満願 の商品レビュー
ラジオで紹介されていたのを気まぐれに手に取り、特に期待することもなく読み進めてみると、これが大当たり。個人的に表題作はいまいちだったものの、「万灯」「関守」はそれぞれ別のベクトルで大いに楽しめた。余計な雑念を交えず、純粋に物語の行く先に思いを馳せ、ワクワクしながら読書ができたのは...
ラジオで紹介されていたのを気まぐれに手に取り、特に期待することもなく読み進めてみると、これが大当たり。個人的に表題作はいまいちだったものの、「万灯」「関守」はそれぞれ別のベクトルで大いに楽しめた。余計な雑念を交えず、純粋に物語の行く先に思いを馳せ、ワクワクしながら読書ができたのは久しぶりな気がする。特に「万灯」はミステリー小説としての娯楽だけでなく、対立するマタボール達の意見から発展途上国における"豊かさ"、ひいては我々先進国における"真の豊かさ"についても考えさせられる、厚みのある物語だった。短編集としてよくこれだけ無駄もなく不足もなく、すっきりと丁度よくまとめたな、と思わず感心させられる作品だった。
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全部で6つの話が入っています。全て短編なのが勿体無く思えます。もっと長く読んでいたいけど、結末も知りたいという感覚になったミステリーです。6つの話とも、こういう終わり方かなと想像していたのがいい意味で裏切られました。背筋が寒くなるというのはこういう事なんあなと思いました。私は特に...
全部で6つの話が入っています。全て短編なのが勿体無く思えます。もっと長く読んでいたいけど、結末も知りたいという感覚になったミステリーです。6つの話とも、こういう終わり方かなと想像していたのがいい意味で裏切られました。背筋が寒くなるというのはこういう事なんあなと思いました。私は特に「柘榴」「万灯」「関守」が好きです。
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バッドエンドの話を集めた短編集。どの作品もよく考えられた伏線とどんでん返しのエンディングが印象的。個人的に順番付けるなら、一服盛るばあさんかなあ。この話がとてつもないバッドエンドだけど。
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内容(「BOOK」データベースより) 人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは―。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、美しき中学生姉妹、フリーライターなどが遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジックで魅せる、ミ...
内容(「BOOK」データベースより) 人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは―。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、美しき中学生姉妹、フリーライターなどが遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジックで魅せる、ミステリ短篇集の新たな傑作誕生。 ネガティブな本を書く印象のある作者ですが、この本に関してもネガティブ&ホラーテイスト。物によってはぞくっとするものもあります。暗闇からじっと見られているような感覚のある短編も有るので夜中一人で読んでいたら少し怖かったです。とはいっても霊的なものではなくてあくまで人の暗部にスポットを当てたものなのでサスペンスに近いものだと思います。ホラーやサスペンスの短編は感情移入する間もなく、話にのめりこむ間もなく次々進んでしまうのが個人的にはちょい辛いです。
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さすがの面白さ。どれもこれも陰鬱になるミステリー要素の強い短篇集。 「柘榴」怖い。こんな男、絶対イヤだ……
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スラスラ読みやすくいっきに読み終えた。 どの話もゾッとする予想できない展開に…! 友達におすすめしたい一冊。
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※このレビューにはネタバレを含みます
いろんなところでタイトルは聞いていて読みたいと思っていたがなかなか機会がなく今年(2017年)のブックオフで見つけて購入。 前評判が良かったので楽しみに来ていたが、少し拍子抜けしてしまった感じがする。 期待値を上げすぎたか。 夜警、満願は比較的好きなタイプの話でした。 が、中でも柘榴は……。 読んでいる途中で、あぁこれは、と気がついてもうここでやめるか、とも思ったのですがなんとか踏ん張り読み終え非常に嫌な気分になりました。 たぶんこれはもう色んな方々思い綴っていることと思いますが、一言で言うなら嫌いです。 この手の悪意は本当に。 面白くないつまらない、と言うことではなくて。 オチというか、肝の部分に嫌悪感が湧く。 ある意味イヤミスに近いような気もする。 湊かなえさんが書いたと言われたら納得する気すらする。 そういう意味で一番印象に残るすごい作品なのかもしれませんが、柘榴は人にオススメしたくない、読みたくなかった作品上位に入りました。 あとは全体的に唸ることもなく。 個人的にはあまりハマらなかったです。
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うーん・・・。 好きじゃない「後味が悪い」お話。 それから、普段の読書では「予測できちゃう」なんてほぼ無いのになーんか先が読めちゃう。 残念。 文章はするすると入ってくる。 読み易く真っ直ぐに向かってくる感じ。 『柘榴』は怖いし綺麗で良かった。
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短編集。場面も時代もいろいろ。タイトルは「夜警」「死人宿」「柘榴」「万灯」「関守」「満願」。 ミステリーなので、最後にネタばらしや、どんでん返しがある。ただ、小器用というか、理屈っぽいというか、いい意味で心に残る作品はなかった。あんまり私には合わなかったということで…。
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穂信さんの本、久しぶりに読む。表題作が一番面白い。(普通そうか。。) ほのぼのしたり、爽快感を感じたり、はないけど、じわじわ怖い。
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