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ビブリア古書堂の事件手帖(5) の商品レビュー

4

587件のお客様レビュー

  1. 5つ

    126

  2. 4つ

    249

  3. 3つ

    137

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2020/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久々にベタな叙述トリックにやられた! エピローグで「?? 」となり、 プロローグにもどって「??」となり、 最終章を読み返して「!?」となり、 もう一度プロローグに戻って「!!」となりました。 構成がうまいですねえ。 まあそれはともかく、相変わらずの蘊蓄量。そして大輔のあっけらかんとした一途さ。栞子さんの心にに立ち込める暗雲を吹き飛ばした一言は爽快ですらありました。奥手な二人に幸あれ。 そしてブラックジャックが読みたくなりました。

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2020/03/05

最終巻に向けての復習。 大好きなブラックジャックが登場して嬉しい。 「一巻」でもそんなに収録作品が違うなんて知らなかった。 マニアにとっては、集めるの大変だろうけど集めがいもありそう。 栞子さんが悩みを打ち明けた時の五浦くんの答えが最高。

Posted byブクログ

2020/02/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第四巻のレビューにも書きましたが、この『ビブリア堂古書堂』のシリーズは思いつきで話をつなげていった訳ではなく、おそらく全体のプロットを書いてから順番に書かれたストーリーだと思いました。 『ブラック・ジャック』は私も子供の頃、弟が持っていたのを借りて読みましたが、同じ第四巻に色々なバージョンがあって全部で五冊所有している家があるなんて、マニアというのは凄いと思いました。 他の作品では『黒いハンカチ』は積読です。 リチャード・ブローティガンは興味をひかれました。 この先のストーリーは栞子さんを襲った犯人と、母の智恵子が何を考えていてどういう結末になるのかが、そろそろ気になってきました。 以下、ネタバレですので、これから読まれる方は気を付けてください。 プロローグ リチャード・ブローティガン『愛のゆくえ』(新潮文庫) 大輔がした告白の返事を五月中にはっきりさせると栞子さんは言っていました。そして今日が五月最後の日でした。 第一話 『彷書月刊』(弘隆社・彷徨舎) 大輔は滝野ブックスの息子の滝野連杖から妙な話を聞きます。 『ホウショゲッカン』という1985年創刊から2010年まで25年続いた雑誌のバックナンバーを売りに来る客が古書店の間で噂になっているというのです。案の定、ビブリア古書堂にもその65歳の宮内多美子という東京都大田区に住む女性が『彷書月刊』を売りに来ます。栞子は『彷書月刊』についた印と新田という字を見て、なぜ多美子が売買を繰り返しているのか謎を解き明かします。 断章Ⅰ 小山清『落穂拾ひ・聖アンデルセン』(新潮文庫) 志田の住居である河原に栞子がやってきて、志田に関するとある秘密を解き明かします。 そして栞子は自分の方も「母の智恵子にわたしも会いたがっていると伝えてほしい」と頼みますが、志田は断ります。 第二話 手塚治虫『ブラック・ジャック』(秋田書店) 五月末まであと三週間のある日、栞子さんの同級生だった滝野連杖の妹の滝野リュウが部活の後輩だったという大学二年の真壁菜名子を連れてきます。 菜名子は高一の弟で不登校になった弟の慎也が父の大切にしていた『ブラック・ジャック』の何冊かを盗んだのを探してほしいと言います。 栞子は菜名子の父の亮太が持っていた『ブラック・ジャック』の4巻は全部で五冊あり、そのうちの三冊がなくなったのを言い当てます。慎也に白状させると、そのうちの一冊を父の亮太が母が危篤で容態が危ない時に病院へ行く道すがら古本屋に立ち寄って買ったのが気に入らなかったと打ち明けますが、栞子は見事に亮太のその日の行動の謎を解き明かし、説明します。 断章Ⅱ 小沼丹『黒いハンカチ』(創元推理文庫) リュウと智恵子は何度かチェーン店のカフェで会っていました。 その店で、栞子はリュウに「母にわたしが会いたがっていると連絡をとって欲しい」と頼みますが、リュウは「もし会いたければ本についての問題を解いてみなさい」と智恵子からの伝言を言い、栞子は「どんな問題でも解く」と答えます。 第三話 寺山修司『われに五月を』(作品社) 一昨年、栞子が店に万引きした本を持ち込んだので出入りを禁じた門野澄夫が智恵子の紹介だと言って頼みごとをしに来ます。 寺山修司の初版本の『われに五月を』を亡くなった上の兄から譲ってもらったのに持ちかえろうとしたら他の親族に止められたというのです。 栞子の推理で澄夫は嘘の遺言は言っていなかったことが証明されます。 最後に澄夫が寺山からの引用で「誤解でしあわせになれるなら、誤解で満足できるなら、僕は誤解を愛する」と言いながら、誤解を解こうとせずに皆の元から去っていくのが印象的でした。 そしてまた、最後に栞子は智恵子と対面します。 断章Ⅲ 木津豊太郎『詩集 普通の鶏』 栞子は母に大輔と付き合うことを報告した後「お父さんのことを知りたい」と母にたずねます。 智恵子は「ある日、突然、自分が姿を消す予感があった。結婚する必要はなかった。寂しく悲しい思いをさせただけだった。ここに残るのなら気を付けなさい」と言い残します。 エピローグ リチャード・ブローティガン『愛のゆくえ』(新潮文庫) 「大輔くんが…好き」という栞子さんがとてもキュートで可愛かったです。 最後はいい雰囲気の二人のところへ、栞子さんから『晩年』を奪い取ろうとした田中敏夫からの脅迫状が投げ込まれて…。 6巻へ続く。

