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すべて真夜中の恋人たち の商品レビュー

3.5

612件のお客様レビュー

  1. 5つ

    103

  2. 4つ

    171

  3. 3つ

    192

  4. 2つ

    59

  5. 1つ

    12

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2022/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

川上未映子ファンなので読みました。引きのある設定でもなく、大きなイベントが起きるわけでもないのに、ただただ素晴らしい文章に引き込まれ、感情を揺り動かされました。それぞれが人間らしく、今後も人生が続いていくこと、その先を想像させられ、複雑な感情になることまで含めて圧巻でした。

Posted byブクログ

2022/11/23

恋愛に消極的な人にオススメと言ったような本屋さんのゲラに惹かれてすぐさまに手に取った。 主人公の性格があまり合わなかったり、周りの人達の矛盾してる言動がウザかった上その部分が話の多くを占めていた事や1番気になってた恋愛のシーンのラストがあっさりと終わってしまった事もあって、個人...

恋愛に消極的な人にオススメと言ったような本屋さんのゲラに惹かれてすぐさまに手に取った。 主人公の性格があまり合わなかったり、周りの人達の矛盾してる言動がウザかった上その部分が話の多くを占めていた事や1番気になってた恋愛のシーンのラストがあっさりと終わってしまった事もあって、個人的にあんまり良かったと思えなかった。 三束さんが会った時に嘘をついてた事も訳が分からず、それが理由で告白した主人公に返事をせずに会わなくなった事も腑に落ちなかった。

Posted byブクログ

2022/11/20

フリーで校閲の仕事をする主人公の冬子は齢30を過ぎ、これまでに恋をしたことがない。ある日、カルチャースクールの見学にあたり、勢いをつけるために飲んだ酒に酔い、受付の待合室でリバース寸前に気持ち悪くなった冬子は安息の地、お手洗いを目指してひた走る(気持ちだけ)。しかし、安息の地に辿...

フリーで校閲の仕事をする主人公の冬子は齢30を過ぎ、これまでに恋をしたことがない。ある日、カルチャースクールの見学にあたり、勢いをつけるために飲んだ酒に酔い、受付の待合室でリバース寸前に気持ち悪くなった冬子は安息の地、お手洗いを目指してひた走る(気持ちだけ)。しかし、安息の地に辿り着く前にとうとうそれが喉元まで迫り上がってくるところで、心配して話しかけてきた中年男性の前にゴール。その後いろいろあって、その中年男性と初めて恋をする、と言う物語。 ファーストコンタクトがドラマチックであるが、それ以上に恋が醸成されていく過程は、ふたりの間に何が起こるわけでもないけど、とてもロマンチックでうっとりする。 自分の感情や意見をストレートに出さないことで傷つかないことを選んだ主人公が、ひとりでは完結しない恋に落ち、その対象者と関係を深めるために飲み下す酒(緊張しないように)は祈りのようで、すごくグッときた。 真夜中に読み終えて、いい気分で眠ることができた。

Posted byブクログ

2022/11/16

私には作者の気持ちが分からなかったけれど、姉を想わずにはいられないような物語だった。 真夜中の恋人たちがこの本を手にとって少しでも心が軽くって幸せな気持ちになってくれればいいなと思った。

Posted byブクログ

2022/11/11

私はオヤジだから、完全に三束さんに感情移入。 なぜ、そんなウソをつく?なぜ、攻めない? 不思議だ。でもきらいじゃない。 あまり感じたことのない、不思議な読後感。これぞ、男性にはわかり難き女子ワールドなのか。 この方の作品、また読んでみたい。

Posted byブクログ

2022/11/03

校閲という仕事が興味深かったし、冬子の仕事に対する姿勢もよかった。 人間関係を築くのが苦手で恋愛には疎い冬子が、聖と三束さんと出会いこういう時はこんな気持ちになるんだと初めて知る感情も新鮮だった。 これから何か始まるのかなとそんな風に思わせる終わり方だった。

Posted byブクログ

2022/11/03

・ゆったりと膨らんでいくラブストーリー。結果的に何も起こっていないんだけど、冬子は間違いなく強くなったし、見えるものは輝くようになった ・描写が丁寧で、対照的な2人の女性だけでなく、出てくる人物全員の不器用さや劣等感が本当に共感できて、感情移入できた。恭子さんの聖への劣等感、聖...

・ゆったりと膨らんでいくラブストーリー。結果的に何も起こっていないんだけど、冬子は間違いなく強くなったし、見えるものは輝くようになった ・描写が丁寧で、対照的な2人の女性だけでなく、出てくる人物全員の不器用さや劣等感が本当に共感できて、感情移入できた。恭子さんの聖への劣等感、聖の冬子への劣等感など、あらゆるタイプの女性が周りの人間に抱くイヤな気持ちの説得力が凄まじかった。聖は簡単に自分を売らない冬子を心のどこかで羨ましいと思っていたり、恭子さんは思ったことを口にでき、美人ゆえに立ち振る舞いを許される聖をよく思っていなかったり。わかるわかる〜となった。 ・恋愛小説だと思ってたけどなかなか異性が登場しないので、女性同士の恋愛を勝手に期待してたけど男女だった。 ・三束さんが嘘をついてたことも、ああ人間ってこういうところあるよなーって思ってすごく苦しくて良かった。

Posted byブクログ

2022/10/28

静かで、美しく、穏やかだけど熱がこもっているような、凪いだ気持ちになれる本だった。 こんなに劇的に、なのに静かに恋をした事なんて無くて、少しだけ羨ましいような。(経験したいとも思わないけど…)

Posted byブクログ

2022/10/16

すべて真夜中の恋人たち 装丁がただ、ただ美しく。 音色さえ聴こえてきそうなデザインであったため、手にとりました。 川上さんの小説は始めてです。 1.主人公 30代半ばの女性。職業はフリーランスの校正作家。 1人で部屋にこもり、文字の誤りを見つけ、正す職業。 学生、就職、そし...

すべて真夜中の恋人たち 装丁がただ、ただ美しく。 音色さえ聴こえてきそうなデザインであったため、手にとりました。 川上さんの小説は始めてです。 1.主人公 30代半ばの女性。職業はフリーランスの校正作家。 1人で部屋にこもり、文字の誤りを見つけ、正す職業。 学生、就職、そして転職ともに、本人曰く「自身で決めることはなく、意思も少なく、流れ」で生きてきたひと。 2.変化 そんな彼女が少しずつ変化する。 お酒を飲めず。 しかし、仕事を終えての18時からの晩酌がリズムに。 スクール。 外の世界へ。習い事がどんなものがあるのか? チラシを片手に教室へ。 出会い。 スクールで一人の男性との出会い。 気になる存在。 久しぶりの感覚に、戸惑いを覚えながら、季節を重ねる。 3.読み終えて ひとりきり  時間空間   あらためて    初めて気づく     音色ありけり 日常には、音も色も溢れている。 小説の世界では、この音や色を認識できることの尊さを教えてくれる。 他人が認識する音、色。 自身が認識する音、色。 そして、自身と他人が違う存在だからこそ、一人きりの空間で感じとれる音、色。 最初から最後まで、静かで、空気を感じることのできる小説でした。 初めての感覚の世界に誘われました。

Posted byブクログ

2023/02/20

 真夜中はなぜこんなにきれいなんだろうと思う。 私はこの冒頭で購入を決めた。 最後までのめりこまれる恋愛。美しかった。

Posted byブクログ