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鹿の王(下) の商品レビュー

4.2

503件のお客様レビュー

  1. 5つ

    189

  2. 4つ

    162

  3. 3つ

    91

  4. 2つ

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2024/05/26

2015年本屋大賞、日本医療小説大賞ダブル受賞作品.‎˖٭* 強大な帝国が支配する世界を舞台にした希望と勇気の上下巻長編医療×ファンタジー 膨大な医学、動物学、植物学等を学ばれ、更に物語に組み込むといった著者の上橋菜穂子さんの気力、体力、努力、忍耐…にただただ感服致しました ...

2015年本屋大賞、日本医療小説大賞ダブル受賞作品.‎˖٭* 強大な帝国が支配する世界を舞台にした希望と勇気の上下巻長編医療×ファンタジー 膨大な医学、動物学、植物学等を学ばれ、更に物語に組み込むといった著者の上橋菜穂子さんの気力、体力、努力、忍耐…にただただ感服致しました 私にとって二作品目の著者の作品でしたが、前半戦の不安をよそに、気付いたら沢山の登場人物も難しい漢字や読み方も気にならなくなっていました ファンタジーは日頃読んでいる小説とは違って、頭の中で描く想像の世界は千差万別 人によって違う風景や人物像を想像しているのだなと思うと、それもまた面白いと思います __全てを失った男が生きる意味を知った時、全世界の運命が変わる__ 恐ろしい病から人々を救おうとする同じ気持ちを持った二人の主人公が出会った瞬間から物語は面白く展開していき、今作に登場する飛鹿(ピュイカ)に乗ったとごとく、一気に駆け抜けて行きました¨̑̑દ=๑๑(੭•̀ᴗ•̀)੭ 二人の主人公 最強の騎士団「独角」の最後の頭ヴァン そして東乎瑠の支配階層に名をとどろかせる天才的な医術師ホッサル 移民することにより人や動物、生物、土地、環境が変化し、病の生態系も変化していく 進化しようとする医術と、これまでのやり方を守ろうとする医術の根本的な捉え方の違い同じ病にかかりながらも治る者と治らない者元々体に侵されていたり、後から体内に侵入されてしまい、生きたいのに生かしてくれない病 それとは逆に心は死にたいと思っているのに、体は生き続けたいと思っている様に、心と身体は同じではなかったり 様々な生き物が共存しあいながら生きていく世界 命の尊さ、無償の愛、政治的な絡み… あらゆる角度から見ても、非日常的な世界でありながら現実との結び付きを突き付けられ、思惑が渦巻きます コロナ禍を経験し、過去では終わらない今も尚続いている戦争 少し前の世界的なパンデミックだった最中に読んでいたら、また違う思いで読んでいたことでしょう 現実とリンクしながらもラストの持って行き方に、そうだ!これは架空の国の話だったんだとファンタジーであったことを思い起こされました 「鹿の王」という本当の意味にピッタリ寄り添える、流れる様に美しくとても切ない終幕 孤高であり信念を持って駆け抜けていく二人の男を周りの者達が愛し、追いかけ続けるという絵面がなんとも温かく微笑ましい作品でした(❃´◡`❃)

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2024/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

希望のある終わり方。全てをなくした男が人との繋がりのために全てを捨てるも、その繋がりに救われる話。病との関わり方は現代社会において行われている流れであり、解釈も論理的。ファンタジーの世界ではあるが、主軸となる部分は現代的に作り込まれていた。ファンタジーな世界ではあるが、比較的現代寄りな内容。

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2024/05/08

結末に向かって物語が収束していく過程はまとまりがありとても気持ちが良いものでした。すっきりとした読後感でした。

Posted byブクログ

2024/04/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下巻の中盤くらいまで来てやっと独特な読み方に少し慣れてきた。 最後は色々匂わせて終わったけどきっと森に入っていったみんな幸せになったと思うのだわ。

Posted byブクログ

2024/04/14

大きなテーマは掴みました。 人と領土の相関を掴み損ねましたね。一生懸命頭に図を描いていたのですが。 まさしく「還って行く者」の意味がよーくわかりましたが、一応続きがあるみたいなので、もう少しがんばってみましょう。 医学や医術では説明がつかないこと。それは絶対にあると思います。...

