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鹿の王(下) の商品レビュー

4.2

505件のお客様レビュー

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2022/09/11

読み終わった時に「読み終わった〜」ってなる物語でした うん、伝わると思う 壮大かつ雄大でありながら非常に緻密さを感じる物語でした 着想から書き終えるまでに10年の歳月を費やしたということでしたが(ずっと煮込み続けたのではないにしても)それも納得の大作でした 物語の根幹となる「病...

読み終わった時に「読み終わった〜」ってなる物語でした うん、伝わると思う 壮大かつ雄大でありながら非常に緻密さを感じる物語でした 着想から書き終えるまでに10年の歳月を費やしたということでしたが(ずっと煮込み続けたのではないにしても)それも納得の大作でした 物語の根幹となる「病」に関する考え方や、動植物の生態、辺境民族の生活様式、それぞれの民族の宗教観や死生観、政治の有り様などがきちんと積み上がって土台となりしっかりと下支えしているのでちゃんと“世界“が動いているんですよね 自分はファンタジーで最も大切なのはそこだと思っていて、物語の表面には出てこないかもしれない“異世界の地図“がちゃんと描かれていないとちゃんと投影できないんですよね 「ファンタジーとは地図の物語だ」 (なんかかっこいいこと言った!) そして『鹿の王』は運命の不公平を描いた物語でした 同じ人に生まれながら病にかかる人とかからない人がいる、生まれ落ちた時点で人の貴賤や貧富にどうしようもない差がある、小国に生まれたというだけで正直で慎ましい生活を追われる人がいる そんな運命の不公平に大切ななにかを奪われたときあるいは奪われそうになったとき そんなときに進むべき道のひとつが示されていた ような気がします そして運命にあがらいながらひとつの家族が生まれる物語でした

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2022/08/09

自分の生きる場所を見付けていく力強さを学んだ。たとえ環境が変化したとしても、そこで出会う人々やものの見方、考え方が今までの自分と混じり合うことで、新たな道が切り拓かれる。病気という突然の体の変化も、それをどう受け入れるかで、その後の生き方が変わるのだなと思った。

Posted byブクログ

2022/08/08

「〈犬の王〉」 いつか故郷に戻るために。 生活に変化があるだけでなく、勝手な行動のせいで毒が生まれ被害を被った怒りは凄かったらうな。 狂わなければ生きれなかったのだろうが、悲しい末路のように思えるよな。 「辺境の民たち」 反撃の狼煙は病を持つ者。 勝ち目がない戦であろうと闘わね...

「〈犬の王〉」 いつか故郷に戻るために。 生活に変化があるだけでなく、勝手な行動のせいで毒が生まれ被害を被った怒りは凄かったらうな。 狂わなければ生きれなかったのだろうが、悲しい末路のように思えるよな。 「辺境の民たち」 反撃の狼煙は病を持つ者。 勝ち目がない戦であろうと闘わねばいけないのだろうが、無駄に散る命を見るのは悲しいだろうな。 行動を共にしていた理由は分かったが、命令よりも私情の方が強そうだな。 「イキミの光」 世界の中に光り輝く者が。 漸く見つけた僅かな手がかりを頼りに付けて来たのだろうが、再開できる可能性は高くなかったろ。 見た目では分かりづらい姿をしていても気付いたのは、何で判断したのか。 「人の中の森」 病に打ち勝った者達には。 もし捕まった状態で出会っていたら、こんなに色々な話は続かず血も分けてもらえなかったろうな。 これまでの生活と知識を持つ者の出会いが、新薬を発見していくのかもな。 「〈取り落とし〉」 どこか違和感の残る最期。 あそこまで見事に自身を餌にされたら、誰だって一瞬は気が逸れてしまうのも無理はないだろうな。 実際に計画通り進んでしまったら、誰も止めることの出来ない地獄だろう。 「〈鹿の王〉」 本当に狙っていた相手は。 命を失う覚悟のうえで襲ってくる相手ほど精神的恐怖の対象になりそうだが、どうだったのだろう。 道を示す者が居る限り追い続ける事は出来るが、どう説得するのだろうか。

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2022/07/27

壮大な物語でした。動物の描写がすきです、かわいい。愛おしい。ユナがこんなに頼もしい存在になるとは……!

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2022/07/11

後半難しかった… ラストが映画と同じく、えっこれで終わりなの?という締めだったのでがっかり… 上橋さんの設定とか人物描写は好きでした。

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2022/06/27

正直がっかり、こういう商売っ気が露骨な締め方は好みでありません。今後色々出来ますよと匂わせる前に本作を突き詰めて昇華させてくださいよ。 結構面白いなと思ってたのですが、かなりの失望感あり。 まぁあくまで個人の見解に過ぎませんので、良い子の皆んなはお気になさらずに。

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2022/06/27

下巻はタイトルが意味することを考えながら読む。 でも単に主人公が鹿の王になるだけでない展開で終わって行くのがよかったなぁ。 上橋さんの作品を初めて読んだ。 いろいろな本を読まれて、そこから触発され、物語が生まれ、編まれていくのか。 わたしは『土と内臓』を思い浮かべながら読んだ。

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2022/05/13

かってオタワルという国を滅ぼした黒狼病が蘇った。最初は岩塩坑での大量死。生き延びたのは奴隷の男が一人。病の治療法を探す医師は、血清を求めて男を追う。という話と思ったが、それだけではなかった。東乎瑠(つおる)に併合されたアカファ。つおるから移住してきた人たちと、それによって住処が影...

かってオタワルという国を滅ぼした黒狼病が蘇った。最初は岩塩坑での大量死。生き延びたのは奴隷の男が一人。病の治療法を探す医師は、血清を求めて男を追う。という話と思ったが、それだけではなかった。東乎瑠(つおる)に併合されたアカファ。つおるから移住してきた人たちと、それによって住処が影響を受けるアカファ人。さらに、オタワルの技術を伝える人たち。三つの民族それぞれの思惑がからんで、物語が進む。読みながら、現在、世界が直面している感染症と戦争という二つの脅威を意識した。

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2022/04/26

2015年本屋大賞第1位 上下2冊の大作 鹿の王 (上) ‐‐生き残った者 鹿の王 (下) ‐‐還って行く者 中世ヨーロッパ、ローマ、モンゴル そんな世界観のお話 鹿を操り故郷を守るために戦った欠け角のヴァン かつて王国を滅ぼした疫病「黒狼熱(ミツツアル)」の薬を開発するホッサ...

2015年本屋大賞第1位 上下2冊の大作 鹿の王 (上) ‐‐生き残った者 鹿の王 (下) ‐‐還って行く者 中世ヨーロッパ、ローマ、モンゴル そんな世界観のお話 鹿を操り故郷を守るために戦った欠け角のヴァン かつて王国を滅ぼした疫病「黒狼熱(ミツツアル)」の薬を開発するホッサル 2人の主人公が黒狼熱にまつわり展開するお話 黒狼熱に発病したにも関わらず死ななかったヴァンは、やがて皆から追われる羽目に なぜ?そしてヴァンは不思議な力を身につけて 病気とは何なのか?どのような経路で感染するのか? 人の体はそれに対してどのように耐性を持っていくのか 病気により不思議な体験をする冒険のお話でも有り、病気に対する知識を深める興味深いお話しでも有る とっても面白かったです(^o^)

Posted byブクログ

2022/04/17

映画版よりもはるかにフクザツなストーリーで、何度も確認しながら読み進める。こじれながらのエンディングの中に、カタルシスがあるのはさすが。

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