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秘密(下) の商品レビュー

4.5

37件のお客様レビュー

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    18

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2021/07/21

秘密の花園やレベッカを足してニで割ったような、この界隈が好きな人には堪らない語。モートンやウォーターズが書くものは、古き良き時代の郷愁のなかに、陰鬱ななにかを忍び込ませるのがうまい。トラウマだったり、時代の蓄積だったり。郷愁の中の陰鬱を吸い込むために読む。

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2020/06/30

半分すぎても予想通りじゃないか、と思いつつ。最後はえ、え、え、って真実が。 最後の最後だけちょと思い出せない記憶があるから、上巻めくってみなくては。 ケイト・モートンは母娘の世代を超えたストーリーが定番になっているけど、他のスタイルのもあれば読んでみたい。

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2020/06/16

ドロシーへ 真の友情は闇を照らす一筋の光 上巻は休み休み読んだけど、下巻は違う意味で何度か中断しながら読みました。 怒涛のように押し寄せる情報に翻弄され、揺さぶられ、驚かされ、一旦本を閉じて、うーむと考え込むこともしばしば。 明らかになる事実と、垣間見える真実。 一番壮絶だ...

ドロシーへ 真の友情は闇を照らす一筋の光 上巻は休み休み読んだけど、下巻は違う意味で何度か中断しながら読みました。 怒涛のように押し寄せる情報に翻弄され、揺さぶられ、驚かされ、一旦本を閉じて、うーむと考え込むこともしばしば。 明らかになる事実と、垣間見える真実。 一番壮絶だったのは、冒頭のシーンが最後にもう一度リプレイされるとき。 語り手が変わることで、そこに存在するものすべての意味さえ180度変わってしまう。ただただ唖然とするだけだった。 ミステリという枠を超えて、家族の物語としてもよくできていると思う。 謎はムキになって解こうとせず、そこはローレルに任せて、読者のわたしたちは、そんな彼女の姿を温かく見守っているほうがいい。 文句なしの読後感はしばらく心地よく後をひく。 家族の意味、人との関わり、愛する人への労りの気持ち。 自分の中の内なる世界、常に隣り合わせる孤独、理不尽な暴力と穢されていく未来。 それでも人は、運命に負けない強い想いを抱く瞬間があるのだ。 そして生まれる秘密と、誰かのためにその秘密を守ってゆく人たちのために、わたしは祈りを捧げたいと思う。

Posted byブクログ

2020/04/25

非常に面白い。 ケイトモートンの作品で初めて読んだのは湖畔荘。 読み終わってから思い返してみるとラスト同じようなところに衝撃の真相があってなるほど同じ作家だなと思わせるところはある。 しかしラストは非常に気持ちよくすっと受けることができて感動する本当に良い作品だと思う。

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2019/09/12

このミス2015海外部門第2位、そしてケイト・モートン初読。 コロっと騙された。読み終わったら「これって、よくあるトリックやん、今までも何作か、この手のトリック使った小説読んでるやろ」と思ったのだが…。まぁ読んでる最中にネタバレするより、素直に作者のトリックに引っかかる方が、読...

このミス2015海外部門第2位、そしてケイト・モートン初読。 コロっと騙された。読み終わったら「これって、よくあるトリックやん、今までも何作か、この手のトリック使った小説読んでるやろ」と思ったのだが…。まぁ読んでる最中にネタバレするより、素直に作者のトリックに引っかかる方が、読書のだいご味を楽しめるのでエエけどな(ちょっと負惜しみ含有) ミステリー要素も去ることながら、現在・戦時中のロンドン・1960年代のサフォークと3つの時代、複数の視点が章ごとに移り変わる構成ながら、必要以上の混乱(ミステリーである以上ある程度の混乱は不可欠と考える)は生じなかった。これも作者の筆力なんだろうなぁ、と思う。 英国ミステリーの王道を堂々と歩むかのような雰囲気で、「こういう気取ったのはなぁ」と思わなくもないし、遅速かつクドめの展開とそれに伴うページ数に、好悪は分かれると思うが、たまにこういうドッシリした「雰囲気」を味わうのも良いと思う。そこにドンデン返しまでついてくるなら、小説読みにとってはタマラんと思うのだがなぁ。

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2019/08/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上下巻でボリュームがありましたが、戦中・戦後・現在と時代がザッピングされて飽きさせない構成。その中で明らかになる事実に翻弄されるというかもみくちゃにされる感覚は気持ちよく、ラストまでよく仕込まれていて読み応えありました。翻訳もよかったです。

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2018/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ローレルは姉妹には知らせずに母親の秘密を探っていた。しかし、1961年に彼女が見ている前で起きた事件の、もう一人の当事者である弟のジェリーには知恵を貸して貰いたかった。科学者になったジェリーの論理的な思考で謎解きの手伝いをしてほしい。それで、ケンブリッジで弟に会って、事件のことを話し、一緒に謎解きに取り組んでもらおうとした。 直ぐに物語の中に引き込まれた。ローレルの、そして母親のドロシーの目で見るように。母親の秘密はなんだったのか。ページを繰るごとに物語が進む。 一つ謎が解けるとまた次の謎が現れる。最後には、そんな展開になるのか!

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2017/10/28

久々に面白い本を読んだ。 最後の最後でくる「あーーっそうだったのか!」という謎解き、過去と現在を行ったり来たり、次々と変わる話し手。野心的でしかし現状ではあまり満たされていない基本的には「善良な」人たち。 物語を読んだなあと久々に思いました。満足。

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2017/08/11

ラスト、すっかりやられてしまいました!面白かったです! 死の間際の母の過去を探るという重いテーマですが、主人公や弟のキャラクターの設定も相まって軽やかに読むことができました。

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2016/06/03

前半の展開とは異なり、娘のローレルとジェリーの調査と母親のドリーの若かりし頃が交互に時空を超えてつながり、徐々に真実が明らかになっていく。手に汗握る展開になっていく。 ある事件をきっかけに色々な過去が分かってくるということは、もしかしたらどこの家族でも大なり小なり起こりうるので...

前半の展開とは異なり、娘のローレルとジェリーの調査と母親のドリーの若かりし頃が交互に時空を超えてつながり、徐々に真実が明らかになっていく。手に汗握る展開になっていく。 ある事件をきっかけに色々な過去が分かってくるということは、もしかしたらどこの家族でも大なり小なり起こりうるのではないか。だから、話に引き込まれていき、最後のどんでん返しにびっくりし、エンディングの美しさと尊さに感動し晴れやかな気持ちで読み終えることが出来たと思う。 他人には見えない人生が人それぞれあるんだな〜これが。

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