すべて真夜中の恋人たち の商品レビュー
タイトルと表紙に惹かれて、たまには恋愛小説も読んで見ようと思って手に取ったけど、、、 暗い!重たい!!よくわかんない!! もう少し歳を重ねて読んだら、理解出来るところもあるのかな、、( > < ) 読後感もあんまりよくなかった
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読み終わりに帯を見て、恋愛小説だったことに気づいた。そうは思わなかったな。 精一杯生きている冬子の、ある一年の話。 主人公が校閲者だから、「わたし」「すべて」「みえる」のように曖昧な言葉は徹底してひらがな。その中で「目に映る」とあえて漢字が使われていると、伝えたい表現が文字とし...
読み終わりに帯を見て、恋愛小説だったことに気づいた。そうは思わなかったな。 精一杯生きている冬子の、ある一年の話。 主人公が校閲者だから、「わたし」「すべて」「みえる」のように曖昧な言葉は徹底してひらがな。その中で「目に映る」とあえて漢字が使われていると、伝えたい表現が文字としてが際立っていた。
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文体がとにかく美しい。 鬱々しくてだらだら読み進めたけど残り20ページくらいから面白くなるの逆にしんどい。 三束さんと冬子の泣くシーン一緒になって泣いてしまった…なのに… 冬子は自分とは違う性格だと思っていたけど後半の聖に突かれた言葉たちが自分に刺さりすぎて自分は冬子と同じ...
文体がとにかく美しい。 鬱々しくてだらだら読み進めたけど残り20ページくらいから面白くなるの逆にしんどい。 三束さんと冬子の泣くシーン一緒になって泣いてしまった…なのに… 冬子は自分とは違う性格だと思っていたけど後半の聖に突かれた言葉たちが自分に刺さりすぎて自分は冬子と同じだった。
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美しい導入に惹かれて購入しました。 情景描写が綺麗で読みやすかったですが、心情について理解きれないところが多くあり少し私にはあまり合わなかったです。 タイトルの意味がハッと分かるようなラストを勝手に期待してしまっていたので、最後まで繋がらなかったのが残念です。私の理解不足もあると...
美しい導入に惹かれて購入しました。 情景描写が綺麗で読みやすかったですが、心情について理解きれないところが多くあり少し私にはあまり合わなかったです。 タイトルの意味がハッと分かるようなラストを勝手に期待してしまっていたので、最後まで繋がらなかったのが残念です。私の理解不足もあると思うので皆様の感想や考察を読んで理解を深められたらいいなと思います。
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好き嫌いが別れる話だと思った。 私は好きだ。⭐︎は4.8といった感じ。 人と向き合うのにアルコールの力を借りないとできない冬子と、自分の意見を臆せず言える聖、物静かで知的な三束さん。 静かな静かな話だった。 アルコールを飲んで、酔っ払った状態ではないと三束さんに会えない。アルコー...
好き嫌いが別れる話だと思った。 私は好きだ。⭐︎は4.8といった感じ。 人と向き合うのにアルコールの力を借りないとできない冬子と、自分の意見を臆せず言える聖、物静かで知的な三束さん。 静かな静かな話だった。 アルコールを飲んで、酔っ払った状態ではないと三束さんに会えない。アルコールを飲んでいることに気づいていた三束さん。人には色々事情がありますから…という言葉。高校教師ではなかった三束さん。 静かで、でも澱のような毒を感じる話だった。
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何でもない日常、心が満たされ、世界がきらきら輝いて見える時、好きな人でいっぱいになって苦しくて切なくて涙する時、誰もが経験したことのあるような人生の瞬間を、とても詩的な表現で描いていてその美しさに魅了されました。 改めてその文章に触れたいと探してもすぐには見つからず、チェックし...
