最高の戦略教科書 孫子 の商品レビュー
いつかは読破してみたいと考えていた孫子を解説書ではあるが読破することができた。この本の特徴は、孫子をより抽象的に捉えて、適用できる場面とそうでない場面に分けて論じることにより、孫子という実体を浮かび上がらせているということである。適用できない場合には、他の名著との比較で、新たな視...
いつかは読破してみたいと考えていた孫子を解説書ではあるが読破することができた。この本の特徴は、孫子をより抽象的に捉えて、適用できる場面とそうでない場面に分けて論じることにより、孫子という実体を浮かび上がらせているということである。適用できない場合には、他の名著との比較で、新たな視点を得られるように工夫がしてあることも印象的であった。
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孫氏の兵法を現代に当てはめるというのは世の中に何百冊とあるだろうけど、その中でこの本は孫氏を読みながら現代のビジネスに当てはまる所、当てはまらない所を解釈していこうというスタンスの本。解釈に結論を出すというより、こうなのではないか?という感じ。現代語訳も併記してあるので読みやすい...
孫氏の兵法を現代に当てはめるというのは世の中に何百冊とあるだろうけど、その中でこの本は孫氏を読みながら現代のビジネスに当てはまる所、当てはまらない所を解釈していこうというスタンスの本。解釈に結論を出すというより、こうなのではないか?という感じ。現代語訳も併記してあるので読みやすい。
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初めて孫子に関する本を読んだが、解説本というカタチで読みやすくはあった。 『人を動かす』でもそうだったが、 当たり前のことを書いてあるが実際にそれを上手くちゃんとやるかが大事だと認識させられる。 重要な部分が目で確認しづらく、後で読み返した時にどこが重要かパッとわからない。
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まず本書は孫子を体系的に学びたい人に向けた本ではなく、あくまでビジネス本としての孫子の解説書といった体裁の本である。 その意味では、原書を体系的に学ぶよりも理解しやすく、自身の生活に落とし込み易くはあるものの、体系的な理解ではないから、読み終わっても「孫子」の全体感はあやふやなま...
まず本書は孫子を体系的に学びたい人に向けた本ではなく、あくまでビジネス本としての孫子の解説書といった体裁の本である。 その意味では、原書を体系的に学ぶよりも理解しやすく、自身の生活に落とし込み易くはあるものの、体系的な理解ではないから、読み終わっても「孫子」の全体感はあやふやなままであろう。 ただ、ビジネス本としての有用性であれば、さすがに長く市井で売れている本だけあって、孫子並びにその他の戦略論に対する深い理解と、研修会等で受講者とブラッシュアップしてきた歴史が垣間見える良著であると言えよう。
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孫子が言いたいことはなんとなく分かったが、真剣に読んで自分で整理しないと自分のものにできるのはなかなか難しそう。この本は体系的になってないので教科書としてはあまり良くないかも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
多くの有名経営者たちが愛読している中国の兵法、「孫子」を現代の戦略へどう反映させていくか、という話。私自身は孫子について初めて触れた本なので、とても面白かった一方で、ビジネスへの汎用性という点はなかなかすぐには難しいと感じた本。 本の半分以上は孫子の兵法の考え方と時代背景を紹介しており、まずはどう戦争で勝つべきかということが中心。 6割すぎたくらいから実際どう使うかの考察に入っていくが、具体性はあまりなく、概念的な話も多いので応用しづらい。しかし欧米のクラウセヴィッツの戦争論との比較は結構面白かった。 まず兵法の特徴を抜粋。 戦わずして勝つのが最善 →そもそも国力を守るためには交渉などで戦わずに勝てるのが最高 勝算がなければ戦わない →負ける戦はしない、疲弊し後に食われる 彼を知り、己を知れば百戦して殆うべからず →敵を含む周辺情報を含み、五事七計のこと。7つの責任者、将軍、地の利、法令、軍隊、組織、賞罰の比較で勝てることが重要。 短期で勝てる相手とだけ戦う →長い戦いで良い結果になることは少ない 兵は詭道なり →情報戦であり、相手がやってこないと油断をしていることなどをやる事が重要(だから守っていない) 相手が最も重視する所を奪うと、相手を思いのままにできる 将とは、智謀、信義、仁慈、勇気、威厳によって決まる(これらは掛け算、どれか一つ欠けてもダメ) 戦略への活かし方 戦略の考え方の違いから、切り捨て、という点。