ピエタ の商品レビュー
キョンキョンが、小泉今日子っていう、なんだかかっこいいおばさんになってた。 で、その小泉今日子が舞台にした小説だっていうので、読んだ。 かっこいいおばさんがいっぱいでてきた。ふふ。 私はどのタイプ? クラウディアさんになりたいけど、違うよねー。 アンナ・マリーアやジーナ...
キョンキョンが、小泉今日子っていう、なんだかかっこいいおばさんになってた。 で、その小泉今日子が舞台にした小説だっていうので、読んだ。 かっこいいおばさんがいっぱいでてきた。ふふ。 私はどのタイプ? クラウディアさんになりたいけど、違うよねー。 アンナ・マリーアやジーナのような才能はない。 ヴェロニカのような熱量もなく。。 エミーリアのようにも、生きれない気がする。 ヴェネツィアに行ってみたいな。
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JWAVEにて 小泉京子の舞台の原作として紹介されていて購入。 ヴェネツィアやヴィヴァルディの話は初めてだったし、話に引き込まれてすぐに読破。 女性同士の友情が羨ましく感じた。
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ヴィバルデイが赤毛の司祭と呼ばれて、ピエタ孤児院で音楽の指導をしていたことは知らなかった。この物語はヴィバルデイが亡くなってから、彼に関係していた人たちのそれぞれの想いが描かれる。とても興味深い話だった。
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この作家の作品は何冊か読んできたが、ピエタを読んでみようと思ったことがなかった。舞台化されるという記事をみて興味を持ち手にとってみたが、何故もっと早く読まなかったのかと地団駄を踏む思いでいる。 「むすめたちよ、よりよく生きよ」 この言葉がこんなにも刺さるのはこの歳だからだろうか。
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キョンキョンのオススメかなんかで読もう読もうと思っていたものを何年か越しでようやく。 18世紀のヴェネツィア。作曲家ヴィヴァルディに関わった女性たちを力強く描く。慈善院出身のヴィヴァルディの教え子たち、娼婦、貴族の娘、妹たち。身分や境遇、時代、運命に翻弄されながらもそれぞれがそれ...
キョンキョンのオススメかなんかで読もう読もうと思っていたものを何年か越しでようやく。 18世紀のヴェネツィア。作曲家ヴィヴァルディに関わった女性たちを力強く描く。慈善院出身のヴィヴァルディの教え子たち、娼婦、貴族の娘、妹たち。身分や境遇、時代、運命に翻弄されながらもそれぞれがそれぞれの道を生きる。 暗いものを抱えながらも与えられた環境で逞しく己の道を生きる女性たちの姿に圧倒される。このタフさったら。芯の強さ。達観した信念を内に秘めているからかもしれない。覚悟というか。今の時代や自分との違いはきっと自分の人生を自分の責任で生きる覚悟かもしれない。
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18世紀のヴェネツィアを舞台にしたお話。 まるでヴェネツィアにいるような気分になって読んだ。 ピエタという孤児院で育った女性が主人公で、外の世界を知りたいと思った彼女は偶然ある人と出会う。 その出会いによって物語が展開されていく。 それぞれ孤独であった女性たちのシスターフッドには胸打たれるものがある。 主人公のエミーリアが、家族と言うものに属したことがないというような描写があるのだが、確かに孤児院で育ち、大人になってから結婚をしなければ、生涯家族という関係性の中で生きることはないのだと、そのことを知って愕然とした。天涯孤独とはまさにそのことで、生まれてから死ぬまで家族が一人もいないということもあり得るということに驚くとともに今まで考えたこともなかったことに、愕然とした。 考えたこともなかったし、考えもつかないほど、家族がいるのが当たり前のことだと思っていた。 読み終えてから随分と時間が経ってしまったが、このように思い返してみるとこの物語から様々なメッセージを受け取っていたんだと気付いた。
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明後日プロデュースのこの作品を観たいとチケットを取り、事前に読むのがいいのかどうかと迷いながらも読むことに。 配役はどうなるのかと思って読み始めたが、エミーリアがキョンキョンだろうとあたりを付けていたらやはりそう。 途中、彼女のこの作品の舞台化にかける思いも知ることになり、クラウディアとエミーリア、ヴェロニカの3人の絆を深めた夜の場面で一気に高揚して読み進んだ。 今、自分が置かれている状況、抱えている感情を大きく包み込んでくれる素晴らしい作品だった。 読んでよかった。この感動を胸に舞台を観る。 本多劇場でかつて小泉さんの作品を観た時、ものすごい空気に包まれて放心してしまい、会場を出てもしばらく会話ができなかった…苦しいほどに。 奇しくも今回の席は一番後ろの一番端っこ。いいんじゃないかなぁ。とても。 そんな気がしてならない。
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小泉今日子さんがこの本を元にした舞台をやると知り積読になっていた本を思いだして読み始めた。ビバルディは小学校の校内放送で春夏秋冬が流れていたので、そのイメージのみで本人にまつわることは全く知らなかった。この本はビバルディの人生を深く語る本ではなく、彼が携わったピエタで育った音楽家...
