海賊とよばれた男(下) の商品レビュー
上巻と下巻では若干印象が違うが、主人公が次々と迫る困難や難題を正義の信念のもとに一つひとつ乗り越えていき、物語としてもテンポの良い展開が痛快に感じた。しかしテンポは良いが物語展開や結末が予想通りであった。 予想通りの展開は、物語としては若干面白みに欠けるとしても、史実や実在人...
上巻と下巻では若干印象が違うが、主人公が次々と迫る困難や難題を正義の信念のもとに一つひとつ乗り越えていき、物語としてもテンポの良い展開が痛快に感じた。しかしテンポは良いが物語展開や結末が予想通りであった。 予想通りの展開は、物語としては若干面白みに欠けるとしても、史実や実在人物ベースのノンフィクションで、主人公が信念を通して読者が望む形のハッピーエンドを迎えており、実在した主人公の功績の偉大さを感じた。 著者は、メディアで過激な主張発言を繰り返しており、好む好まざるを別として極端な思想の持ち主にも見えるが、本作を含めて著書での主張は真っ当に思え、特段の思想の偏りは感じられない。
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日本を愛する人がいる限り日本は終わらない! 現代の日本を見たら国岡鐡造はなんと言うだろうかと考えずにはいられない。
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「日本人たれ!」 それを貫いた経営者、国岡鐵造の一生を読み終えた。 つねに四面楚歌の状況で、喧嘩を仕掛けた風雲児。 強引な命令に答えることが喜びという部下たち。この部下がいなければ彼の成功はなかったと思うが、それも彼の人間を信じるというポリシーがあったからこそ。 ちょっとご都合主...
「日本人たれ!」 それを貫いた経営者、国岡鐵造の一生を読み終えた。 つねに四面楚歌の状況で、喧嘩を仕掛けた風雲児。 強引な命令に答えることが喜びという部下たち。この部下がいなければ彼の成功はなかったと思うが、それも彼の人間を信じるというポリシーがあったからこそ。 ちょっとご都合主義的に物事が進むきらいもあったが、昭和を駆け抜けた傑物の一生を堪能した。
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自分が経営幹部だったとしたら、社長による理屈抜き/一度言ったら引っ込めない系の経営判断に対して苦悩しそうだが、この会社の経営幹部はめちゃくちゃ優秀で、無理難題をなんとか乗り越えてしまうからすごい。 仕事への情熱が凄まじくて個人的には嫌いじゃないが、令和の若者には敬遠されそうな昭...
自分が経営幹部だったとしたら、社長による理屈抜き/一度言ったら引っ込めない系の経営判断に対して苦悩しそうだが、この会社の経営幹部はめちゃくちゃ優秀で、無理難題をなんとか乗り越えてしまうからすごい。 仕事への情熱が凄まじくて個人的には嫌いじゃないが、令和の若者には敬遠されそうな昭和的会社という印象が常にあった。
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Amazon Audibleと書籍で読了。 久しぶりに熱くて壮大な物語を読んだ。 出光産業の創業者をモデルにした国岡商店の店主、国岡鐵造(てつぞう)。 上巻・下巻で合計900ページにわたる大ボリュームだったが、面白くてあっという間に読了。 戦争直後、瓦礫ばかりの更地になった...
Amazon Audibleと書籍で読了。 久しぶりに熱くて壮大な物語を読んだ。 出光産業の創業者をモデルにした国岡商店の店主、国岡鐵造(てつぞう)。 上巻・下巻で合計900ページにわたる大ボリュームだったが、面白くてあっという間に読了。 戦争直後、瓦礫ばかりの更地になった日本を復興したのは、この本に書かれているような、日本人の誇りを持った気骨のある人たちだったのだと思い知らされた。 どんなに理不尽な場面でも、困難な壁があっても、日本のために、日本人のためにと立ち上がる鐵造と、彼を支える店員たち。 令和の世では批判されるような働き方(日夜関係なく、労働基準もない)だけれど、そんな時代があったから、今の日本があることを忘れてはいけないと思う。 下巻のあとがきは、当時の通産省官僚だった堺屋太一氏が書かれていることも良かった。 国岡商店と敵対する場面の多かった通産省側の倫理や正義感について解説されており、一方側の見方で終わらせないところが良い。 国岡商店の正義があり、通産省の正義があった。 そして共に日本を盛り立て、復興しようと奮闘していた日本人たちの姿が、より立体的にイメージできた。
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想像もつかないようなことを幾つもやってのけてきたのだと分かった。 「誘惑に迷わず、妥協を排し、人間尊重の信念を貫き通した五十年であった」 これがどれほど難しいか、成功する人はそれだけのストイックさがあると感じた。
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胸が熱くなるようなとても満足感があり、読み応えのある小説でした。上下通して国岡鐡造の生涯を描いており、特に日章丸をアバタンに向かわせるエピソードがとても印象的で良かったです。国岡鐡造は個々の利益より日本の利益を優先する人物で、考え方やその生き方に勇気をもらえたような気がします。
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国岡鐡造という人物が、石油業界だけではなく日本人、いや世界中の人々に懐の大きさや偉大さを知らしめたのではないだろうか。 枠から外れ、今必要な事をするという行動力は今の日本に必要不可欠な逸材だと思う。 苦難だらけの中、必死に前を進んできた熱い一冊でした。
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ふーーーーー。 読んだぞ読み切ったぞ。 頭の中で♪風の中のすばるー♪とBGMが勝手に流れながら、時に熱い涙を流しながら、最後の解説まで全部読み切った! もう凄かった!としか言いようのない読後感。充足感。 しかし、日本人って昔からこうなの? 出る杭を打ちたいのが日本人なの? 自分で...
ふーーーーー。 読んだぞ読み切ったぞ。 頭の中で♪風の中のすばるー♪とBGMが勝手に流れながら、時に熱い涙を流しながら、最後の解説まで全部読み切った! もう凄かった!としか言いようのない読後感。充足感。 しかし、日本人って昔からこうなの? 出る杭を打ちたいのが日本人なの? 自分で努力もしないくせに勝手に妬んで僻んで蔑んで陥れて?腹立つよねー。 あ、脱線した。 足並みを揃えるのが美徳なのかもしれないけど、良いところ、良いものは良いと認めて伸ばせる社会になろうよ。 それでも己の信念を曲げずに戦う姿に部下は皆信じて付いていったんだよね。 私はさ、今まで社員になったことがないのね。 いや、ずっと働いてはいるのよ?正社員になったことがないってだけで。 やっぱり上に立つ人って大事で、この人の下だから働こうって付いていこうって思うし、こんな人の下にいるくらいなら辞めようと思って辞めたこともある。 今の日本ってどうなんだろう? 政治家も大企業の社長も確固たる信念を持って仕事をしているのかね? 自分の仕事に誇りを持っている人ってどのくらいいるのかね? まぁそんな私も偉そうなことを言える立場ではないので。 物が溢れる程にありすぎるこの時代、未来に希望が持てる社会にしたいよなー。と改めて思う私なのでした。
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戦後復興の立ち上がりから、統制制度の廃止、メジャーとの闘い、あるいは外交まで。 日本の戦争、ひいては石油の歴史についてよくまとまった小説であると感じました。 あるいは主人公の度量の大きさに感銘を受けました。人を信頼すること、これからの自分に必要な力かもしれません。
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