立場により大事なことのレベルが異なる。下層を捨て駒にする事が発生する。 試行錯誤ではなく臨機応変に対応して、致命傷だけを避けるべき。それによって、勝たなくても不敗にできる。 クラウセヴィッツの戦争論はひたすら相手の急所(重心)を打倒することを重視。孫子の兵法ではじわじわ弱らせて料理することを重視。 →相手の急所はビジネスでは見えづらい、崩しと決めがある事が重要。 詭道はビジネスでは使えない、短期決戦ではないから王道を取るべき。 →孫子は同じ相手と一度の戦いしか想定していないが、クラウセヴィッツは複数を想定している。これが、観光地ビジネスとそれ以外の違い。(観光地はぼったくりが多い) 選択と集中。会社の規模以外で参入障壁を作るのは困難。過去の成功を捨てる決断が必要。 勝ち癖をつけて勢いに乗る。ニッチで大きく勝ち、「どう大企業に頭を下げさせるか」を考える。 などなど。 兵法の考え方自体が面白く、クラウヴィッツとの比較も興味深かったが、この本自体はビジネスの戦略の教科書には正直できない。入門書として孫子を知り、ここからもっと深めていきたいと思わせる内容として、とても良かった。
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孫子を読み込むのは初だが、ビジネスに寄った書き方をしており内容については理解しやすい。ただ読み込む量が足りず、数回読む必要がありそう
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2442 ★良い時にこそ、リスクヘッジ ★真似とエスカレーション ★心服と統制、部下を我が子のように扱え 不敗の状態で機を待ち、短期決戦 戦う素振りを見せない、小さく弱く見せる ★「智・信・仁・勇・厳」を仲間で補完 ★利害両面を必ず考えよ 人は、損得感情で動く ★戦略=戦闘力の運...
2442 ★良い時にこそ、リスクヘッジ ★真似とエスカレーション ★心服と統制、部下を我が子のように扱え 不敗の状態で機を待ち、短期決戦 戦う素振りを見せない、小さく弱く見せる ★「智・信・仁・勇・厳」を仲間で補完 ★利害両面を必ず考えよ 人は、損得感情で動く ★戦略=戦闘力の運用、ゴール設定 ★戦術=戦闘の運用、アプローチ ★★戦略の為に、不要な戦術を切り捨てよ ★★強いから勝つ≠勝つことで強くなる=勝ち癖
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本書が画期的なのは、これまでの孫子の解説書が踏襲してきた孫子13篇の篇に沿った解説という形式を捨てた第1部と、実業界や競技界の大物の言葉を大胆に引用しまくった孫子活用事例集的な第2部という構成にある。 今までの孫子の解説書を、孫子というクラシックを楽譜に忠実に演奏したアルバムに...
本書が画期的なのは、これまでの孫子の解説書が踏襲してきた孫子13篇の篇に沿った解説という形式を捨てた第1部と、実業界や競技界の大物の言葉を大胆に引用しまくった孫子活用事例集的な第2部という構成にある。 今までの孫子の解説書を、孫子というクラシックを楽譜に忠実に演奏したアルバムに例えると、本書は、孫子の有名フレーズだけ演奏した第1部と、ジャズやロックのミュージシャンがカバーした第2部という構成のオムニバスアルバムだ。 最初、一読した印象では、なぜこの本がそんなに売れてるのかわからなかった。なんで孫子をぶつ切り解説してんだ?と思ってしまったからだ。孫子の解説書としては、山本七平の「孫子の読み方」のほうが、著者の戦争体験とも相まって迫力がある。 再読してみて、本書が受けている理由がわかった。これって、オムニバスアルバムなんじゃないか? そう解釈すれば、ホルストの惑星を最初から最後まで聴くのはつらくても、平原綾香のジュピターならすんなり聴けるように、ヒットフレーズだけピックアップして今風のアレンジを加えた解説書として納得した。 でも、やっぱり「孫子の読み方」の方が好き。
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孫子が残した言葉というのもかなり印象的だったが、それよりも応用についての言及が個人的には良し。 一見すると、「こんな古臭い戦争についての言葉なんか現代にどう活かすんだ。」と思うようなものでも、抽象的に捉えると様々な事物に応用できるという考え方になるほどなと。
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