何でもない日常、心が満たされ、世界がきらきら輝いて見える時、好きな人でいっぱいになって苦しくて切なくて涙する時、誰もが経験したことのあるような人生の瞬間を、とても詩的な表現で描いていてその美しさに魅了されました。 改めてその文章に触れたいと探してもすぐには見つからず、チェックしておかなかったことを後悔… 何となく流されて生きてきた冬子が、初めて自分の意思で選んで進んだ先にあった恋は、どんな形であれ、冬子の人生の糧になるだろうと感じました。 登場人物それぞれの気持ちに迫るには、一度読んだだけでは足りないと思ったので、いつかまた再読してみたい1冊でした。
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淡々とした主人公の日常に引き込まれる、いつの間にか重たいなにかにまとわりつかれるような、主人公の気持ちが淡々と綴られて進んでいく読んでいて苦しいお話だった。 救いがあるわけでもなく、最後に、そうか。とストンと落ちたような、不思議な感覚だった。 でも読むのにパワーのいる、弱ってる時...
淡々とした主人公の日常に引き込まれる、いつの間にか重たいなにかにまとわりつかれるような、主人公の気持ちが淡々と綴られて進んでいく読んでいて苦しいお話だった。 救いがあるわけでもなく、最後に、そうか。とストンと落ちたような、不思議な感覚だった。 でも読むのにパワーのいる、弱ってる時には読めないお話だったと思う。 独特な世界観に引きずり込まれて、読後はなんというかフランス映画を観た後の感覚に似てるなぁと思いました。
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一言で言うと綺麗なお話だなと言う感想。 人と言葉を交わしたりすることにさえ自信の持てないフリーランスの校正の仕事をする冬子と物理を教える高校教師の三束さん(読後でも結局三束さんの本心や、感情はいまいち読み取れなかった。冬子の誕生日にバックれた後日の手紙の記述で後ろめたい気持ちを抱...
一言で言うと綺麗なお話だなと言う感想。 人と言葉を交わしたりすることにさえ自信の持てないフリーランスの校正の仕事をする冬子と物理を教える高校教師の三束さん(読後でも結局三束さんの本心や、感情はいまいち読み取れなかった。冬子の誕生日にバックれた後日の手紙の記述で後ろめたい気持ちを抱き続けていたと言うのが唯一作品内で読み取れた感情だった気がする。常に作中は冬子目線で進んでいたからもあるだろうけど。負い目を感じる描写で伏線を感じさせることもなかったよなぁ。) 誕生日の日に真夜中を散歩する習慣を持つ冬子がみつつかさんとの恋愛の過程で自ら三束さんを誕生日の日の真夜中に誘うと言うシーンがとても印象に残った。作品で語られた中では唯一の冬子の自主性だったからかなと。 回想シーンで高校時代の男友達の水野くんという同じクラスの同級生との思い出にふれていた。校門前での出来事をきっかけに仲良くなった水野くんの家に訪れた日の出来事で頭に残っている言葉がある。水野くんが冬子を半ば無理やり犯した後、冬子に放つ一言だ。「君は自分の意思で僕の家まで来たんだし、それにこういうのは二人のことなんだから。君を見てるとね、本当にイライラするんだよ。自分の考えも、自分の言葉も持たないでぼんやり生きてる。学校でも電話でも、何を考えてるかわからない。まぁ、何も考えていないんだろうね。ただぼうっとしてるんだ。僕は君を見てると、本当にイライラするんだよ。」。(p190)。終盤でも同じように聖と冬子との会話の中でも全く同じセリフが出てくる。「あなたを見てるとイライラするのよ」(p338)。全く同じ言葉を受け取る場面だが、冬子の同じ性格態度に対して言われたわけではないと私は思う。間違いなく二つのシーンの間には成長??(成長ではないか、)は有ると思う。高校時代に言われたことから自身で選ぶことで傷つくことを避け、自信を守るため物事を捉えるようになった。聖のセリフで「粗末な欲望でぐちゃぐちゃなくせに、自分がそれをできないからって誤魔化して都合のいい物語をくっつけてうっとりしてるのを見るとムカつくってだけの話よ。私が寝る寝ないの話をした時、私のことを馬鹿なこと言う女だって」いうような顔で見たけど何あれ。