デザイン思考が世界を変える の商品レビュー
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デザイン思考といえばこれ!ってくらい雑誌やネットで推されていたのでとりあえず読んでみた。 「まとめ」 基本的な考え方は観察から入り思考の発散(プロトタイプをすぐに作りつつ)、収束を繰り返すことでありいわゆるロジカルシンキングとの違いは大きく2つかなと。 ①MECEによる分類分けから入るのではなく、あくまで人間の行動観察から入ること ②論理構造を全て網羅してから施策を開始するのではなく、初期段階から試作品を作り、実際の行動に合わせて修正を繰り返すこと 以上2点から、議論の中心に常に”人”の視点があることが理解でき、組織内の業務改善というより組織が社会に対して何を生み出すかというマーケティングの視点に近いものを感じた。 「感想」 ・中身については、事例紹介が多く結果論だけが先行するためただ読んでいるだけでは学ぶものは少ない。「デザイン思考とは何か」という教養としはおすすめだが、逆にいえばそこに止まる本であり、当然ながらそれを自分の生活(所属する組織)にどう活かすかは自分で考える必要がある。 ・何を持って説得力を持たせるかは大切だと改めて感じた。「デザイン思考」を推奨する本であれば一般的な本としての構造にとらわれず、絵やグラフを使用するなど本のデザインに気を配られていると面白かったのでは。。 「学び」 デザインについての本でありながら、社内外の自分の立ち位置について改めて考えるきっかけになった。理由は以下2点 ①”イノベーションはコラボレーションである”こと。 よく言われることであるが人の生活に役立つ新たな発想は全くの無から生まれる事よりもむしろ既存の価値観の組み合わせによるものが圧倒的に多い。(というか厳密にはゼロから生まれるものなど存在しないと思っている)。仕事外も含め自分の何気ない生活の意思決定がどのような感情からきているのか敏感でいたいと思う。 ②”良いデザインは良い組織で生まれる”こと。 おそらく理由は大きく2つあり1つは前述したコラボレーションの接点が多くなること、そしてもう一つがまさにデザイン思考によるものである。 つまり、いい自転車を作るには「気持ちよく自転車に乗れること」をマーケのみならず組織全体で考える必要がある。まず自らの組織を顧みることから始めるのが有益だと感じた。
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IDEOも進化し続けていることがよくわかります。その能力を自覚的に向けているのが社会問題。この本に通底している人間という存在への信頼と未来に対するポジティブさが、解けない問題などない、という気持ちにさせてくれます。デザイン思考とは「前向きの方法論」ということかもしれません。
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いいことが書いてありそうなのだけれど、自分には合わなかったというか、読んでいてぐっと来るところがなかった。 時間を置いて、もう一度読んでみるか。
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Naohiro Tomita レビュー編集 評価4.0 点 (4.0) 投稿日 2015-09-20 21:41:15 IDEOの事例を通じて、デザイン思考をどう使っていくかということが分かる書籍。ちょっとした「モノ」を創るときのみに使うものではなく、非営利組織・公共期間...
Naohiro Tomita レビュー編集 評価4.0 点 (4.0) 投稿日 2015-09-20 21:41:15 IDEOの事例を通じて、デザイン思考をどう使っていくかということが分かる書籍。ちょっとした「モノ」を創るときのみに使うものではなく、非営利組織・公共期間・医療施設にも応用可能で、社会的課題の解決にも有用であることが分かる。 課題を解決したいカテゴリについて、平均的な人ではなく極端な性向・行動をする人をインサイトし、仮説を立てたらすぐに超簡単なプロトタイプを作る。それをたたき台として議論・情報収集・比較分析を行いながらブラッシュアップしていき、そして良いアウトプットを世に出す。 人を中心にものごとをすすめるアプローチが理解できた。
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経験や感覚、つまり動詞や形容詞が目指すもの。人間中心のアプローチ、とりわけ、客の、感情的なものを大切にする。最初に使われるところを実際にみる。なるべくたくさんなるべく早くプロトタイプを作って客に使ってもらう。 プロの手を借りる。インスピレーションを共有する。できれば直に。プロジェクトは大小かつ多様な方がいい。段階に会った予算付け。プロジェクト完遂を邪魔させない時間取り。 何をよりなぜ。普通の状況から暗黙のルールを見出す練習。視覚化、数量化、変える。他者のアイディアを接合する。チョイスを増やす。 アイディアの成功度は世界への影響力で計る。
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今流行のデザイン思考の原典的な本。デザイン思考とはなにか、それがなぜ必要なのか、豊富なケースを通じて論じられている。抽象概念の連続で日本語訳が難しくなりがちなのか、はたまたコモンローちっくな構造のせいか、原因はわからないけど頭に入りづらいので「ちょっと知りたい」くらいならほかの本...
今流行のデザイン思考の原典的な本。デザイン思考とはなにか、それがなぜ必要なのか、豊富なケースを通じて論じられている。抽象概念の連続で日本語訳が難しくなりがちなのか、はたまたコモンローちっくな構造のせいか、原因はわからないけど頭に入りづらいので「ちょっと知りたい」くらいならほかの本でも良いかも・・・
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デザイン思考という聞き慣れない言葉にひかれて購入したがイマイチ。内容は、成功理由を後付けで紹介した事例ばかりで、思考法のトレーニングにはならない。訳者あとがきの「自転車の外観や機能をどうするかを考えるのが一般的なデザイナーだとすれば、その一歩先を行き、『どうすれば楽しく自転車に乗...
