殺人犯はそこにいる の商品レビュー
鴻上尚史さんのおすすめ本。 すごい記者がいたもんだ! 足利事件を 最初から 冤罪だと見抜き、 裁判にまで影響を与えた。 読んでいると、 当たり前に冤罪なんだけど、 捻じ曲げられてしまったんだな。 その憤りが伝わった。
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足利事件の冤罪を証明するために尽力した記者の著作。冤罪が確定したことで、足利事件を含めた5つの事件が同一人物の犯行である確証が強まる。しかしこれら5つの事件、通称「北関東連続幼女誘拐殺人事件」の犯人は未だ逮捕されていない。 エルピスの参考文献に挙がっていたので読んだのだけど、検...
足利事件の冤罪を証明するために尽力した記者の著作。冤罪が確定したことで、足利事件を含めた5つの事件が同一人物の犯行である確証が強まる。しかしこれら5つの事件、通称「北関東連続幼女誘拐殺人事件」の犯人は未だ逮捕されていない。 エルピスの参考文献に挙がっていたので読んだのだけど、検察の成績と面子のために葬り去られる証拠や事実、被害者への印象操作が現実だと思い知る。 足利事件と同様、冤罪が確定した免田事件の免田さんの言葉がとても重く、彼の苦しみをどれだけの人が知らずにいるんだろうと思ったし、同時に自分もその1人で、理不尽な苦しみを受けている人のために声を上げ続けていられる余裕が自分にないのがすごく嫌だなと思った。
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5人の少女が姿を消した「北関東連続幼女誘拐殺人事件」に対して、著者の執念と言えるほどの取材、報道に感動した。本書を読んだだけでは、事実かどうかの判断はできないけど、もしこれが事実だとしたら、日本は法治国家とは言えない。一つの誤りを認められないが故に、真犯人がここまで報じられてても...
5人の少女が姿を消した「北関東連続幼女誘拐殺人事件」に対して、著者の執念と言えるほどの取材、報道に感動した。本書を読んだだけでは、事実かどうかの判断はできないけど、もしこれが事実だとしたら、日本は法治国家とは言えない。一つの誤りを認められないが故に、真犯人がここまで報じられてても、真実に蓋をしてしまうなんて、司法の闇はかなり深い。
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そんなに詳しく知らない事件だったが、ぐいぐい引き込まれて読み終えた。 ルパンは今どうしているのか。 まだまだ色々知りたいと思った。
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1人のジャーナリストが、未解決事件の報道をするきっかけとなったのは、栃木県と群馬県の隣接する市で5人の少女が姿を消したままの事件。 これを追ううちにこの中のひとつ「足利事件」の犯人とされた管家さんが、冤罪ではないのか…と疑問を感じ独自で事件を検証し、再審から無罪へと導く。 だが、同時に真犯人をつきとめるものの司法の闇に阻まれる。 警察による改竄、捏造、思い込み捜査。 こうやって、今も真犯人は野放し状態に。 被害者家族の無念は如何なるものか。
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オジさんが自分上げに見える部分が多く、俺って凄いんだわ!的な文章が強め。 余計な物は省き、もう少し淡々とした事件を時系列に事実のみを描写して欲しかったのが本音だけど、私は未解決事件にはとても興味あるので、こんな人がいるのは遺族には救いだと思う。 冤罪の怖さは、明日は我が身。 殺人まではいかなくても痴漢とかね。 犯人を早く決めたいだけの警察方にビックリ。 ただ、個人的に管家さんもやっていないなら絶対言うべきではないよなーとは思う。 言わされた環境だったということだし文章にもあるように強く言われるとうなづいてしまう性格みたいなので責める事は言えないけど… 結局、誤認逮捕のせいで、今も本当の犯人が捕まらないで済んでしまっている。 警察、管家さん色んな人達の弱さが交差して現在に至っているとわかった。 ルパンの男が判明した経緯こそメインで読みたかったな。
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この話がノンフィクションであることに衝撃を受けた。 記者の方が警察がやるべきことまでして真実に向き合っていたのに、当時の警察は何をしてたんだろうって怒りと情けない気持ちでいっぱいになった。 4人の小さな子供たちの命が失われてるのに、自分達の保身のことしか考えられないなんて最低だ...
この話がノンフィクションであることに衝撃を受けた。 記者の方が警察がやるべきことまでして真実に向き合っていたのに、当時の警察は何をしてたんだろうって怒りと情けない気持ちでいっぱいになった。 4人の小さな子供たちの命が失われてるのに、自分達の保身のことしか考えられないなんて最低だと思った。 今日ちょうどこの事件について、テレビで放送されるけど、何が未解決事件だよってなった。 ルパンが誰か分かってるのに、捕まえられてないのが悔しい。 弱い立場の人に寄り添えることができる人が本当の強い人だと思う。
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面白いしすごい。 上司にケツ叩かれてる訳でもないのに、こんなにパワフルなことを主導できる人がいるんだなと。有給取って一日じゅう寝間着でベッドで本読んでる小役人側の視点で思う。 真犯人にどうやって行き着いたのかが全然書かれていないのが気になる。
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清水潔さんは、すごい人だった。「鉄路の果てに」から入る人ではなかった。 すごすぎて何を書いていいのかわからない。 "職業記者にとって、取材した報じることは当然、仕事だ。ならば給料に見合ったことをやればよあ、というかんがえかたもあるだろう。だが、私の考えはちょっと違う。...
清水潔さんは、すごい人だった。「鉄路の果てに」から入る人ではなかった。 すごすぎて何を書いていいのかわからない。 "職業記者にとって、取材した報じることは当然、仕事だ。ならば給料に見合ったことをやればよあ、というかんがえかたもあるだろう。だが、私の考えはちょっと違う。謎を追う。事実を求める。現場に通う。ひとがいる。懸命に話を聞く。被害者の場合もあるだろう。遺族の場合もある。そんな人達の魂は傷ついている。その感覚は鋭敏だ。報道被害を受けた人ならなおさらだ。行うべきことは、何とかその魂に寄り添って、小さな声を聞き、伝えることなのではないか。 権力や肩書付きの怒声など、放っておいても響き渡る。だが、小さな声は違う。国家や世間へは届かない。その架け橋になることこそが報道の使命なのかもしれない、と。 そこにこだわると、警察や検察、裁判所といった国家権力や同業者と対立することもある。勇ましい気分とかそういうものとは程遠いし、本心を言えばそんな面倒は御免被りたい。だが、懸命に取材を続けていればそうしたことは起こりうる。孤立しようが、腹をくくるよりない。" 315ペー そうだ、腹を括っておられるのだ。孤立を恐れておられないのだ。 弱い者の立場に立つ。小さい声を聞く。 出発点はそこで、結果的に「日本を動かす」。 やっぱりすごい人だ。 だめだ、すごい、しか言えてない…
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タイトルから小説かと思いきや、ノンフィクションものの様な。かなり読み応えあり。一気に読み切る。ただ最後の飯塚事件のパートはやや説得力に欠ける。
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