火星の人 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
事故で火星に取り残された宇宙飛行士のサバイバル物語。 まさしくSF版ロビンソン・クルーソー。 でも、ロビンソン・クルーソーと違ってウミガメは捕まえられないし、サプライ以外の食料は自分の肥料で(笑)ジャガイモを育てるしかない。 そんな苦境にあってもユーモアを忘れない主人公が良いし、彼を助けようとするNASAや仲間の宇宙飛行士たちのやりとりも良い。 ところどころに知らないとわからないネタがちりばめられていてニヤリとさせられる。 ただ、脳内イメージがすべて『宇宙兄弟』になってしまって困った。アニーなんて小柄な黒人女性の姿しか浮かばないし。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
電書になってすぐ買って温めていた本。読み始めたら一気にラストまで。評判どおり面白かった! ロビンソン・クルーソーのような孤軍奮闘が一番はらはらするんだけど、その後のバックアップが始まってからもぜんぜん安心できない仕様。これにもフィクションらしい嘘があるのかもしれないしもっと賢い人なら作中のものより良い解決方法を思いつくのかも知れないけど、どれがありえない事象なのか分からない程度の頭では読むだけで精一杯でした。 これから読む方にも時間があるときの一気読みがお勧め!
Posted by
有人火星探査が開始されて3回目のミッションは、強烈な砂嵐によって中断を余儀なくされる。撤収作業中に吹き飛ばされた主人公の生命反応はなく、やむなく船長は彼を残してミッションを中止、火星を離脱する... そして、物語は彼が意識を取り戻すところから始まる。 気づいたら、他のメンバーは...
有人火星探査が開始されて3回目のミッションは、強烈な砂嵐によって中断を余儀なくされる。撤収作業中に吹き飛ばされた主人公の生命反応はなく、やむなく船長は彼を残してミッションを中止、火星を離脱する... そして、物語は彼が意識を取り戻すところから始まる。 気づいたら、他のメンバーは宇宙船とともに消えている。 無線アンテナは、砂嵐で破壊されており、地球はもとより他のメンバーとも連絡をとる手段はない。残されたのは、あわただしく放棄されたベースキャンプのみ.... その絶体絶命の危機の中、主人公は自分にできる最大限の努力を、ひとりぼっちであっても希望を失うことなく全うする。 そして、彼と、偶然かれの生存を確認した地球のスタッフ、そして仲間の宇宙飛行士たちの強力で窮地を切り抜けていく。 火星での生活の工夫、生存への試みは非常に精密に、しかし、あるときは大胆に行われる。その辺りの描写はとても細かく精緻だ。しかも、彼はユーモアを捨てない。 生存の困難、救出ミッションの困難は何度もやってくるが、彼らはそれをギリギリの論理的方法で切り抜けていく。 火星に残ったのは、ただ一人の研究者。だが、彼を救うために、莫大な予算と世界中の人々の関心、協力。そして、救出ミッションに向かう、何人もの宇宙飛行士たちの命さえ懸けられる。 それでも人は、その一人を救うために、最大限の努力をしてしまうものなんだということを、改めて考えさせられる。 現実の世界でも、その一人、いや、ワンコ一匹の命を救うために、多くの努力や、場合によっては人の命までが懸けられることがある。そんな実例を思い出させてくれる。
Posted by
友人に面白いよ、と薦められたので。買ってから読むまで少し間が空きましたが読み始めたら一気でした。面白かった! 読みやすいし、ご都合主義に流れないのが良い。不運があれば幸運もある。でも大体彼は創意工夫で状況を切り抜けていくのがいいなあ、と思う。読んでてわくわくする。それにしてもジャ...
友人に面白いよ、と薦められたので。買ってから読むまで少し間が空きましたが読み始めたら一気でした。面白かった! 読みやすいし、ご都合主義に流れないのが良い。不運があれば幸運もある。でも大体彼は創意工夫で状況を切り抜けていくのがいいなあ、と思う。読んでてわくわくする。それにしてもジャガイモがあってよかったねえ。なんか宇宙に送り出す食料なんて芽が出ないように処置されてそうな気もしないでもないですが。久々にSFって感じのSFを読んだなあって感じでした。映画化の話があるってのもうなづける。
Posted by
火星でガチガチのSFで漂った男。火星で生きぬくためのトライアンドエラーとその発想と何より主人公のキャラクターが素晴らしい。SFの楽しさを詰め込んだ1冊。科学的検証は全くできないのでその点の評価は出来ないのですが、仮説、検証、トラブル、対処、修正の流れはとても科学的であり、リアリテ...