デザイン思考という聞き慣れない言葉にひかれて購入したがイマイチ。内容は、成功理由を後付けで紹介した事例ばかりで、思考法のトレーニングにはならない。訳者あとがきの「自転車の外観や機能をどうするかを考えるのが一般的なデザイナーだとすれば、その一歩先を行き、『どうすれば楽しく自転車に乗れるだろうか?』と考え、自転車の体験全体をデザインしようとするのがデザイン思考家だといいます。」という言葉に尽きる。これはマーケティングの基本だ。デザイン思考という造語にする必要はない。
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「デザイン思考がどういうものか」を,「デザイン思考をする人がどういうものを作ってきたか」に焦点を当てて示そうとしている書籍.豊富な事例のそれぞれについて,どういった経緯でプロジェクトが進められたか,背景にどんな思想があったかについての解説がされている.特に,日本のもの,或いは日本...
「デザイン思考がどういうものか」を,「デザイン思考をする人がどういうものを作ってきたか」に焦点を当てて示そうとしている書籍.豊富な事例のそれぞれについて,どういった経緯でプロジェクトが進められたか,背景にどんな思想があったかについての解説がされている.特に,日本のもの,或いは日本が関わっているものが事例として幾つかあったのは,少し意外だった. 考え方もそうなのだが,何より実際にものを作ったり,サンドボックスを設けて試してみることが肝要であり,そういった余地を設けている団体は,生き残りに必要な変革をより起こしやすくなるだろう,としている.グループの運営方法として参考になる部分も大きいと思うのだが,個人レベルでの生き方に対する提案という意味でもよい本.
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【本年度15冊目】 職業と共に関連づけて考えてみました。 (1)いかなる個より全体が賢い。 ぼくはそこへの共感があるかどうか。個へ頼りすぎていることはないか、アイデアの発想と実行はチームで行うべき。ぼくもそれはよくわかっている。チームで働く為に、僕がチームのはぶとなるためにできること、やるべきことは、こうやって経験をデザインしていくことなのでは? 日常の仕事場のところどころにデザイン思考を考える機会は眠っていて、それが個人のスキルとしてあって、密かにチームの中でも広めていければ… (2)プロジェクトとして 小さなチームをたくさん作り、着想は少人数で行う。プロジェクトスペースが必要で、そこにはポートフォリオも用いていく。子どもたちに権限を引き渡す上でプロジェクトというのは、もっともっと学びたいところ。子どもたちと何のプロジェクトができるだろう。そこに学びの種や、教室を子どもたちが経営する種が広がっているのではないか? (3)アイディアの善し悪しを判断するのは… 発案者ではない。子どもたちがすること。そういった点で僕はもっともっと子どもたちの声を聞きたい。聞くスキルを身につけたい。僕たちが出過ぎるのではなく、子どもたちの声を聴く。簡単そうで一番難しいこと。 (4)混乱は覚悟する クライアント(子どもたち)がプロジェクトに参加すると言うことは混乱が必ず生じるということ。この混乱が教育現場では悪とみなされがちだがもっともっt大切にしていくべき。混乱や失敗は付き物であり、イノベーションまでの道のりは非直線的である。昨年子どもたちと一緒に創った劇のように… (5)プロトタイプについて 初期にできるだけ多く創ること。プロトタイプについては、形あるものだけではない。教育現場で一番いきるのは、「シナリオ」。人間中心となる物語を描くこと。 カスタマージャーニー。子どもたちが体験する状況の経験を図式化したもの。子ども側にたち、両側から観るということ。 そして物語のプロトタイプをつくったら、そっと手渡すこと。プロジェクト←→子どもたちでできるまでの橋渡しを自分たちがすること。これが自立的な学び手を生む方法なのではないか。 (6)デザインしようとしているのは… 動詞。つまり映画ではなく、映画を見る経験をIDEO社はデザインしようとしている。僕たちも動詞をデザインする。デザイナーが今まで取り組んできた経験について幅広く学び、方法を取り入れていくべき。 子どもたちはエンドユーザーではなく、双方向プロセスの参加者となるべき。エンドユーザーでもあり、双方向プロセスの参加者かな。ここは両者になれると思う。 (7)アイデアを私有財産にしない 組織をかけめぐるように手放すこと。これが学年や学校の財産となる。 デザイン思考を学びたい。
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これはすごい本だ。 感銘を受けやすい僕ですが、これはいい。 どうにも自分は監査に向いていないというか、監査の枠を拡げてみたくなるのだけど、どんな仕事でもそういう人が一握りはいてもよかろうという気持ちになった。 「デザイン思考」は探求のプロセス。 対象が組織デザイン、商品・...
これはすごい本だ。 感銘を受けやすい僕ですが、これはいい。 どうにも自分は監査に向いていないというか、監査の枠を拡げてみたくなるのだけど、どんな仕事でもそういう人が一握りはいてもよかろうという気持ちになった。 「デザイン思考」は探求のプロセス。 対象が組織デザイン、商品・サービスデザインだろうが、監査というサービスだろうが、「デザイン思考家」が世界を変えるわけで、前向きに進んでいるところ、大きな武器を手に入れたと思います。あとは小さく実験です。
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