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大いなる眠り の商品レビュー

3.8

51件のお客様レビュー

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2022/08/23

私立探偵フィリップ・マーロウシリーズの第一作目。訳者村上春樹のあとがきにもあるとおり、シリーズ一作目にしては、こなれた文章であり完成度が高い作品である。それもそのはず。仏誌にて『二十世紀の名著百冊』にも選出されている。危険を顧みず強引に突破する主人公のフィリップ・マーロウにはいつ...

私立探偵フィリップ・マーロウシリーズの第一作目。訳者村上春樹のあとがきにもあるとおり、シリーズ一作目にしては、こなれた文章であり完成度が高い作品である。それもそのはず。仏誌にて『二十世紀の名著百冊』にも選出されている。危険を顧みず強引に突破する主人公のフィリップ・マーロウにはいつもヒヤヒヤさせられるが、その無謀さこそが彼の魅力の一つである。また、どんなに命の危険が迫っていても、臆することなく冗談をかますユーモアな一面が何より見どころであろう。

Posted byブクログ

2022/06/20

人物描写と情景描写を楽しむミステリーだ 文章がおもしろい 読んでおくべき本を読み終えたんだなぁ ハードボイルド小説の代名詞だ 私立探偵フィリップ・マーロウが活躍する第1作 ストーリーを追いながらも実際は描かれている人を文章で味わって読み進む 文章から漂うのは煙草を吸う男の匂いだ...

人物描写と情景描写を楽しむミステリーだ 文章がおもしろい 読んでおくべき本を読み終えたんだなぁ ハードボイルド小説の代名詞だ 私立探偵フィリップ・マーロウが活躍する第1作 ストーリーを追いながらも実際は描かれている人を文章で味わって読み進む 文章から漂うのは煙草を吸う男の匂いだ かっこつけた言い回しは有名だ 煙草を吸わないことなども考えられないし、酒も危機の中にあっても飲んでいる 拳銃の腕は確かなようだし 女性もLGBTも暴力や癒着も描かれる 戦前の西海岸ロサンゼルスが舞台だけに、イギリスのアガサクリスティやニューヨークのエラリークイーンとも、情景や社会と人へのアプローチが違う 危険な場面も身近に感じるリアル感はある 今でも実際にいそうな人間たちが書かれている 年老いたが資産を持つ将軍に 脅迫状が届いた事で私立探偵のフィリップ・マーロウが屋敷に呼ばれる 将軍には2人の娘がいる マーロウは、脅迫の解決を1日25ドル➕実費で引き受ける なんと現実的すぎる探偵ではないか 動き始めると、1日の内に 2回の殺人事件だ 1回はマーロウの目の前だ それ以前に1人殺されている事もわかる その犯人まで捕まえて翌日には検事と警察官に引き渡す展開の早さだ 将軍から受けた仕事は2日で終わるがマーロウは更に先へ進む マーロウの危機もあるが相手に4発の弾丸を撃ち込み商人の女を連れて検事のオフィスに殺人を犯したことを告げにゆく マーロウが 大いなる眠り につく将軍たちのため追っていた事件の最後は 次女の障害による殺人だったというのが結末だ マーロウの活躍を読むのにストーリーにこだわるのは無しにしたほうがいい 著者自身がこだわってないのだからと言う、笑えるようなオチもあるそうだ

Posted byブクログ

2022/02/10

名誉をも守るための工作 権力のある人物は自分の「名誉」を護るため、自分ではなくある組織を頼り実行させる。その実行とは本人には危害が全く及ぼされない「法に触れるやり方を選ぶ」となる。現実政治家等に見られる起訴事件などは多くがこの種の行動であり、最後は「一才無関係」と交わす手だ。

Posted byブクログ

2022/01/14

「撃っていいのは、撃たれる覚悟があるやつだけだ」 この名言を読みたくて読み始めたといっても過言ではない。言わずと知れた、フィリップ・マーロウの名言ですよね! ハードボイルドの金字塔。でも決して冷血漢ではなく、目の前に助けられる人間がいたら助けるようとするところもあり、この恰好良さ...

「撃っていいのは、撃たれる覚悟があるやつだけだ」 この名言を読みたくて読み始めたといっても過言ではない。言わずと知れた、フィリップ・マーロウの名言ですよね! ハードボイルドの金字塔。でも決して冷血漢ではなく、目の前に助けられる人間がいたら助けるようとするところもあり、この恰好良さが今でも人気を博してる所以なんだろうなと。 物語の筋が妙に絡み合っているので、何度かまえのページに戻ったりしながら読了。

Posted byブクログ

2021/10/22

「長いお別れ」に続いて再びチャンドラーに挑戦。 長いお別れがあまりにも面白く、同じようにあっという間に読めるかな、と思っていたが、この本はそうではなかった。 とにかく登場人物や事件が入り組んでいて、話の筋が理解できない。 最後のどんでん返しでも、いまいちよく意味がつかめず、読み終...

「長いお別れ」に続いて再びチャンドラーに挑戦。 長いお別れがあまりにも面白く、同じようにあっという間に読めるかな、と思っていたが、この本はそうではなかった。 とにかく登場人物や事件が入り組んでいて、話の筋が理解できない。 最後のどんでん返しでも、いまいちよく意味がつかめず、読み終えた。 結構時間がかかってしまった。 訳者のあとがきを読んで、納得した。

Posted byブクログ

2021/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

登場人物が多く確認しながら読み進めた。登場人物が個性豊かで状況描写も素晴らしく、映画に入り込んでいるような感覚だった。

Posted byブクログ

2021/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

村上春樹の訳者あとがきに、すべてが要約されている。 チャンドラーの長編第一作である本書は、1939年(著者51歳)に発表された。 わずか3カ月で、書き上げている。 細かなプロットの積み上げではなく、フィリップ・マーロウの身の動きに目を引かれる。 書きながら、手を動かしながらどんどん筋をこしらえていく。それが文章を書くことのいちばんのスリルなのだ。そしてそのダイナミズムは自然に読者にも伝わっていく。 チャンドラーは言葉を躍らせる。 我々は誰しも自由に憧れる。しかし自由であるためには、人は心身ともにタフでなくてはならない。

Posted byブクログ

2021/03/18

ずっと読みたかった本のうちの1冊。 冷静でシュールな私立探偵・マーロウ。 何度も危うい目に遭いながらも、その飄々とした姿は、何故か安心感すら覚える。 そして、ウィスキーを飲みまくりながら真相にたどり着く…。 これを読んで、何かの教訓を得るとかそういうことはないのだが、今の自分の心...

ずっと読みたかった本のうちの1冊。 冷静でシュールな私立探偵・マーロウ。 何度も危うい目に遭いながらも、その飄々とした姿は、何故か安心感すら覚える。 そして、ウィスキーを飲みまくりながら真相にたどり着く…。 これを読んで、何かの教訓を得るとかそういうことはないのだが、今の自分の心には、こういう話が必要なのだ。 さて、次の事件を解決しにいこう。

Posted byブクログ

2020/10/26

チャンドラーの作品を読むのは2冊目。おもしろいですね。マーロウの冷静でシュールな姿が素敵です。今回もミステリアスな内容になっていて、どうストーリーが展開されるのか楽しみながら読みました。

Posted byブクログ

2020/10/16

傑作と聞き、ハードボイルド小説入門のつもりで着手。 数十ページ読んで、内容は面白いが文体が生理的に無理。と思って訳者を見たら案の定苦手な作家だったので、次から翻訳小説を読むときはきちんと訳者を確認しようと思った。

Posted byブクログ