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デザイン思考が世界を変える の商品レビュー

3.7

57件のお客様レビュー

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2021/08/08

デザイン・ファームIDEOのCEO兼社長であるティム・ブラウンの初の著書。IDEOといえば、古くはアップルのマウスやPDA端末のパームVをはじめとして玩具、医療器具、日用品、スポーツ用品、コンピュータ製品など数々の分野でアイデア商品やサービスの開発を手掛けてきた会社。 さて、デザ...

デザイン・ファームIDEOのCEO兼社長であるティム・ブラウンの初の著書。IDEOといえば、古くはアップルのマウスやPDA端末のパームVをはじめとして玩具、医療器具、日用品、スポーツ用品、コンピュータ製品など数々の分野でアイデア商品やサービスの開発を手掛けてきた会社。 さて、デザイン思考は何かといえば、訳者あとがきがわかりやすい。 「デザイン思考とは、一言でいえば、製品開発や問題解決にデザイナーの思考を取り入れる人間中心のアプローチといえるでしょう。人間を観察し、人間の話を聞き、人間に共感してニーズや問題を突き止め、アイデア創造、プロトタイピング、テストを行ない、人間からフィードバックを得ながら、コンセプトを反復的に改良していく―つまり、デザイン思考の中心にはいつも『人間』がいるのです。」 その他、本文より。 「前もって許可をもらうのではなく、あとから許可を求める方がよいとされる文化、つまり成功には報酬を与えるが、失敗しても許される文化は、新たなアイデアを生み出す際のひとつの大きな障害を取り除く。」 「製品の消費者、サービスの顧客、ビルの住人、デジタル・インターフェイスのユーザーなど、ごく普通の人々がニーズを表明することはめったにない。しかし、実際の行動を観察することで、満たされていないさまざまなニーズを明らかにする、貴重な手がかりが得られる場合があるのだ。」 「実験意欲と明らかに対をなすのが、楽観主義の文化だ。世界の動向によっては、楽観主義の文化を維持するのは難しいが、ひねくれてしまった組織で好奇心が育たないのは事実だ。アイデアは実現する前に摘み取られ、リスクを冒す人々は追い出される。将来を嘱望されているリーダーたちは、昇進のチャンスを失う恐れから、成果のあやふやなプロジェクトへの参加を避ける。プロジェクト・チームは神経過敏で疑心暗鬼になり、経営陣が本当は何を望んでいるのかを勘ぐるようになる。経営陣が破壊的イノベーションや自由気ままな実験を促進しようとしても、誰も許可なしには前に進もうとしない。これではスタートを切る前に敗北が決まっているようなものだ。」 「ウォルト・ディズニー社は経験ビジネスのもっとも分かりやすい例だろう。しかし、単なる娯楽と同一視してはならない。経験とは、より深くて有意義なものであり、受動的な消費ではなく、能動的な参加を含むものだ。これは、さまざまなレベルで起こりうる。人魚姫とともに歌う三歳の娘と並んで座るのは、娯楽をはるかに超えた経験だ。確かに、ディズニー・ワールドへの家族旅行はストレスも多い。食事はひどく、行列は長い。…しかし、訪問者の大半が、家族と過ごすもっともすばらしい経験のひとつとして覚えている。  したがって、『経験経済』の真の意味は、単なる『娯楽』ではない。『経験経済』の中でパインとギルモアの両著者が述べている『コモディティ→製品→サービス→経験』という価値のピラミッドは、私たちの経験が主に機能的なものから感情的なものへと根本的な変化を遂げていることを意味している。この変化を理解している数多くの企業が、今では経験の提供に力を注いでいる。機能的な便益だけでは、顧客の心をとらえたり、ブランドを差別化して顧客を維持したりするには、十分ではないと感じているのだ。」 「経験価値文化を築き上げるには、通常の枠組みを超え、顧客一人ひとりに合わせたユニークな経験をデザインしなければならない。経験は、大量生産された製品や標準化されたサービスとは異なり、特別な経験や自分専用の経験と感じられてこそ価値を発揮するのである。」 「デザイン思考家の視点から言えば、新しいアイデアに耳を傾けてもらうには、価値のある物語を説得力のある方法で伝える必要がある。」 「デザイン思考で求められるのは『知識と行動のギャップ』を埋めることだ。現場におもむいて人々から発想を得る、プロトタイプ製作を通じて両手を使って学ぶ、物語を築き上げてアイデアを共有する、異なる分野の人々とタッグを組む、といったデザイン思考家のツールは、私たちの知識を深め、行動の影響力の幅を広げる手段といえるだろう。」

Posted byブクログ

2018/05/12

デザイン思考の概念、考え方、事例が凝縮された一冊。事例が多く紹介されていてイメージしやすい。 一度ではすべてを理解しきれないので、職場で実践しながらたまに本書を読み直して、少しずつ身体に馴染ませるのが良さそう。和訳がやや読みにくかった。

Posted byブクログ

2018/03/22

多様で移り変わりの早いニーズや課題を克服するためには、技術実現性、経済的実現性、有用性のバランスを取ることを念頭に置き、着想、発案、実現を反復しながらアイディアを醸成することが効果的とのこと。作って考えるの章が印象的だった。

