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クローバー・レイン の商品レビュー

4.2

74件のお客様レビュー

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    27

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2023/08/13

好きな作家の本は迷わず単行本で買うけど、そうでない本は文庫化を待って見送ってしまっている。 買うことが応援になるのだと改めて学んだ。 (とはいえお金とスペースの問題があるけど、そこで有難いのが書評やPOPなどの宣伝なんだよなぁ) 出版社の仕事や、編集から出版、文庫化までの流れが...

好きな作家の本は迷わず単行本で買うけど、そうでない本は文庫化を待って見送ってしまっている。 買うことが応援になるのだと改めて学んだ。 (とはいえお金とスペースの問題があるけど、そこで有難いのが書評やPOPなどの宣伝なんだよなぁ) 出版社の仕事や、編集から出版、文庫化までの流れがわかって面白かった。

Posted byブクログ

2023/08/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

さわやかで、本の出版の裏側を知れる面白みもあり読後感が良かった。 ただ、いまいち自分の中では登場人物のキャラやストーリーの主題が定まり切らないというか、なんか読んでて少しモヤモヤした感があった。 若王子との喧嘩からのタッグを組む過程や冬美との恋模様もなんか唐突に思えたし、彰彦の家庭環境も無理矢理な設定な感じが少しした。一層のこと、シロツメクサの頃を出版するまでのお仕事ストーリーに全振りした方が面白いというか、素直な感じがした。 とはいえ、読みやすいし終盤は予定調和で完結していく感じが気持ちよく、映像化した方が活きるような作品だと感じた。

Posted byブクログ

2023/05/25

これは…私が滅多なことでは思わない、映像化してほしいと思った作品。 読んでいるととても綺麗な情景が浮かび上がってくる。 そして登場人物はみんな美形。笑笑 登場人物はどうでも、とにかく美しい。 頭の中に浮かび上がる美しいものをこの目で見たいと思ってしまう。 でもって、作中に出てくる...

これは…私が滅多なことでは思わない、映像化してほしいと思った作品。 読んでいるととても綺麗な情景が浮かび上がってくる。 そして登場人物はみんな美形。笑笑 登場人物はどうでも、とにかく美しい。 頭の中に浮かび上がる美しいものをこの目で見たいと思ってしまう。 でもって、作中に出てくる「しろつめくさの頃に」も是非別途本にして出版してほしい。読みたい。

Posted byブクログ

2023/01/07

『プリティが多すぎる』が面白く、同じ千石社が舞台になっている本ということで手に取りました。 こちらも面白い!文芸の編集者が作家とどう関わるのか、営業との違いなども分かって、本好きには嬉しい。 2022年に読んだ最後の一冊になりましたが、温かい気持ち、仕事を頑張ろうという気持ちにな...

『プリティが多すぎる』が面白く、同じ千石社が舞台になっている本ということで手に取りました。 こちらも面白い!文芸の編集者が作家とどう関わるのか、営業との違いなども分かって、本好きには嬉しい。 2022年に読んだ最後の一冊になりましたが、温かい気持ち、仕事を頑張ろうという気持ちになる良い一冊でした。

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2022/09/09

大手出版社に勤務する工藤彰彦は文芸部の編集者となって4年目。 比較的裕福な家庭に育ち、受験も就職も第一志望が叶い、文芸部に異動してからも売れっ子作家の担当を引き継いだこともあり、スムーズに生きてきた。 ある日、担当する作家の原稿をひょんな流れで読んだ彰彦は、その出来映えの素晴らし...