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2020/02/12

読み終えた後、冒頭で騙されていたことに気づきました。 大輔と栞子さんの恋の行方が気になるこの巻は、これまでのようにすべてがスッキリと解決する話とはちょっと違う印象です。 謎が解けたあとも人と人の関係は終わらない。 知っている人の印象がほんの少し変わるストーリーも入っています。 ...

読み終えた後、冒頭で騙されていたことに気づきました。 大輔と栞子さんの恋の行方が気になるこの巻は、これまでのようにすべてがスッキリと解決する話とはちょっと違う印象です。 謎が解けたあとも人と人の関係は終わらない。 知っている人の印象がほんの少し変わるストーリーも入っています。 ラストは展開がある程度わかっていたけれど、それでも大輔のセリフはグッときました。 前回の江戸川乱歩の話の顛末もきになるんですけど…それは明らかになるのでしょうか

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2020/02/09
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あぁ、ここまでは前振りだったのかもしれないなというのが最後のオチかもしれない。田中と母親がつながる可能性もあるだろうしなぁ。それにしてもみんながみんな母親とつながるなぁ(笑)。もしかしたら五浦とだってつながったり。 物語の進展に伴って、というか、巻が進むにつれて、プロローグや断章、モノローグといった形で伏線が張られるなど、物語としてしての構成にもいろんな見せ方がでてきて、飽きずに読める。 ただ母親はスーパーマン過ぎて、どこかリアリティがなく。リアリティは必ずしも必要なものではないと思うし、この作品は世界観としてはどこか淡雪のそうな感じだし、そういう意味では逆にちょうど良いのかも知れないけど、なんかちょっとこう意味のなさが欲しいかも知れない。もしかしたら最後の方でちょろっとそういう味付けがされるのかもしれないのだけども。

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2019/08/21

「ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~」 お久しぶりです。 第4巻を読了してから随分経ってしまった。なんと読んだのは2013年。経ち過ぎだろっ!前巻は江戸川乱歩を扱っていて、ざっと書評を見て物語を思い出せたくらいだから面白かったはず。であれば次を読む流れ...

「ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~」 お久しぶりです。 第4巻を読了してから随分経ってしまった。なんと読んだのは2013年。経ち過ぎだろっ!前巻は江戸川乱歩を扱っていて、ざっと書評を見て物語を思い出せたくらいだから面白かったはず。であれば次を読む流れなのに、どうして手が止まってしまったのか。色恋沙汰展開に嫌気が差したのかな? それから約6年ぶりのビブリアシリーズ(シリーズものでこのスパンは最高記録なはずだ)。良い感じのところまで読んだ故の完結まで読もう!と言う思いと「もういいか」&「手を止まらせた何か」の競り合いの末に、遂に手に取った。実は、図書館でちらちら目に入っていたので、それはCMの刷り込み効果みたいなもんで、あれ?ビブリアこれ読んだっけ?→読んだはず?→読んで無いな?→気になるな→読むかになったと言うのもある(今振り返れば)。 前置きが長くなったが、本作である。無骨な青年五浦の栞子への告白。その答えは今は待って欲しい、で止まっていた前作から動き出す。ぎこちない時間が過ぎる中、どきどきしながら待つ五浦に対して、栞子には彼女なりの考えがあった。この考え(と言うか悩み)には、母から受け継がれた本から人の心の奥まで読んでしまう力と本への飽くなき探究心、が深く関わっており、それに悩む栞子には等身大の女性らしさを感じた。しかし、かなり前から恋の火はついていたとは。それは意外だった。五浦と栞子の関係には一旦回答が出るのは読んでからのお楽しみに。 また、そこに繋がるまでの母からの挑戦状的な依頼も特徴だ。今までの智恵子からすると、今回も栞子をパートナーにする為の試験のようなものではないか?と推測したのだが、母らしい別の意味もあったようだ。ただし、まだ裏があるかもしれないが。 最後には、因縁のあいつが登場する。物語は終盤へ。

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2019/06/22

入眠剤として読んでいる本。適度に面白く、続きが気になりすぎることもなく、ちょうどいい入眠剤。 ブラックジャックに色々バージョンがあることは全く知らなかった。本にまつわる雑学は興味深く面白い。

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2019/06/17

遂に覚悟を決めて告白した五浦大輔の熱い想いは果たして栞子さんに届くのか?ビブリア古書堂の運命の5月が描かれる人気古書ミステリーの5冊目です。まあ何はともあれ五浦君は古書店で働く事で随分と有意義な人生勉強ができていると思いますし恋愛についても半端ない自制心と忍耐心を養えましたよね。...

遂に覚悟を決めて告白した五浦大輔の熱い想いは果たして栞子さんに届くのか?ビブリア古書堂の運命の5月が描かれる人気古書ミステリーの5冊目です。まあ何はともあれ五浦君は古書店で働く事で随分と有意義な人生勉強ができていると思いますし恋愛についても半端ない自制心と忍耐心を養えましたよね。32、3頁の黒っぽい白っぽい本屋ではないけどいい加減に白黒はっきりして欲しい!と言いたくもなりますね。最後は嬉し恥ずかし甘酸っぱい感激のラブシーンが読めそうだったのにああ!最悪のお邪魔虫野郎!大輔よ愛する人を全身全霊で守るのだぞ! 今回も終盤に姿を現わした母・智恵子はやっぱり前作の幻の原稿の真相を語ってはくれませんでしたね。思わせぶりな言い方は案外逆のパターンが多く結局は何にもないのだろうと私は思いますね。ああ、それにしても智恵子の嫌らしい性格が栞子さんに絶対に受け継がれて欲しくないですよね。5月末ギリギリを避けて返事を少しでも前倒ししたのは栞子さんの再び歴史を繰り返したくない強い意志の表れだと思いますし、栞子さんにはビブリア古書堂に骨を埋める覚悟で生涯に渡って店を離れずに大輔と二人で(妹の文香も一緒に)人生を全うして欲しいですね。

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2019/06/14

ブラックジャック、寺山修司の話が面白かった。寺山修司は、また読んでみたくなった。 ついに、五浦と栞子さんの恋の行方も急展開。その意味でも、目が離せなくなった

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2019/06/14

栞子が気にしている部分が全く想像できず、何を隠しているのかが気になって実は前半かなりイラつきました。この期間をこらえていた大輔は偉いと思います。そして、さらっと何も考えずに出てくる男前なセリフ。栞子でなくてもやられます。二人の関係や母親との関係はもちろんですが、私は志田の過去に関...

栞子が気にしている部分が全く想像できず、何を隠しているのかが気になって実は前半かなりイラつきました。この期間をこらえていた大輔は偉いと思います。そして、さらっと何も考えずに出てくる男前なセリフ。栞子でなくてもやられます。二人の関係や母親との関係はもちろんですが、私は志田の過去に関する部分、そして門野澄夫の人間的なところがとても印象に残りました。ブラックジャックなど興味深く読みましたが、実際人間関係やラストの展開にすべて意識を持っていかれてしまい、古書の印象は薄かったかもしれません。次作も待ち遠しいです。

Posted byブクログ