乱読のセレンディピティ の商品レビュー
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自分がやってることを肯定してもらったようですごく勇気がでた。目的無く乱読するから効果ある。忘却しなきゃメタボになっちゃう。など。面白い知見がいっぱい。
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新聞は乱読入門のテキスト ★見出し→リード→面白ければ終わりまで ★セレンディピティとは思いがけない事を発見する能力 イギリスの『セレンデップの3人の王子』から命名。絶えずものを見失うが探す物は出て来ず、思いがけない物が出てくると言う話。 ★二次的創造 編集、監督、料理、エディタ...
新聞は乱読入門のテキスト ★見出し→リード→面白ければ終わりまで ★セレンディピティとは思いがけない事を発見する能力 イギリスの『セレンデップの3人の王子』から命名。絶えずものを見失うが探す物は出て来ず、思いがけない物が出てくると言う話。 ★二次的創造 編集、監督、料理、エディターシップ それ自体単独では面白くないものが付加価値を付ける事で新しい味わいが生じる。 ★聴く知性 会話は頭の働きを良くしてくれる自然な活動。 ★知的メタボリックシンドローム 知識で頭がいっぱいになって忘れられない→私が思うに自閉症スペクトラムの人もそうだ。→良く忘れるという事は頭の働きを支える大切な作用。記憶は忘却の力を借りて新陳代謝を起こし、再生される。
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本を選ぶコツ、自分の目で見て選んで買ってきて、読んでみて、しまったと思うことのほうが重い読書をしたことになる。乱読でいいというのが、とりあえず主張なのかな。 書評を指針にして本を選ぶのは自己放棄。 とあるが、新刊などは、どうしても新聞や、雑誌、テレビなどの書評を参考にしてしまう...
本を選ぶコツ、自分の目で見て選んで買ってきて、読んでみて、しまったと思うことのほうが重い読書をしたことになる。乱読でいいというのが、とりあえず主張なのかな。 書評を指針にして本を選ぶのは自己放棄。 とあるが、新刊などは、どうしても新聞や、雑誌、テレビなどの書評を参考にしてしまう。だから、誰が書評しているか、専門の知識を持っている人の書評に頼るしかない。 読書推進を本当に考えるなら、本を少なくすること。 年に何万点もの新刊がでるという話を聞くだけでも、読書欲は委縮するというのは分かる。 何万点の中から良書とめぐりあうのは難しい。 進められるとうるさく感じるし、禁じられると手を出したくなる。しかし、流行っているものも、手に取って目を通しておきたいという欲求も出てくるので難しい。 しかし、わけもわからず本ばかり読んでいるのも心眼は疲れ、ものを見極めることが難しくなる。確かに。 知識と思考は相反する関係にある。ここのところも納得がいった。読んで分かったような気になっているが、それは他人の知識をインプットし、自分で思考してものではない。物知りになって、思考を圧倒するだけ。 本を読んでものを知り、賢くなったように見えても、本当の人間力が備わっていないと、年を取る前に知的無能になってしまうのは独創力に欠けているため。 乱読するのであれば、書かれている内容が、意味が分からない文章、分野を読むこと。 小説が好きだから、そればかり読むのではなく、科学的な本、哲学、宗教的な本も読み、好奇心を刺激しておかないと、小説だけ読んでいてはいずれ本離れしてしまう。 そして忘却の大切さ。 忘れたらまた読めばいい。知識も、内容も、日常におこるあれやこれや、ストレスなどもひっくるめて、忘れるということも大事。そこから、またインプットすればいいのだから。 いつまでも忘れないというのも、心の平穏が保たれない。
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著者の読書論は乱読論である。簡明にいえば、そう結論付けられるが、もちろんそれだけではない視座がてんこ盛り。簡明な叙述に隠れがちだが、著者のモノの見方や言動はかなり捻くれているな、と思いつつ、それが良いのだ、とも感じたところ。コンピューターの能力が人間を超える2045年問題に対して、「コンピューターに勝るのは乱談である」とは見事な造語である。2014年刊行。著者はお茶の水大学名誉教授。
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思考の生理学の外山さんが書いたということで中身に期待していたが、結果としては期待はずれな部分が大きい。 文字も大きいし、中身がかぶることも多く新しく得たものは少なかった。 それでも1日は朝で終わる考え方や本に読まれて思考していないことの批判は、自分に刺さるものがあった。
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読書の話ではあるけれど結局頭の使い方、セレンディピティーを呼び起こすための生活習慣などが書いてある。もちろん読書に起因する生活習慣ではある。 本を読め本を読め何度も繰り返し読め、あるいは読書は全体を読まず、タイトルと副題、章立て、太字で理解せよという読書術の本はいくらでもあるが本...