大きなテーマは掴みました。 人と領土の相関を掴み損ねましたね。一生懸命頭に図を描いていたのですが。 まさしく「還って行く者」の意味がよーくわかりましたが、一応続きがあるみたいなので、もう少しがんばってみましょう。 医学や医術では説明がつかないこと。それは絶対にあると思います。そんな体験をたくさん聞いてきました。生命力はとてつもないと信じています。これからも信じ続けます。

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2024/04/03

鹿の王、かっこよし! 地名や政治、人物名も難しく、途中から理解するのを放棄してしまいました‥ でも、それでも面白かった。 民族を超えた人と人との繋がりに温かさを感じました。 絡み合う複雑な歴史や事象を超えて、身近な人を大切にすることから平和が始まるのだろうと、現実の世界に思いを馳...

鹿の王、かっこよし! 地名や政治、人物名も難しく、途中から理解するのを放棄してしまいました‥ でも、それでも面白かった。 民族を超えた人と人との繋がりに温かさを感じました。 絡み合う複雑な歴史や事象を超えて、身近な人を大切にすることから平和が始まるのだろうと、現実の世界に思いを馳せました。 上橋先生の本全て大好きです。

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2024/03/30

深い。 元々、硬派なファンタジー小説を書く作家さんと思いますが、これまた硬派なファンタジー小説でした。 コロナを予見したかのような感染症の知識や生物学などフィクションとは思えない内容でとても読み応えがあります。 これからどうなるのかという上巻から、下巻に入ると怒涛の展開。もう...

深い。 元々、硬派なファンタジー小説を書く作家さんと思いますが、これまた硬派なファンタジー小説でした。 コロナを予見したかのような感染症の知識や生物学などフィクションとは思えない内容でとても読み応えがあります。 これからどうなるのかという上巻から、下巻に入ると怒涛の展開。もうハラハラドキドキでした。 ラストのヴァンを探しにいろんな民族が家族のように寄り添って出発する場面がたまらん…。 きっとヴァンが見つかってみんな幸せに暮らしてほしいって思わせる余韻を持たせてくれたのでしょう!オススメ!

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2024/03/04

どうなるんだろう、とドキドキ終わった「上」から、「下」は、スーパーヒューマンとスーパーヒューマンがいよいよ!という感じ。ワクワクゾクゾク。後半から終わりにかけては「ああ、終わってしまう…!」と思うくらいずっと夢中で読んだ。 犬から見たら、人間はスローモーションで動くものすごく聴...

どうなるんだろう、とドキドキ終わった「上」から、「下」は、スーパーヒューマンとスーパーヒューマンがいよいよ!という感じ。ワクワクゾクゾク。後半から終わりにかけては「ああ、終わってしまう…!」と思うくらいずっと夢中で読んだ。 犬から見たら、人間はスローモーションで動くものすごく聴覚も嗅覚も愚鈍な生き物なのかもしれないなぁ。犬の一生は私たちから見たら短く感じるけど、犬から見たら私たちの命はだらだらと意味なく続いているように見えるかもしれないな。

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2024/02/02

ベースはファンタジー小説だけど、色々な要素が散りばめられていて、考えさせられるものがあった。生命の神秘、医学、生物学、望郷の思い、飛鹿や火馬など飼育動物との関係性などなど。 メインキャラ達が魅力的で、誰しも活き活きとしていた。 読後感は、根底にある人を慈しむ想いを感じたことと、ズ...

ベースはファンタジー小説だけど、色々な要素が散りばめられていて、考えさせられるものがあった。生命の神秘、医学、生物学、望郷の思い、飛鹿や火馬など飼育動物との関係性などなど。 メインキャラ達が魅力的で、誰しも活き活きとしていた。 読後感は、根底にある人を慈しむ想いを感じたことと、ズッシリと重厚な世界観に達成感に似たような余韻に浸ることができた。

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2024/02/01

コロナ時代で感染病に恐怖を感じワクチンを待ち焦がれる経験をして、イスラエル辺りの国と民族と派閥やら何やらの複雑な争いにやるせない気持ちになっている今日この頃のタイミングで出会った本。 コロナより前に書かれてたことに驚いた。 ファンタジーだけど、リアル。 そして家族になるっていい...

コロナ時代で感染病に恐怖を感じワクチンを待ち焦がれる経験をして、イスラエル辺りの国と民族と派閥やら何やらの複雑な争いにやるせない気持ちになっている今日この頃のタイミングで出会った本。 コロナより前に書かれてたことに驚いた。 ファンタジーだけど、リアル。 そして家族になるっていいな、と思った。 無事を願う人、願ってくれる人がいるっていいな。

Posted byブクログ