Posted byブクログ

2018/03/10

やっている事そのものは新しくないけど、デザイン思考という切り口が、作り手のみならず使い手の視点も巻き込んで物事を考えることにフォーカスしてる点が学び。 営業手法でいうと、お客様に感動を!!なんて今までもどこでも聞いたけど、お客様の経験を創る、という表現とてもストンと入ってきた。

Posted byブクログ

2017/10/13

実際に現場に行って、よく観察せよと。病院の事例がいくつか出てくるが、病院で1時間以上待たされている間にこの本を読むと、現実にどんな課題があるかよくわかる。デザイン思考は、モノのデザインばかりでなくあらゆるものをデザインできる思考だ。

Posted byブクログ

2017/10/09

わからん。まじでわからん。今までいくつかデザイン思考の文献読んだけど、けっきょく、デザイン思考が何なのか、ほかと何が違うのかさっぱり理解できない。 正直、そりゃそうだろ、という要素ばかりなんだよな。そんな当たり前のことのなにがすごいのか。僕が当たり前と思っていることが実は画期的な...

わからん。まじでわからん。今までいくつかデザイン思考の文献読んだけど、けっきょく、デザイン思考が何なのか、ほかと何が違うのかさっぱり理解できない。 正直、そりゃそうだろ、という要素ばかりなんだよな。そんな当たり前のことのなにがすごいのか。僕が当たり前と思っていることが実は画期的なことなのか、それとも当たり前でないなにかを僕が見過ごしているだけなのか。 あるいは、その当たり前な要素の組み合わせや繋がりの体系がすごいのか?とも思うのだけど、とても体系化されてるようにもみえない。とかならわかるのだけど、そこもいまひとつよくわからない。 (本書に限れば、言ってることがページによって違って一貫してないことも、わからなさに拍車をかけている。洞察→観察の順序だって言ったかと思えば、別のページでは観察から洞察を得る、とか書いてるし。どっちなのよ。双方向ならそれでいいけどさ、だったらそう書いてよ、と) 結局、実践してみないとわからん、ということなのかね。

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2017/05/02

絵のマインドマップが実はよくわかってません。もう一回読んで自分で書いてみると理解するのかもしれませんね。

Posted byブクログ

2017/04/26

デザイン思考は、これまでのモノづくりの中でも、見た目や機能ではなく、使う人を中心に考えてその利用用途を掘り下げてアプローチをしていくスタイルの事で、これを本書では、「技術中心ではなく人間中心の世界観」と言っている。ごく初期から「着想」、「発案」、「実現」を行い、これを繰り返す活動...

デザイン思考は、これまでのモノづくりの中でも、見た目や機能ではなく、使う人を中心に考えてその利用用途を掘り下げてアプローチをしていくスタイルの事で、これを本書では、「技術中心ではなく人間中心の世界観」と言っている。ごく初期から「着想」、「発案」、「実現」を行い、これを繰り返す活動であり、この考え方で、シマノのコーティング・バイクやP&Gのミスター・クリーン・マジック・リーチ(激落ちくん)のようなモノだけではなく、バンク・オブ・アメリカの口座サービスやメイヨー・クリニックの患者と医療提供者のサービス改善などのサービス、アフリカにおける水の問題への適用など、社会を変える活動まで幅広い適用の事例の数々がストーリーとして描かれている。 このデザイン思考のコツは、「技術的実現性」、「経済的実現性」、「有用性」のバランスを如何に取っていくかにあると本書では言っている。例としては、ゲーム機で熾烈な高度なグラフィックス競争において、任天堂のWiiが、グラフィックスを落としても価格を下げ、ジェスチャー操作の導入によって、より没入型の体験を生み出したストーリー等が紹介されている。 また、”架空の顧客が経験するサービスの段階を最初から最後まで図式化する、カスタマージャーニー”というアプローチも当たり前と言われればそうなのかもしれないが、実際に現地に出て、体験することで、高速列車のサービスを提供する企業で、列車の旅の経験の大半は列車とは関係のないところにあるという事を発見し、改善を行ったというようなエピソード等も描かれている。 本書を書いたのは、デザイン・ファームのIDEOのCEOのティム・ブラウン。IDEO自体は、アップルのマウスや、パームの他、日用品、玩具、コンピューター等を手がけているらしい。 この本を手に取ったのは、IT業界においてデザイン思考の取り組みが行われ始めたので、なぜ、そのような方向性が出てきたのかを知りたかったからだが、そういう点では、デザイン思考、カスタマージャーニー、プロトタイプ開発、着想、発案、実現の繰り返し等、ITシステム開発の初期段階での適用に対する相性は良さそうと感じた。IT業界に関係のある人、業務システムに何かしら関わり合いのある人には、数多くの事例から、知見を取り出して活用ができるのではないかと思う。 IBMが数年前のヴィジョンとして、スマーターシティーというものを言っていて、日本の日立などもアプローチをしていたが、本書の後半の社会の問題に取り組むところなどは、どちらが先かは別として、同じ方向だったのだなとリンクできた。

Posted byブクログ

2017/01/13

今携わっている学生調査の面で非常に参考になった。日本の著者が書いたデザイン思考をこれまで読んだことがあるが理解しにくかったが本書はわかりやすい。

Posted byブクログ

2016/11/20

デザイン思考 知識と行動のギャップを埋める 有用性 ユーザビリティ 技術的実現性 フィーザビリティ 経済的実現性 ヴァイアビリティ 着想インスピレーション →観察オブザベーション →共感エンパシー

Posted byブクログ