読書の話ではあるけれど結局頭の使い方、セレンディピティーを呼び起こすための生活習慣などが書いてある。もちろん読書に起因する生活習慣ではある。 本を読め本を読め何度も繰り返し読め、あるいは読書は全体を読まず、タイトルと副題、章立て、太字で理解せよという読書術の本はいくらでもあるが本書は一風変わっていて、乱読だ読むだけでは知のメタボだ。と書いている。 確かに、セレンディピティを体験するためには読書でインプット→散歩で脳を活性化させ友人知人との会話によってアウトプットをする→新たなジャンルの本を読んでみる→散歩→アウトプット ということの繰り返しが重要なのだということがわかる。散歩の重要性と言うことに関して、育児中の私は外に出て子供と歩いても危なくないか転ばないか次にどこに行くか子供の体力がどこまで持つかということばかり考えているので、ぼーっとすることすらしていない。ところがある日夫が子供たちの面倒を見てくれると言うので1人で電車に乗って隣町まで行った。その時は特に携帯を見てにすることもなくただただ外を眺めそして電車を降りてからは好きな方へ好きなときに歩いたのが雨がそれだけで10分いろいろなことが次々に頭の中に巻き起こり気になっていることが自然と整理されているという経験をした。 私はこういう好感の持てるちょっと偏屈な印象を与える文章が好きだ。
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【本は風のごとく、映画のフィルムのごとく読むのが良い。】 「思考の整理学」で東大・京大の若者から絶大な支持を受ける英文学者、外山滋比古氏による、“乱読スタイルでアイデアを生み出す読書のススメ”です。本棚に置く価値のある良書。 【1.著者はどんな人?】 外山氏は日本の英文学者・言...
【本は風のごとく、映画のフィルムのごとく読むのが良い。】 「思考の整理学」で東大・京大の若者から絶大な支持を受ける英文学者、外山滋比古氏による、“乱読スタイルでアイデアを生み出す読書のススメ”です。本棚に置く価値のある良書。 【1.著者はどんな人?】 外山氏は日本の英文学者・言語学者で、お茶の水女子大名誉教授です。「ことば」による子供や若者への情操教育に取り組み、思考法に関する本やエッセイなどもたくさん書いています。 【2.本書のテーマは?】 本が大量に多種多様に出版され、いつでもだれでも手に取れる現代では、“乱読”(色々なジャンルの本を、ある程度速いスピードで、大量に読む)こそが一番おもしろく、自身の思考の役に立つ読書の仕方だ、という主張です。 「本は風のごとく読むのが良い。(p.67)」 「ことばの流れは、映画のフィルムのようなもの・・・バラバラだったフィルムの一コマ一コマが結びつき動きが出る。読むのも、これに近いと考えて良い。(p.65)」 【3.細部はどんな内容?】 ・本は一つのジャンルにとらわれず、文学、科学、哲学、宗教、ビジネスなど、自分の土俵ではない分野もふくめて読むことを勧めています。なぜなら、自分が理解しやすい分野の本ばかり読んでいると、「正確に理解するだけの読書(物理的読書)」に偏るためです。一方、「理解しにくいが好奇心をそそり、無意識に残る読書」を続けることで、頭の中で化学反応が起き、思いがけないことを発見する能力(=セレンディピティ)が鍛えられる、と述べています。 p.75「ベーター読み(内容・意味がわかりにくい文章を読むこと)の能力を身につければ、科学的な本も、哲学も、宗教的書物も、・・・好奇心を刺激する点ではおもしろい読みができるはずである。」「とにかく小さな分野の中にこもらないことだ。広く知の世界を、好奇心にみちびかれて放浪する。」 ・“知識”と“思考”は相反する関係であるとし、知識が過剰になると借り物のアタマになり、自分で考えることを妨げるため、過剰な“知識・教養信仰”に対して警告しています。