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大いなる眠り の商品レビュー

3.8

51件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    22

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

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2024/05/03

村上訳版、チャンドラー作品四作目。マーロウものの記念すべき長編第一作。読中読後の何ともいえないモヤモヤ感も、話が込み入っている点などもハルキ作品に通ずるなぁと。この作品の評価はマーロウの生き様に共感するかしないか、二つに一つだと思う。私は前者です(^^)

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2024/01/31

フィルム・ノワールの傑作として名高い「深夜の告白」を始め数々の映画脚本を手掛けたチャンドラーは、小説を執筆する際も絵コンテ並の完璧なイメージが頭のなかに出来上がっていたのではないだろうか。そう思わせるほどに人物や情景、生活様式などが事細かに記されており、それらを想像しながら読むの...

フィルム・ノワールの傑作として名高い「深夜の告白」を始め数々の映画脚本を手掛けたチャンドラーは、小説を執筆する際も絵コンテ並の完璧なイメージが頭のなかに出来上がっていたのではないだろうか。そう思わせるほどに人物や情景、生活様式などが事細かに記されており、それらを想像しながら読むのがとても楽しい 複雑に絡まった人間関係が終盤で収束されていく展開はあまりに見事で、初めての長編となる本作で既にハードボイルド小説の王道的なものを極めてしまったと言っていいかもしれない 結びの印象深いフレーズも、これ以降あらゆる作品においての常套句になった気がする

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2024/01/20

昔読んだはずだけど、ほとんど筋を覚えていない。 マーロウ以外の登場人物も。 今回あらためて読んで、それも無理はないと思った。 謎らしい謎もなく、マーロウ以外の人物も魅力に乏しい。魅力的なのは探偵だけ。 それでも、その文体と独特なナラティブは驚嘆に値すると思う。チャンドラーは、本...

昔読んだはずだけど、ほとんど筋を覚えていない。 マーロウ以外の登場人物も。 今回あらためて読んで、それも無理はないと思った。 謎らしい謎もなく、マーロウ以外の人物も魅力に乏しい。魅力的なのは探偵だけ。 それでも、その文体と独特なナラティブは驚嘆に値すると思う。チャンドラーは、本当にユニークな作家だとあらためて思った。

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2024/01/10

フィリップ・マーロウシリーズの記念すべき第一作目、そして翻訳者は村上春樹ということで、もう間違いがない作品と期待値がすごく高かったけど...。 結論からいうと、まったく入り込めなかった。 最後まで読めば一応ミステリーとしての体裁は整っているんだけど、文章がとにかく回りくどい上...

フィリップ・マーロウシリーズの記念すべき第一作目、そして翻訳者は村上春樹ということで、もう間違いがない作品と期待値がすごく高かったけど...。 結論からいうと、まったく入り込めなかった。 最後まで読めば一応ミステリーとしての体裁は整っているんだけど、文章がとにかく回りくどい上に、ところどころ「これは翻訳ミスでは?」と思われる部分がある。 例えば、p247の8行目の「彼女の不思議なほど親指の小さな手のひとつが、忙しなく布団を引っ張っていた。」はどう考えても被修飾語を間違えて訳しているとしか。 というわけで、意味をとるために何度か読み直した上に、読んでも意味がとれないこともあり、没頭感を得られなかった。 これは元々の文章がそうなのか、村上春樹の翻訳との相性が悪いのかは不明だけど、ちょっと今後のマーロウシリーズを読むのを不安に思った。

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2023/11/11

群れない、媚びない、欲得で動かない。そんなフィリップ・マーロウに、惚れてまうやろ!な私です。真剣の刃の上を渡るような応酬! ミステリとしてロジックが??なところがあるけれど、気にしない! スターンウッド将軍は、何をマーロウに守ってほしかったのでしょう。悲しい人です。

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2023/10/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読むのは結構しんどいが、心地よい疲れだ。 一応ミステリだが、謎解きにあまり意味はない。ちょっととってつけたような種明かしだし。独特の比喩に一言多い登場人物、一筋縄でいかない会話。そしてとにかく行動する探偵フィリップ・マーロウ。一匹狼で妥協がない。その行動と言葉が本作の魅力。

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2023/04/29

Audibleで読了。 私立探偵のフィリップ・マーロウがある依頼を受けると、なぜか依頼とは関係のない失踪事件について、依頼人の家族から問い詰められる。依頼と失踪事件、依頼人と家族が、何か切り離せないような、含みのある印象をのこして物語が始まる。 次々と起こる派手な出来事と、口...

Audibleで読了。 私立探偵のフィリップ・マーロウがある依頼を受けると、なぜか依頼とは関係のない失踪事件について、依頼人の家族から問い詰められる。依頼と失踪事件、依頼人と家族が、何か切り離せないような、含みのある印象をのこして物語が始まる。 次々と起こる派手な出来事と、口達者で格好つけなマーロウの組み合わせで、長い物語だが中弛みせず読めました(聞けました)。温室のむっとする感じや、東洋風の部屋のぎらつきなど、あざやかな舞台も映画を見ているようで良かった。女が唐突に裸になるんだけど、それは(当時の…)エンタメなんだろうなと思います。

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2023/04/15

ロンググッドバイに続き、チャンドラーを読むのはこれが2作目。こちらが1939年に発表されたシリーズ第一作とのことで、フィリップ・マーロウはまだ33歳と若手。村上春樹の新訳も手伝って、全く古さを感じることなく、映画を楽しむように読めた。自分にはこの魅力をうまく表現出来そうにない。あ...

ロンググッドバイに続き、チャンドラーを読むのはこれが2作目。こちらが1939年に発表されたシリーズ第一作とのことで、フィリップ・マーロウはまだ33歳と若手。村上春樹の新訳も手伝って、全く古さを感じることなく、映画を楽しむように読めた。自分にはこの魅力をうまく表現出来そうにない。あっと驚く伏線回収があったり、ロジカルな推理が繰り広げられるようなところは無く、何となくモヤっとするところもあるんだけど、まんまとハマってしまった。本作の訳者あとがきもチャンドラーへのリスペクトと愛情が感じられて良いです。

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2022/10/17

フィリップ・マーロウもの、第1作 『長いお別れ』や、『さようなら愛しいひと』と異なり、珍しく私立探偵として依頼を受けて仕事を始める形式。 少し文章が固いけれど、面白い。 撃っていいのは撃つ覚悟をもっているやつだけだ!って文章どこにあったのだろう。

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2022/10/03

なるほど、ハードボイルドとはこういうものかというのはわかった気がする。行動第一、とにかく自分から動きまくって、事件に自分から潜り込んでいく。論理的な謎解きを求める人には向いてないとも思った。 終盤のマーロウの語りで明らかになる、大いなる眠り(死)に対する考え方にはドライさと情が同...

なるほど、ハードボイルドとはこういうものかというのはわかった気がする。行動第一、とにかく自分から動きまくって、事件に自分から潜り込んでいく。論理的な謎解きを求める人には向いてないとも思った。 終盤のマーロウの語りで明らかになる、大いなる眠り(死)に対する考え方にはドライさと情が同居するハードボイルドのかっこよさが表れていると思った。

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