小泉今日子さんがこの本を元にした舞台をやると知り積読になっていた本を思いだして読み始めた。ビバルディは小学校の校内放送で春夏秋冬が流れていたので、そのイメージのみで本人にまつわることは全く知らなかった。この本はビバルディの人生を深く語る本ではなく、彼が携わったピエタで育った音楽家の孤児目線でビバルディが残した幻の楽譜の捜索を通して作曲家や司祭とは異なる彼の側面を知るといったものかと。ヴェネツィアの裏の顔や歴史も描かれていて興味深かった。自分の知識は物事の表の一部でしかないんだなと思った。
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文字で綴られた音楽 多くの小説の魅力は「構造的な美しさ」に依存している。 ナボコフやツヴァイクの作品はまさにその好例だと思う。 読者はその精緻に組み立てられた構造と仕掛けに酔い、読後感を味わう。 この作品の魅力はそれらとはまた異なる。 構造がまったく気にならず、まるで美...
文字で綴られた音楽 多くの小説の魅力は「構造的な美しさ」に依存している。 ナボコフやツヴァイクの作品はまさにその好例だと思う。 読者はその精緻に組み立てられた構造と仕掛けに酔い、読後感を味わう。 この作品の魅力はそれらとはまた異なる。 構造がまったく気にならず、まるで美しい旋律の鼻歌のように会話や情景がハーモニーを描く。 作品中、会話と情景描写、心理描写に切れ目がなく、流れる淸水を眺めているような気持ちになる 考えて見たらそうだろう。心の中では会話と思いと感情と風景がシンフォニーのように淡々と流れるのが人間だ。 時代の流れから取り残され、かといって弾かれるわけでもなく、徐々に下り坂を下っていくひとたちが主人公。 彼女達を動かしているのは、ノスタルジアのように見える。 でも、なんと美しいエンディングだろう。 幸せとは、毎日眺めている石垣の中、たったひとつの石つぶの中に、幼い自分が付けた傷を発見する事なのかもしれない。
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ヴィヴァルディとピエタ慈善院、そこに縁ある娘たちが様々な思いや出会い、繋がりを紡ぎ出していく様が、切なくも美しくてあたたかい。 ヴィヴァルディの奏でた音楽が、その足跡が、水の都ヴェネツィアを、彼女らの人生を、そっと優しく包み込む。 読み終えた後、まるで一枚の絵画を観ていたような心...
ヴィヴァルディとピエタ慈善院、そこに縁ある娘たちが様々な思いや出会い、繋がりを紡ぎ出していく様が、切なくも美しくてあたたかい。 ヴィヴァルディの奏でた音楽が、その足跡が、水の都ヴェネツィアを、彼女らの人生を、そっと優しく包み込む。 読み終えた後、まるで一枚の絵画を観ていたような心地がする一冊。
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