首折り男のための協奏曲 の商品レビュー
それぞれの短編はそこはさすがで巧い、合コンの話と、首折り男の話なんか特に。 ただ、終末のフールとか、死神の精度みたいな短編全てが有機的につながる、あの読後感はなかった。 解説を読んで納得したが、元々はバラバラだった短編を加筆修正して繋がるように再構成したものだそう。
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小気味よい短編がそれぞれの物語に波紋を投げかけ、見事に収束していく短編集。近年の伊坂幸太郎作品の中ではベストといってもいい出来。黒澤が登場しているせいもあってか、初期のラッシュライフなどに近い印象を受ける。市井のありきたりな日々を過ごす人々やその庶民感覚への冴え等は鈍っておらず、...
小気味よい短編がそれぞれの物語に波紋を投げかけ、見事に収束していく短編集。近年の伊坂幸太郎作品の中ではベストといってもいい出来。黒澤が登場しているせいもあってか、初期のラッシュライフなどに近い印象を受ける。市井のありきたりな日々を過ごす人々やその庶民感覚への冴え等は鈍っておらず、語り口も軽妙で心地良い。『魔王』以降の一時期は、日常の裏に潜む社会システムに対する風刺といったような、「裏面」にばかりスポットが当たっている印象が強く、主な読者層との乖離が目立ってはいたのだが、今作で扱われたテーマは啓蒙というよりは願望に近く、ささやかな庶民の願いや文句程度に収まってしっかりと日常性をキープしている。何にもまして伊坂幸太郎らしい短編集でした。
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泥棒が主人公の話と思っていたから拍子抜け。 伊坂さんの小説はあと一歩、と思うことが多いけど、 これはあと三歩くらい。
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てっきり長編だと思って読み始めたら短篇集だったという。。。 伊坂さんも最後に書いているけど、それぞれの短編は独立していてほとんどつながってない(一応緩くつながってる、かな)のが、私としては好ましい。 最後の収録作はちょっと清水義範さんタッチだと思った。
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七つの短編集。 それぞれが少しずつ関連しているが、はっきりした繋がりはありません。 もしかしたら伊坂さんのファンや 今までの作品を読んだことない人は、あまり楽しめないかも。 黒澤が出てきますし、 『僕の舟』は素敵な話でした。
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賛否はっきりとわかれそうなところ含めて好きだなぁ。 気づけていない繋がりがありそうで再読必死(^^;
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2014-02-11予約。2014-03-09現在、予約順位33位。 2014-06-18頃届いた。 2014-06-20読了。 首折り男よりも黒澤さんの方がたくさん出てきた。 おもしろかった。おもわず二度読みした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルと表紙がおどろおどろしいので、びびってなかなか手に取れずにいましたが、思い切って図書館で借りて読み始めたら、一気に引き込まれました。 長編かと思ってわくわくしながらページを繰っていたので、短編集と気づいてちょっとがっかり。「首折り男」の話を長編で読みたかったです。 と思っていたら、短編のそれぞれがちょっとずつ繋がっているので、もしかして最後に全てがつながるパターンなの?と期待を膨らましつつ読み進めましたが、解説を読んで、なるほどと合点がいきました。
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後書きに「それぞれ別個の短編として書いたので、テーマがバラバラです」という旨があったけど、恋愛を書いてもホラーを書いても叙述トリックを書いても伊坂先生らしい安定感があるのが凄い。黒澤の一週間の話が好きかなあ。
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街で話題の首折り殺人の犯人。向かいに引っ越してきた男が犯人に似てると疑う夫婦や彼にそっくりなのに人生に自信がない男や、いじめられている少年など人々の人生が少しだけ交錯する。 伊坂さんの本は実はあんまり読んだことないんだけど、想像よりは読みやすかった。言葉選びとかデザインとかに遊...
街で話題の首折り殺人の犯人。向かいに引っ越してきた男が犯人に似てると疑う夫婦や彼にそっくりなのに人生に自信がない男や、いじめられている少年など人々の人生が少しだけ交錯する。 伊坂さんの本は実はあんまり読んだことないんだけど、想像よりは読みやすかった。言葉選びとかデザインとかに遊びが多くて楽しい。しかし首折り男に関する連作短編集だと思ってたのでだんだん違う話になって拍子抜け。首折り男も黒澤さんもそれぞれもっと読みたい。合コンの話は広がったわりにオチが弱いような。『首折り男の周辺』と『月曜日から逃げろ』が好き。
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