリアリティがあって揺さぶられるものがあり、ちょっと泣けてしまった。最終編の「かそけきサンカヨウ」がとてもいい。 好きな作家のひとりだが、障害児が登場する「ゲンノショウコ」は、丁寧に取材したうえでの作品なのだろうけれど、結局は外から見た障害児とその家族という感じがして…。身近に彼らを見ている身としては、なんとなく違和感を覚えたことは否めない。何がどうとはうまく言えないのだけれど。
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この人の作品で、いつも泣いてしまう。今作では《サボテンの咆哮》にやられた。女性って面倒。だけど懸命に生きるしかない。 窪美澄という人は、何か家族のことで悲しかったり辛かったりした経験があるのではないだろうか?といつも思う。誰だってそうかもしれないけど、私がそうだからこの人の文章...
この人の作品で、いつも泣いてしまう。今作では《サボテンの咆哮》にやられた。女性って面倒。だけど懸命に生きるしかない。 窪美澄という人は、何か家族のことで悲しかったり辛かったりした経験があるのではないだろうか?といつも思う。誰だってそうかもしれないけど、私がそうだからこの人の文章に共鳴して涙が出るのか。。 誰にも触られないように守ってきた心の弱い部分に、冬の凍えた手で触れられる様な感覚がする。冷たいのに温かいような。 それが、私が著者を大好きな理由でもあるのだけど。
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なんか、どこかで読んだようなお話が 多いような気がした。 期待していた分、物足りない。 もっとガツンとくるものが 読みたい。
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窪さんの話にはいつも少しの毒と優しさを感じれる。なんだか心が泣けた良い一冊に感じた。是非是非読んでない方は開いてみて下さい。良い味が感じれる気がしますが・・・
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学校の図書室で借りた本。 中学生時代にいじめをうけ、女子の集団が苦手な女性が母になり、再び「ママ友」という女子集団に属すことになってしまった女性が、嫌われない為にとった行動は・・・。 そのほか、4つの短篇集。 どの話も最後はハッピーエンドになっているところが、ほっこりして、読んでいて楽しかった。
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心がほっこりするような話の短編集。 特に、「女性同士の距離感」を書いた「きらめくポーチュラカ」が印象に残った。 こういう「園ママ友達」って環境も違う「幼稚園」というつながりだけなのに、仲良くしなくちゃいけない。 私が同じ立場になっても緊張してしまいそうだ。 「女性同士」のあれこれって何歳になってもどこかしらで存在してるのかもしれないな。
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家族の事を改めて考えさせられるストーリーが色んなパターンで描かれている。家族のことで引け目を感じたり、信じきれなかったり、自分の思うようにいかなかったり、色々思い煩う事もあるかもしれない。でも、広い心で見守り信じることどうしても心配なら話をしよう。心配など無駄だと分かるし、そこに...
家族の事を改めて考えさせられるストーリーが色んなパターンで描かれている。家族のことで引け目を感じたり、信じきれなかったり、自分の思うようにいかなかったり、色々思い煩う事もあるかもしれない。でも、広い心で見守り信じることどうしても心配なら話をしよう。心配など無駄だと分かるし、そこにはいつも光がさしている。
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初の窪美澄さん。 何故か少し避けていた。 「ちらめくポーチュラカ」 「サボテンの咆哮」 「ゲンノショウコ」 「砂のないテラリウム」 「かそけきサンヨウカ」 幼稚園児がいる5つの家庭。 最初の2つで気持ち悪くなる。 人気のある作家さんだけど、あたしにはやっぱり理解出来な...
初の窪美澄さん。 何故か少し避けていた。 「ちらめくポーチュラカ」 「サボテンの咆哮」 「ゲンノショウコ」 「砂のないテラリウム」 「かそけきサンヨウカ」 幼稚園児がいる5つの家庭。 最初の2つで気持ち悪くなる。 人気のある作家さんだけど、あたしにはやっぱり理解出来ないのかもなーって寂しくなる。 でも、後ろの3つが素晴らしかった。 「ゲンノショウコ」は、公共の場で涙が溢れてしまうし、 「砂のないテラリウム」は、応援したくなるし、 「かそけきサンヨウカ」は、天才的! 陽さんも美子さんもお父さんも好きだ! 読書は保守的じゃ勿体ないって事だ。
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図書館にて借りました。 日経ウーマンのHPでお勧め図書になってました。 ママ友ネタはどうしても幼稚園の方が様になるのだろうか・・・。 保育園ママとしてはちょっと引くこともあったり。
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待ちに待った窪さんの新作。 図書館の順番待ちを 歯がゆく思うのは久しぶりでした。 読み終えて。。。 表紙の意味する切迫感が分かって 本を持つ手に力が入りました。 短編から、一つ一つに見える 人間のもう一つの面。 いつも通り底なしで、 ぬかるみしかないような 焦燥感を覚えます...
待ちに待った窪さんの新作。 図書館の順番待ちを 歯がゆく思うのは久しぶりでした。 読み終えて。。。 表紙の意味する切迫感が分かって 本を持つ手に力が入りました。 短編から、一つ一つに見える 人間のもう一つの面。 いつも通り底なしで、 ぬかるみしかないような 焦燥感を覚えます。 希望の見える物語に越したことはない、 けれど希望が見えるまでの手探りや もがく様を、ここまで文章から 表現されると 結末に希望が描かれていなくとも 何とかなるんじゃないか、と 意識するのです。 そう思ったのは初めてで 不思議な読後感。 窪さんは一般的に 性描写が多いのですが 今回は少ないので 今まで苦手だった方にも 文章を読む、という意でお勧めです。
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