図書室の魔法(下) の商品レビュー
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あれ、あれ、あれれれ… 想像していたのとは全く違った。下巻は魔法色が濃いです。 SFやファンタジーへの力の入れ具合と同じぐらい熱量で母親やモルと精神的な対峙をするのかな、と思っていたので、物足らなさを感じました。特に母親への葛藤などはなく、ただの戦闘でした。 ここでもやはり武器は『指輪物語』か!と思いつつ、本が木になり、それが最後に森になるところは清々しく、気持ちよく読み終えました。 私はヒュー推しだったので(表紙の登場人物紹介欄に名前がない人であることに後で気づいた)、ウィムとくっついて残念だったけど、ウィムが本当に悪いやつだったら、平凡な話になっていたのかな、と思います。 たまたま図書館で題名が気になって手に取った本。 タイミングよく、クリスマスの日にクリスマスの出来事を読めたし、タイミングよく知りたかった海外の読書会がどんな風なのがわかったし、タイミングよくアシモフを読もうかな、と思っていたところSFが満載でした。 それこそこの本に魔法がかっていたのかもしれません。 昨日図書館でこの下巻を探すと同時に、アシモフの「われはロボット」を借りてきました。モリたちみたいに濃くは読めないけれど、来年はモリのように色々なジャンルの本を楽しもうと思います。
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SFをこよなく愛しているモルウェナ。魔女の母親と、事故で亡くなった双子の妹モルの幽霊に悩まされつつ、読書クラブのウィムに惹かれていく。父ダニエルの協力を得て、不自由な足も少しずつ回復していくが…。 モルウェナの日記という形式で語られ、そこそこ多めの登場人物で、久しぶりに読むのに...
SFをこよなく愛しているモルウェナ。魔女の母親と、事故で亡くなった双子の妹モルの幽霊に悩まされつつ、読書クラブのウィムに惹かれていく。父ダニエルの協力を得て、不自由な足も少しずつ回復していくが…。 モルウェナの日記という形式で語られ、そこそこ多めの登場人物で、久しぶりに読むのに大丈夫かと思ったが、1冊前にホッキンスのハリー・ポッター風の作品だったので、普通に読めたというか、同じような登場人物だった。 モルウェナのSF趣味というか、作者の趣味で、ティプトリーJrやハインラインを好んだり、ディックはいまいち好きでなかったりという傾向が語られることや、それぞれの作品も好きな部分だけがなんとなく描かれ、特に内容まで触れない、例えば登場人物がどうしたということは書かれない。 読書をテーマとした小説の悪い傾向として、作者の思い入れが強すぎて、「ナントカはあのシーンであの選択をしなければ」なんていう読まないとわからないような話が出がちであるが、本作ではそういうことはほとんどない。ハインラインの『獣の数字』や『銀河市民』と言った作品も、作品名だけが記載され、興味をそそラセル程度となっているところは、他の作家は真似してもらいたい。 結局、モルウェナが見るフェアリーとは何だったのか、魔女である母親との対峙は本当にあったのか、そもそも魔法は本当にあるのかという、上巻での疑問点には、最終的にはクリアにはならない。しかし、ウィムという理解者が現れたことによって、それぞれの読者もフェアリーや霊を見ることが出来る。そのあたりの展開はうまい。
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この本を選んで読む人は、本好きかつSF好き。そういう前提で書かれているという構成自体がまず面白い。「話題になった本だし、SFはあまり知らないが一度読んでみようかな」という人が読んでも絶対刺さらない話なんで、ほんま要注意! 主人公は交通事故で双子の妹を失い、自らも足に怪我を負い、その交通事故の遠因となった母親(主人公曰く魔女)の元から逃げ出した15歳の少女モリ。 父親の元に逃げ込んだモリは、叔母たちの目論見で不本意な全寮制の女子高に編入されることになる。 1980年代の全寮制女子高校生の一般的な生活描写に、モリの生活に切って離せない読書趣味の描写、それに森だからこそ感じられる妖精(フェアリー)の姿を日記形式でつづって話は進んでいく。 下巻後半まで大きな展開はない、そのクライマックスも正直そこまでハラハラドキドキの展開ではない。それなのにこの本が面白いのは、主人公の書物特にSFに対する偏愛っぷりと、逆境にめげず健気にドライに強く生きていく姿の対比が素晴らしいから。 活字中毒者にはうなづけたり同調出来たり、中二病(モリはそういう歳なんだから正常なんだが)っぽさに自分の行動が思い当って赤面したり、何かにつけて琴線に触れまくってくる面白さがこの本の魅力なのだ。だからたこそ、本好きSF好きでないとこの本の神髄は味わえないと冒頭に書いたわけで…。 古き良きSFの再読が無性にしたくなる読後。老後の楽しみはそれで決まりかもなぁ
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何があっても生きなければならない、Among othersという話だったんだな、と翌日思った。読んでいる最中はあまり感銘を受けなないと思っていたけれど、読了した日の夜たくさん関連した夢を見たので何か感じるところがあったのだろう
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上巻では、あまりにも周りに批判的でひねくれた主人公モリの語り口が苦手で読むのがつらかった。 でも、あのころ、孤独だったころ、若かったころ、自分は周りとは違うって意固地になりがちだよね…とにかく自分に合わない人を見下してるのがちょっと合わないけど、あの気持ちは私にもわかる。 魔法...
