闇に香る嘘 の商品レビュー
デビュー作とは思えないよく出来た作品。筆者の思わせぶりな風景描写もあとから考えると伏線で、それをきっちり回収しているのも見事。他の作品も読もうと思う。
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デビュー作とは思えないプロらしい作品。 主人公に共感を持てない部分もラストの何もかも変わって見えるシーンへつながる見事さがあります。
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そうだったのか、と納得したり感心する展開が多くて面白かったんだけど、主人公が全盲という設定やその描写がつらくて、ハッピーエンドになるにもかかわらずそんなに楽しめなかった。でも面白かった。他の作品も読んでみたい。
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盲目の主人公の孫が腎不全となり、腎移植が必要となったが、主人公の腎臓は機能低下しており、ドナーとなれなかった。主人公の兄にドナーとなるための検査を受けるように頼むが、断られてしまう。主人公は満州生まれで、兄は戦後中国へ残された孤児となり、中国残留孤児であった。実は兄は偽物なのではないかと疑い始める。盲目であるために、いろんなことに疑心暗鬼となる主人公。果たして真実は?かなり複雑に幾つも伏線があり、最後に全て回収されます。それぞれの思いが分かり、後味のいい作品です。
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盲目の主人公、中国残留孤児、密入国、どれも身近ではないことだけど、戦争のむごさや全盲の人の感覚もよくわかる本だった。 「このミステリーがすごい」作品で終盤に真相がわかってくる。それまで出た疑問や伏線もちゃんと解説してくれるのでわかりやすかったしちゃんと解決してくれるからなんかスッ...
盲目の主人公、中国残留孤児、密入国、どれも身近ではないことだけど、戦争のむごさや全盲の人の感覚もよくわかる本だった。 「このミステリーがすごい」作品で終盤に真相がわかってくる。それまで出た疑問や伏線もちゃんと解説してくれるのでわかりやすかったしちゃんと解決してくれるからなんかスッキリ。 江戸川乱歩賞の作品は初めて読んだ。
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【ネタバレ有】 なるほど、騙されました。 読んでる途中も細かい違和感は所々あったんですが、まさしく一文を境にカチリとはまる感じ。そこで主人公の中である人の「感情」がひっくり返ったのが個人的に好きです。 主人公とともに、視覚/心情双方で助けのない闇の中でもがき続けるような感触を共に味わっていたからこそ、「事実」発覚後彼の気持ちの上で変化をするりと飲み込め、最後は結構爽やかに読了できたことが嬉しかったです。 家が荒らされ、目の前に確実に「誰か」がいるが、全盲故に誰かはわからないというシーンの緊迫感が印象的でした。
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一行目:「横殴りの暴風雨が荒れすぎ、フルコンテナ船は翻弄されていた。」 乱歩賞。ラストのどんでん返しがたまらなく面白かった。 内容は暗い。満州で生き別れ、再会した兄妹。 今更になって、あれは本当の兄なのか?と疑惑が芽生える。 きっかけは、孫の手術への協力を依頼し、断られたとき。血液型の違う、赤の他人なのではー? 兄を疑い続ける弟。 だが、最後に他人だとわかったのは、自分のほうだったー。 今まで読んでいた世界がぐるりと反転する、最近だと「その女、アレックス」に似た感覚は、やみつきに。
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孫の腎移植に、自分の腎臓が不適合だと知り実兄に頼むが、その兄は、適合検査すら頑なに拒んでいた。 残留孤児として帰国していた兄、もしかしたら偽物なのか、疑惑は念は募っていく。一人、調査を開始する主人公。様々な危険にあいながらもたどり着いた驚きの真実とは。 伏線だらけのお話でした。...
孫の腎移植に、自分の腎臓が不適合だと知り実兄に頼むが、その兄は、適合検査すら頑なに拒んでいた。 残留孤児として帰国していた兄、もしかしたら偽物なのか、疑惑は念は募っていく。一人、調査を開始する主人公。様々な危険にあいながらもたどり着いた驚きの真実とは。 伏線だらけのお話でした。 あれも、これも、全てが分かると、なるほど~となる展開。 深い愛ありきの結末だったので、読後感は良かったです。 江戸川乱歩賞受賞作、最後の選評、タイトルに対して酷評で、思わず苦笑いしてしまいました。
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ミステリーらしすぎて、ネタからいろんな設定がされたように感じられた。 謎解きはすごいんやろけど、物語には入り込めんかった。主人公も気難しいし、イヤミスに近い感じ。ってことで星3つ。 ラストがいい話になったのが救いかな。
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面白かった。 江戸川乱歩賞受賞作ということだったので、当たり外れがあるのでは?と思ったが、全く持って心配なかった。 辻褄の合わないところもなかったし、そう来たか!!なところもあった。 ただ、全体的に暗く、題名にもある通り「闇」という言葉がピッタリといった作品だった。 それでも、ち...
面白かった。 江戸川乱歩賞受賞作ということだったので、当たり外れがあるのでは?と思ったが、全く持って心配なかった。 辻褄の合わないところもなかったし、そう来たか!!なところもあった。 ただ、全体的に暗く、題名にもある通り「闇」という言葉がピッタリといった作品だった。 それでも、ちょっとできすぎかな?という気はしたけれど、最後の最後はハッピーだったので読み終わった後の気分も悪くなかったし、想像以上に満足感のあるお話でした。
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