大手出版社に勤務する工藤彰彦は文芸部の編集者となって4年目。 比較的裕福な家庭に育ち、受験も就職も第一志望が叶い、文芸部に異動してからも売れっ子作家の担当を引き継いだこともあり、スムーズに生きてきた。 ある日、担当する作家の原稿をひょんな流れで読んだ彰彦は、その出来映えの素晴らしさにすっかり虜となる。 渋る作家を説き伏せ自社で出版しようと意気込むも、落ち目の作家であるという理由だけで編集長に原稿を読んでもらうことすらままならない。 どうしても諦められない彰彦は、様々なハードルを越えて奔走する中で、本に関わる人達の立場や想い、役割を改めて知ることとなるー。 Amazonで偶然知り、評価がよかったので読んでみました。 本好き必読、と表紙にありましたがまさにその通り。 出版業界ってこんな感じなのね、と興味深く読むことができました。 もちろんストーリーも面白く、登場人物がみな魅力的。 彰彦にとって壁となっていた人もやがて彼を援護射撃する側に回っていく流れも自然でよかったです。 彰彦の家庭が抱える問題もうまく取り入れ、しっかりと回収した点もお見事。 じわじわと心に響く、穏やかながらも芯の強さを感じさせる作品です。 そして宮下奈都さんの解説も素晴らしく、最後まで楽しむことができました。 2020年14冊目。

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2022/06/19

老舗出版社で文芸部の若手編集者の男性の物語。 作家が老舗出版社から小説を出す大変さ、そして、その本が売れるようにと仕掛ける営業の大変さ。 本を1冊夜に生み出し売るまでの大変さが伝わってくる小説でした。 一方で、登場する作家、編集者たちが抱えている個人、特に家族の問題や背景があって...

老舗出版社で文芸部の若手編集者の男性の物語。 作家が老舗出版社から小説を出す大変さ、そして、その本が売れるようにと仕掛ける営業の大変さ。 本を1冊夜に生み出し売るまでの大変さが伝わってくる小説でした。 一方で、登場する作家、編集者たちが抱えている個人、特に家族の問題や背景があって、お仕事小説でもあり、家族の物語。 二人の恋愛事情も気になるところ。

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2022/05/28

心の中に、ふわっと残る話だった。 小中学校の、学校では仲良くしていたのに、 だんだんと疎遠になり 今では連絡もなんとなく取りづらい人がいる。 異性ならば、友達として再会したいけれど、 結婚してるだろうし、と思ってさらに連絡できない。 それが悔しいなとよく思う。 けど、そんな、時...

心の中に、ふわっと残る話だった。 小中学校の、学校では仲良くしていたのに、 だんだんと疎遠になり 今では連絡もなんとなく取りづらい人がいる。 異性ならば、友達として再会したいけれど、 結婚してるだろうし、と思ってさらに連絡できない。 それが悔しいなとよく思う。 けど、そんな、時々思い出す、会いたくなる存在がいるだけで、幸せなのかも。 自分の中に降り注ぐ雨はそうやって降ってるから。

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2022/04/27

恋愛要素もちょっとあるが、お仕事系の小説。 本を一冊出す裏にこんなにもドラマがあるとは。 とても面白かった。

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2022/03/20

大手出版社  若手編集者の奮闘の物語。 面白かったです♪ 素晴らしい作品に出会ったのに、これといった大きな実績がないため社内での賛同がなかなか得られない彰彦。 どうやって作品の素晴らしさを伝えるか? 人の心を動かすことが出来るのか? 知られざる出版社の裏事情やいくつものハードル...

大手出版社  若手編集者の奮闘の物語。 面白かったです♪ 素晴らしい作品に出会ったのに、これといった大きな実績がないため社内での賛同がなかなか得られない彰彦。 どうやって作品の素晴らしさを伝えるか? 人の心を動かすことが出来るのか? 知られざる出版社の裏事情やいくつものハードルを越えていく彰彦の奮闘から目が離せない。 興味津々の出版社のお仕事、彰彦の成長、ライバル会社の編集者との攻防など見どころも沢山で面白かった!! スーパー営業の王子との絡みや関係性の変化もいい。 作中に実在の作品もいっぱい出てきて嬉しくなりました。 著者の大崎さんは「本」を扱った作品がたくさん。 移動図書シリーズ、編集者の物語と読んだので、次は新人営業マンのシリーズを読みたい♪

Posted byブクログ

2021/04/17

出会った本たちと私との出会いはもしかしたら出会うべくして出会ったものなのかなぁと、でも…中にはもしかしたらものすごい奇跡によって出会えた本もあるかも知れない。そして、その偶然のためにたくさんの人たちが想いを胸に奔走し、作品の中にその想いを込めて、私との出会いの橋渡しをしてくれてい...