なんの優越感か知らないけどあなたどうせ今日、、」。(p338)。 ここから読み取れることで冬子は自身は周りとちがうと思いこむことで周りの人物に対して傷つかないようにしていると感じた。 作品としては主に自主性、主体性、自己主張まぁなんでもいいけどそれらの成長をテーマにしていると思う。 真夜中の散歩に三束さんを誘う勇気を出した一歩が最後、誕生日の夜だけではなく他のなんでもない夜でも昼でも朝でも散歩をするようになると言うシーンに出ている気がする。自身で決め、傷ついた経験を1日1日を繰り返す中で、一歩一歩忘れるという作業を反芻している姿は愛おしかった。絞り出した冬子の勇気がトラウマや、後悔に終わらなかったのは良かったと安心する一方、作品としては綺麗すぎるかなと。フィクションだからと言うことで自己完結します(厄介オタク風) 物語のメインは恋愛を経験した冬子の最長の物語だが、今回冬子とは対照的に書かれている石川聖に私はとてつもなく惹かれた、(惹かれたって言う表現はなんか違う気がする。共感というか見守りたくなるというか尊敬というか。いやまぁ) 容姿端麗で弁が立ち黒白を受けるハッキリとした物言いで、年上の上司に対しても物怖じしない姿勢は見ていて爽快だった。p160から始まる自信の気持ちを語るシーンは印象に残った。自分のセリフも表情も何もかも他人のものを引用しているような気がするというセリフはどことなく共感するものがあった。 自信の行動、言動には主体性を見せる聖が唯一自信の感情に対してはどこか他人事で俯瞰した立ち位置で客観視している姿は私も少し重なる部分があるのかなと感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この本を読んでいる間だけは、私が孤独なことを許してくれている、そんな時間だった。 本ってすごい。 今の私の言葉にできない感情、悲しみ、苦しみを言葉で表現し、私の代わりにないてくれ、私の代わりに怒ってくれ、私の代わりにその感情さえも愛おしくしてくれる。 三束さんと寝れなくとも、三束さんに包まれながら、涙を流し、それを受け止めてくれただけで、生きられるんじゃないかとさえ思った。 入江さんは、三束さんと出会う前の生活に戻ったかもしれないが、心の中にあるやるせなさ、自分の心の中でも整理できていない哀しみ、苦しみは少し軽くなったんじゃないかと思う。
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イマイチ起承転結も謎で、三束さんと幸せになれるわけでもなく、、、一体この話、 何だったんだろう。と、感想にならない感想が、数日グルグルしてました。 そして私の中で、結論が出ました。 冬子の原点は、学生時代のレイプにあったのかな、と。 自らの意思で来たんだから、同意があったんだと、...
イマイチ起承転結も謎で、三束さんと幸せになれるわけでもなく、、、一体この話、 何だったんだろう。と、感想にならない感想が、数日グルグルしてました。 そして私の中で、結論が出ました。 冬子の原点は、学生時代のレイプにあったのかな、と。 自らの意思で来たんだから、同意があったんだと、解放されない呪いを掛けられて、ずっと生きるしかなかったんだと。 三束さんについては、ほとんど記述が無いため、多くの事は伏せられたままだけど、冬子の視線を通して、私たちは想像する。 二人の会話はほとんど無く、それが快でも不快でもなく、ただただ、2人は言葉を持たずたたずむ。その時間の流れを、文字から感じ取る。 この物語は、こう言った静の部分が多いせいか、聖の動とも言える存在がよりコントラストを強くする。 実際の人生は、この物語のように、モヤっと継続してる。思い通りにならない事も多い。でも生きてく。 そんな所を突かれているので、モヤモヤするのかな、って思いました。私は、三束さんには是非、再度冬子と再会して、もっともっと会話を重ねて欲しいと思いました。人は幾つになってもやり直せる。何度だってやり直せる。また、二人が出会って欲しい、と思いました。
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