上巻では、あまりにも周りに批判的でひねくれた主人公モリの語り口が苦手で読むのがつらかった。 でも、あのころ、孤独だったころ、若かったころ、自分は周りとは違うって意固地になりがちだよね…とにかく自分に合わない人を見下してるのがちょっと合わないけど、あの気持ちは私にもわかる。 魔法やフェアリーは存在していたのか?実はそこは重要じゃなくて、ひとりの孤独な女の子が新しい世界に飛び込んで、読書で武装したり道を照らしたりしながら自分の居場所を見つけていくのがこのお話の主題。 いつ死んだって構わないと思っていた(だろう)モリが、死ぬまでこの世界で学んで楽しんでいこうと思えたことがよかった。 読んだことない小説ばかり出てきて新鮮だった。いくつか読んでみたい。 ル・グィンの小説は翻訳が合わなくて読めていないけど、絶対に面白いのは分かってるんだ…。
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本により自分を守り、本により世界が開かれる少女の物語。 その本がSFであるのも素敵。少女の感想や巻末のリストでブックガイドの機能も。 日記体裁のため、魔法がつらい現実と折り合いをつける装置となっているとも読み取れるのが面白い。
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最後まで現実なのか空想なのかはわからなかった。それは全編にわたって主人公モルの日記として書かれているので、真実は書き手のモルのみぞ知る。魔法や妖精が存在しようといまいと、それよりも大きな力を本を読むことによって得たモル。本によって人と出会い、感情のうねりを経験し、社会と関わってい...
最後まで現実なのか空想なのかはわからなかった。それは全編にわたって主人公モルの日記として書かれているので、真実は書き手のモルのみぞ知る。魔法や妖精が存在しようといまいと、それよりも大きな力を本を読むことによって得たモル。本によって人と出会い、感情のうねりを経験し、社会と関わっていく。本を読むことは生きることであり、学習し続けることである。このモルが得た結論には同意しかない。ただ、邦題には違和感を禁じえない。
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自分が対峙する事になるシーンや感情を SF小説を引き合いに出して説明している。 この量の多さに驚いた。 SF小説大好きな人は、小躍りしたくなるでしょう。 個人的には、指輪物語以外ほとんどわからなかった。 けれどフェアリーや魔法は否定はしません。 見たことはないけれど・・・ それで...
自分が対峙する事になるシーンや感情を SF小説を引き合いに出して説明している。 この量の多さに驚いた。 SF小説大好きな人は、小躍りしたくなるでしょう。 個人的には、指輪物語以外ほとんどわからなかった。 けれどフェアリーや魔法は否定はしません。 見たことはないけれど・・・ それでも、立ち上がる勇気はもらえると思う。 小説から勇気をもらう事もある。 出てきたセリフで自分を励ますこともある。 周りとの関わりも、もちろんあるだろうけれど そういうのをすごく感じる作品でした。
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魔法や不思議な存在を語ると、途端にファンタジーに分類されるが、宮崎アニメだったら「成長の物語」と言ってもらえる。そんなことを考えながら読みました。「千と千尋」的だし「ハウルの動く城」的。
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15才の超読書好き(特にSF)のお話。 海外SF(ハヤカワ青背や、創元SF とか)にはまった人間ならわくわく読める。ただこれ自体がSFなのか?? ファンタジーではあるけど。 巻末には小説中に出て来た作品一覧がある!写メしとこ!
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