火星でガチガチのSFで漂った男。火星で生きぬくためのトライアンドエラーとその発想と何より主人公のキャラクターが素晴らしい。SFの楽しさを詰め込んだ1冊。科学的検証は全くできないのでその点の評価は出来ないのですが、仮説、検証、トラブル、対処、修正の流れはとても科学的であり、リアリティを感じました。SF好きなら間違いなく楽しめる本。
Posted by
面白すぎて感想が書けません。火星に憧れたことごある人すべての必読の書。 訳がまた素晴らしい!ユーモアを他言語に置き換える難しさはどなたもがおっしゃるが、そのレベルが大森望さんクラスではなかろうか。「なにゆえディスコ」とか悶絶だあ。 映画版主役はマット・デイモンなのか…サバイバル力...
面白すぎて感想が書けません。火星に憧れたことごある人すべての必読の書。 訳がまた素晴らしい!ユーモアを他言語に置き換える難しさはどなたもがおっしゃるが、そのレベルが大森望さんクラスではなかろうか。「なにゆえディスコ」とか悶絶だあ。 映画版主役はマット・デイモンなのか…サバイバル力が強すぎてハラハラしなさそうだw
Posted by
主人公のワトニーがとてつもなく愛しい! タフで前向きで,生き続けるためにどうしたらいいのかを常に考え続ける強さがあって,とっても素敵。NASAや司令部とのやり取りは皮肉と茶目っ気たっぷりで,思わず声にだして笑ったほどに面白かった。 最後はもうハラハラどきどきしっぱなし! 緊張して...
主人公のワトニーがとてつもなく愛しい! タフで前向きで,生き続けるためにどうしたらいいのかを常に考え続ける強さがあって,とっても素敵。NASAや司令部とのやり取りは皮肉と茶目っ気たっぷりで,思わず声にだして笑ったほどに面白かった。 最後はもうハラハラどきどきしっぱなし! 緊張してページをめくるのが怖くて怖くて,それでも続きが気になって止まらなかった。 SF好きは読んで損はナシ!宇宙が好きだとか,科学が好きだとか,むしろそれらが苦手でも,毎日が退屈で退屈で仕方がない!!って人におすすめ。
Posted by
これは説明不要。要するに,火星に取り残された宇宙飛行士のサバイバル。SFはあんまり読まないけど,ハリウッド映画にもなるらしく,一般人でも何ら問題なく楽しめます。個人的には苦境の時でもギャグと笑いを(たとえ火星におけるたった1人の人類であっても)絶やさないところが大好き。なーんにも...
これは説明不要。要するに,火星に取り残された宇宙飛行士のサバイバル。SFはあんまり読まないけど,ハリウッド映画にもなるらしく,一般人でも何ら問題なく楽しめます。個人的には苦境の時でもギャグと笑いを(たとえ火星におけるたった1人の人類であっても)絶やさないところが大好き。なーんにも予備知識要らないし,ちょー面白いし,時間があれば一気読みコースだと思う。
Posted by
笑いあり涙ありのサバイバルSF(たまにコメディ)。 不運な事故によりたったひとり火星に取り残された主人公が、様々な困難に悪戦苦闘しながら生き延びていく物語です。 ただし、悲壮感ゼロ。 主人公は常に前向きにユーモラスに、機知に富んだ多彩なアイデアと技術力を駆使して、生存の課題を...
笑いあり涙ありのサバイバルSF(たまにコメディ)。 不運な事故によりたったひとり火星に取り残された主人公が、様々な困難に悪戦苦闘しながら生き延びていく物語です。 ただし、悲壮感ゼロ。 主人公は常に前向きにユーモラスに、機知に富んだ多彩なアイデアと技術力を駆使して、生存の課題をひとつずつ乗り越えていきます。 作中、何度もがんばれー!と声に出して応援。 爆発のシーンでは文字どおり吹き出してしまいました。 ストーリーはハリウッドムービーの王道ですが、最後まで読者を飽きさせることなく引っ張るのは彼の人柄が成せる技でしょうか。 バックアップ側のNASAの面々も癖の強い濃いメンバーばかり。 皆キャラ立ちすぎ。 SFとしての描写は難解ではなく、義務教育レベルの化学の知識が怪しい私でもスムーズに読み進められました。 訳の文体もテンポが良いですね。 SF大好きな方にはもちろん、敬遠されている方にもおすすめできる一冊です。 映画も楽しみです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
すごーーーく面白かった。 そして年初から2015年、1番好きな作品かもと予感。 題名だけに惹かれて手にとって見たら、火星に取り残された主人公のサバイバル記だった。 でも主人公の軽いノリでかなり重い状況でも、楽しく読めてしまうのがすごい。 さらに主人公の行動が、環境が、ブレイクスルーが、とても科学していて勉強になります。 何度も何度もいろんな困難にさらされながらも、それを解決していく姿勢、それを読んでいるだけでも、ココロがじーんとします。 あとがきにも書かれていたように宇宙版のキャスト・アウェイのようでもあり、随所にぐっとくるポイントがありました。
Posted by