麒麟の翼 の商品レビュー
東野圭吾の作品は初めて読みました。ミステリで謎を考えなら読むというかんじではなかったですが、最初からツカミがすごくてどんどんのめり込むように読んでました。あといい文章を書くなと思いました。所謂「刺さる」という感覚です。親子テーマのこの本を読み色々考えさせられました。おそらくシリー...
東野圭吾の作品は初めて読みました。ミステリで謎を考えなら読むというかんじではなかったですが、最初からツカミがすごくてどんどんのめり込むように読んでました。あといい文章を書くなと思いました。所謂「刺さる」という感覚です。親子テーマのこの本を読み色々考えさせられました。おそらくシリーズものだったので調べて一から読みたいと思います。
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途中止められなくなって一気に読んだ。 なんともせつない。殺されてしまった武明の無念と言ったら。。でもちゃんと武明の父から息子へのメッセージが伝わって息子たちたちも事件に向き合うことできたのは良かった。嘘ついて生きていっても何もいい事ない。正直に生きよう、と改めて思わされる。 刺されながらも麒麟の翼まで歩いた父の強い思いに心打たれる。子供達のことを本当に思って行動している。もし自分がその立場になった時、その行動の難しさ、大変さから逃げてしまいたくなるとも思う。でもそういう行動が取れるようにしたい。きっと労災隠しも武明の支持じゃないんだろう。 しかし思春期の子と父とのコミュニケーションは難しいなぁ。もうちょっと上手くやれてたらこんなことにならなかったのにな。 改めて加賀の真相解明のための執念、粘り強さは凄まじい。。自分もこんなに熱意持てる仕事に出会えるといいなぁと思ったり。
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先に映画観てたので話の筋は知ってたけど、やっぱ本で読むと違うなー。 加賀さんがあいかわらず強くて良い。 息子が父親の真意をなんとなくだけど、自分の力で理解してくれたのがよかった。 ごまかせば何とかなる そんなわけない。
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加賀恭一郎シリーズ。 従兄弟の松宮との捜査。 内容はとても辛いものです。 なぜ父親が殺されなければならなかったのか? 八島はなぜ事故死してしまったのか? 過去の事故からようやく解決に向かう。 みんな辛いなぁ。 でも最後はそれぞれに少し明るい光が射したようでした。
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加賀恭一郎シリーズにおける日本橋シリーズ第二弾。 個人的には、シリーズ最高傑作だと思う。 冒頭から容疑者らしき人物が特定される。 が、加賀は納得せず、独断ともいえる捜査を進める。 そして、真犯人は全く意外な人物。事件の背景にあった出来事も全く予想外の展開。 日本橋の麒麟像にまつわるエピーソード、水天宮、日本橋七福神の話など、本作も日本橋に関する知識がよりいっそう深まる一冊となっている。 本作も家族がテーマ。 今回は父から息子へ託した命がけのメッセージといったところか。 事件本筋とは関係ないけど、看護師の女性がおせっかい過ぎてうざすぎる。 入院中は看護師という立場上、家族に多少意見したりすることもあると思うが、既に亡くなっている人の法事に関してまで口出しをしてくるなんて、ちょっと異常。 ラストシーンで加賀が教師に発したセリフ「子どものためと言い訳をして自分の保身のために間違った教育をした。そのため子どもは間違ったまま育ってしまった。あんたに教育者としての資格はない」というところ。 全日本の教師に聞かせてやりたいセリフだと思った。 恐らく東野圭吾が教師という人種に抱いている正直な感想なのだろう。 あと残念だったのは、父親の職場での労災隠しが、父のせいではなかったというところまでちゃんと描いて欲しかった。
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犯人は誰か大人なんだろうなぁって思ってたけど、色々複雑に絡み合って結局はあの子か。 悠人が最初に声かけててなんも疑わなかったんだけどな。 高校生が負うには壮大になりすぎた事件だけど、悠人と黒沢?が最終的に全てのことを話してくれてよかった。 親子って難しいし、中高生もほんとに難し...
犯人は誰か大人なんだろうなぁって思ってたけど、色々複雑に絡み合って結局はあの子か。 悠人が最初に声かけててなんも疑わなかったんだけどな。 高校生が負うには壮大になりすぎた事件だけど、悠人と黒沢?が最終的に全てのことを話してくれてよかった。 親子って難しいし、中高生もほんとに難しい。 結局最悪だったのは顧問だったってことね。 --------------------------------------------- 「あなたが見てきたのは死体であって人間ではありません。私は、死んでいく人たちを見てきました。何度も。死を間近に迎えた時、人間は本当の心を取り戻します。プライドや意地といったものを捨て、自分の最後に願いと向き合うんです。彼等が発するメッセージを受け止めるのは生きている者の義務です。加賀さん、あなたはその義務を放棄しました」 (p.277)
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刃物で胸を刺された被害者が、瀕死の状態で日本橋まで移動して息絶えるというショッキングな幕開けで始まる事件捜査の展開に、ページをめくる手が止まりませんでした。 犯罪被害者とその家族、容疑者とその家族双方の心理が丁寧に描かれ、事件報道のあり方に対しても問題提起されていると思いました。...
刃物で胸を刺された被害者が、瀕死の状態で日本橋まで移動して息絶えるというショッキングな幕開けで始まる事件捜査の展開に、ページをめくる手が止まりませんでした。 犯罪被害者とその家族、容疑者とその家族双方の心理が丁寧に描かれ、事件報道のあり方に対しても問題提起されていると思いました。 結末は思わぬ真相にたどり着いてやりきれなくなりましたが、日本橋で息絶えた被害者の思いが届いたのかなと思うと、救いもあるのかなとも感じました。
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嘘ついたり、真実を隠すと、さらなる悲劇の悪循環。得することなんて何もない。お父さんが命懸けで教えてくれた。正直に生きろ、息子よ。
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東野圭吾の描く親子愛はいつも一筋縄ではいかず、苦難を乗り越え絆深まりました。では終わらない、そこが道徳臭くなくて好みだなというのを再確認できた。不器用な父、思春期の息子、上手くいかないコミュニケーションがこの悲劇の原因の一因であるが、それを引き摺らないラストがよい。あとラスト糸川...
東野圭吾の描く親子愛はいつも一筋縄ではいかず、苦難を乗り越え絆深まりました。では終わらない、そこが道徳臭くなくて好みだなというのを再確認できた。不器用な父、思春期の息子、上手くいかないコミュニケーションがこの悲劇の原因の一因であるが、それを引き摺らないラストがよい。あとラスト糸川と向かい合った加賀の強いセリフには、たった2年でも教員であった経験が生きていてよかった。たとえ短くとも、失敗であっても、むしろ苦い経験であるからこそ人生に影響があるんだな、と。 東野圭吾作品には裁きの対象にならない犯人が多々出てくるが、毎回それぞれ違った己の罪との向き合い方をして生きていくラストが描かれる。その中でも今作のラストの「祈るのだ」というセリフが未来を示唆していて印象深い。
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