そこで、インプットとともに“忘却・忘れる”ことを勧め、溜まり過ぎた余計な知識を排出して整理することで、思考の整理によりアイデアが生まれやすくなる、と述べています。 p.52「本当にものを考える人は、いずれ、知識と思考が二者択一の関係になることを知る。・・・問題はどう見ても、生きる力とは結びつかない、知識のための知識を不当に喜ぶ勘違いである。」 p.168「知識をとり込み過ぎ、それを使うこともなく、頭にためておくと、知的メタボリックシンドロームになるのではないか。」 【4.ココがオススメ!】 本の後半では実際に著者が乱読から得たセレンディピティによるアイデアを紹介しており、その内容が非常に面白いです。編集者時代に雑誌が売れずもがいていた時、トイレの中で「編集とは料理に似た加工である」ことに気づいて売り上げV字回復へ導く話。日本語がハイコンテキスト(回りくどい言語)なのは、日本が島国なので人同士の関係が密接であり、あうんの呼吸で伝わるために相手に理解を促すようになったから、とひらめいた話など。乱読が実際に著者の人生でさまざまなアイデアに結びついている様子がわかります。 私自身、仕事の合間の休憩や散歩中、またはお風呂の時によく「ひらめいた!」状態になります。脳が無意識下で情報をせっせと統合しており、頭が切り替わった時にアウトプットされやすい、というのはその通りだと頷けます。あのスティーブ・ジョブズも、散歩しながらミーティングしていたと言われます。なお、色々な考えを頭のフラスコに入れて寝かせると化学反応が起きる、という視点は、ジェームス・W・ヤングの「アイデアのつくり方」にも通じます。 【5.こんな方にオススメ!】 ・読書から生きた教養・思考力を身に付けたい社会人。 ・本を読んだほうが良いと思いつつ活字が苦手な大学生、就活生。 ・色々な本を読むことで、どんな良いことがあるかを知りたい中高生。など 【6.買う前に知っておくと良いこと】 この本はノウハウ本ではなく知的なエッセイです。乱読・速読の具体的な方法論や本の選び方、おすすめ本などの紹介はほとんどありません。あくまで「考え方」を紹介するものですのでご注意を。 【7.目次】 ほんはやらない/悪書が良書を駆逐する/読書百遍神話/読むべし、読まれるべからず/風のごとく/乱読の意義/セレンディピティ/修辞的残像まで/読者の存在/エディターシップ/母国語発見/古典の誕生/乱談の活力/忘却の美学/散歩開眼/朝の思想 以上、これから購入をご検討の方の一助になれば幸いです。どうぞ楽しい読書Lifeをお過ごしください!
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著者の考え・経験が全面的に出ている、読書に関する本である。同じ内容が繰り返し出てくることもある。知的メタボリックシンドロームの考え方は、面白いと思った。
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この本を読んで、読書に対する意識が変わりました。 好奇心で本を買い、手当たり次第読み、忘れるにまかせる。 読みたいときに、読みたい本を、読みたいページだけ。 現代の読書方法で最も面白いのは乱読だと、僕もそう思います。
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「本は買って読め」と言っておきながら、自身の読書体験は借りた本での乱読という、矛盾した内容になっている。本と買うという行為にはそれなりの意思や目的があるわけで、他人の本棚や図書館で偶然手にした本を読むのがセレンディピティじゃないの?って気がするが。
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