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図書室の魔法(下) 創元SF文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2014/04/28 |
JAN | 9784488749026 |
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図書室の魔法(下)
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商品レビュー
3.7
52件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
あれ、あれ、あれれれ… 想像していたのとは全く違った。下巻は魔法色が濃いです。 SFやファンタジーへの力の入れ具合と同じぐらい熱量で母親やモルと精神的な対峙をするのかな、と思っていたので、物足らなさを感じました。特に母親への葛藤などはなく、ただの戦闘でした。 ここでもやはり武器は『指輪物語』か!と思いつつ、本が木になり、それが最後に森になるところは清々しく、気持ちよく読み終えました。 私はヒュー推しだったので(表紙の登場人物紹介欄に名前がない人であることに後で気づいた)、ウィムとくっついて残念だったけど、ウィムが本当に悪いやつだったら、平凡な話になっていたのかな、と思います。 たまたま図書館で題名が気になって手に取った本。 タイミングよく、クリスマスの日にクリスマスの出来事を読めたし、タイミングよく知りたかった海外の読書会がどんな風なのがわかったし、タイミングよくアシモフを読もうかな、と思っていたところSFが満載でした。 それこそこの本に魔法がかっていたのかもしれません。 昨日図書館でこの下巻を探すと同時に、アシモフの「われはロボット」を借りてきました。モリたちみたいに濃くは読めないけれど、来年はモリのように色々なジャンルの本を楽しもうと思います。
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SFをこよなく愛しているモルウェナ。魔女の母親と、事故で亡くなった双子の妹モルの幽霊に悩まされつつ、読書クラブのウィムに惹かれていく。父ダニエルの協力を得て、不自由な足も少しずつ回復していくが…。 モルウェナの日記という形式で語られ、そこそこ多めの登場人物で、久しぶりに読むのに...
SFをこよなく愛しているモルウェナ。魔女の母親と、事故で亡くなった双子の妹モルの幽霊に悩まされつつ、読書クラブのウィムに惹かれていく。父ダニエルの協力を得て、不自由な足も少しずつ回復していくが…。 モルウェナの日記という形式で語られ、そこそこ多めの登場人物で、久しぶりに読むのに大丈夫かと思ったが、1冊前にホッキンスのハリー・ポッター風の作品だったので、普通に読めたというか、同じような登場人物だった。 モルウェナのSF趣味というか、作者の趣味で、ティプトリーJrやハインラインを好んだり、ディックはいまいち好きでなかったりという傾向が語られることや、それぞれの作品も好きな部分だけがなんとなく描かれ、特に内容まで触れない、例えば登場人物がどうしたということは書かれない。 読書をテーマとした小説の悪い傾向として、作者の思い入れが強すぎて、「ナントカはあのシーンであの選択をしなければ」なんていう読まないとわからないような話が出がちであるが、本作ではそういうことはほとんどない。ハインラインの『獣の数字』や『銀河市民』と言った作品も、作品名だけが記載され、興味をそそラセル程度となっているところは、他の作家は真似してもらいたい。 結局、モルウェナが見るフェアリーとは何だったのか、魔女である母親との対峙は本当にあったのか、そもそも魔法は本当にあるのかという、上巻での疑問点には、最終的にはクリアにはならない。しかし、ウィムという理解者が現れたことによって、それぞれの読者もフェアリーや霊を見ることが出来る。そのあたりの展開はうまい。
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この本を選んで読む人は、本好きかつSF好き。そういう前提で書かれているという構成自体がまず面白い。「話題になった本だし、SFはあまり知らないが一度読んでみようかな」という人が読んでも絶対刺さらない話なんで、ほんま要注意! 主人公は交通事故で双子の妹を失い、自らも足に怪我を負い、その交通事故の遠因となった母親(主人公曰く魔女)の元から逃げ出した15歳の少女モリ。 父親の元に逃げ込んだモリは、叔母たちの目論見で不本意な全寮制の女子高に編入されることになる。 1980年代の全寮制女子高校生の一般的な生活描写に、モリの生活に切って離せない読書趣味の描写、それに森だからこそ感じられる妖精(フェアリー)の姿を日記形式でつづって話は進んでいく。 下巻後半まで大きな展開はない、そのクライマックスも正直そこまでハラハラドキドキの展開ではない。それなのにこの本が面白いのは、主人公の書物特にSFに対する偏愛っぷりと、逆境にめげず健気にドライに強く生きていく姿の対比が素晴らしいから。 活字中毒者にはうなづけたり同調出来たり、中二病(モリはそういう歳なんだから正常なんだが)っぽさに自分の行動が思い当って赤面したり、何かにつけて琴線に触れまくってくる面白さがこの本の魅力なのだ。だからたこそ、本好きSF好きでないとこの本の神髄は味わえないと冒頭に書いたわけで…。 古き良きSFの再読が無性にしたくなる読後。老後の楽しみはそれで決まりかもなぁ
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