出会った本たちと私との出会いはもしかしたら出会うべくして出会ったものなのかなぁと、でも…中にはもしかしたらものすごい奇跡によって出会えた本もあるかも知れない。そして、その偶然のためにたくさんの人たちが想いを胸に奔走し、作品の中にその想いを込めて、私との出会いの橋渡しをしてくれていだのではないか。だったら、単に読むんじゃなくて、作者の、作品としての想いを聴いて、観ないともったいないと思わせる物語であった。 一冊の本ができるまでの…と、いう点では「舟を編む」もそうであったが、辞書編纂との違いを改めて感じる。1冊の本が書店に並ぶまでに、作者、編集者、営業マン、販売員の想いを介していくのはわかっていたことであるが、『あぁ、この人たちは、こんな願いを持って私たちに本を届けているんだ』と1冊の本が持つ価値とその意味を考えた。 これと思う本が手に入らない時、私は表紙絵で選ぶ本を傾向がある。今まで、何となく読書行為という点で失礼ではないかと思っていた。その本の内容を無視して、表紙絵、挿絵が自分の好みかどうかでその本の好き嫌いを決めているような気にもなっていた。 その本のイラストレーターの方に対しても、が、表紙絵で選ぶことも編集者の想いが感じていることなんだと思えた。(ちなみに私が今まで読んだ本の中で好きなカバーは梨木香歩さんの「村田エフェンディ滞土録」の単行本表紙絵である。) 老舗にして大手の出版社である千石社に勤める工藤彰彦は、入社して7年目。書籍の文芸部門に異動して3年目の29歳。贈呈式のパーティ会場で久しぶりにベテラン作家の家永嘉人を見かけて、声をかける。酔っ払っていた家永を家まで送り届ける。そして一人住まいの家永の家で原稿を見つける。『シロツメクサの頃』…偶然読んでしまった原稿を彰彦は編集者として本にしたいと思う。しかし今の家永くらいの人気では千石社から本にすることは難しかった。 それでも心から感動する原稿に出会い、本にしたいと奮闘する情熱は、同じ編集部の先輩・赤崎恵理子、編集長・矢野、営業部の若王子を巻き込んで前進していく。その姿がとても真っ直ぐで心打たれる。 登場人物のそれぞれの個性も特徴的で、彰彦だけでなく、例えば、営業部の若王子やライバル会社の相馬出版の国木戸にしても人間味があって、個性的で芯が通った人間なんだろうということがわかる。決して悪役の立ち位置ではない。また、人と人との絡み、繋がりも丁寧に説明されている。 そして、登場人物だけでなく、状況描写や自然の描写、何と言っても雨だ。 タイトルにさりげなく「レイン」を入れている意味がところどころにでてくる雨の描写により、作者の「雨」に対する気持ちが心に響いてくるようだ。 とても素直な文章で美しい自然の描写。読んでいて心が澄んでいく、より理解が深まる感じがした。 「雨の降っている窓辺に、ガラスのコップが置いてあり、さりげなく野の花がさしてある。」と表紙絵について話をしている場面がある。まさにこれがタイトルのことなのかと、こんなところにまで伏線があったと思ってしまった。 そんな中で最後の展開は、私には少々意外に感じた。彰彦が家永の娘・冬実への想いを寄せているのだが、これについては、実を言うとなんとなくしっくりこなかった。おそらく流れから予想ができなかったからであろう。 初めて読んだ作家の作品であったが、結構ハマった。

Posted byブクログ