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誕生日を知らない女の子 の商品レビュー

4.3

58件のお客様レビュー

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2014/12/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

虐待の本は何度も読んできたけど、これはファミリーホームが多く出てくるのでまた新しい世界を知ることができた。いつか私もこういう仕事に関わりたいものだ。結婚してなくても里親になれると聞いたこともあるけど。自分の子も育てたことないのに、人の子を育てられるのかとちょっと思う。被虐待児は発達障害的な症状が出るというのは、あの子たちもそのせいなのか、と思っちゃう。問題多発のあの子も、虐待を受けたせいだと思えば許せるのか。とにかく、あの子も死なず、誰も殺さず、生きていればいいと思う。しかし、あの里親さんに渡すのを嫌がった養護施設は許せない。こんな低レベルなところが今も存在してるなんて。10年くらい前とはいえ。涙涙の本だ。ほんと、みんなにもっと読んでもらって、子どもを社会で育てるという意味を知ってほしいと思う。

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2014/12/09

虐待は最も卑劣な犯罪だ。特に子どもに対してのそれは、一時の苦しみ、痛みを与えるだけでなく、人生そのものさえも奪う重大な人権の侵害行為だ。 心の傷は目に見えない。言葉でも上手く表現できない子どもたちは、どうやって救いを求めればいいのか。 虐待の記憶から立ち直るのは容易ではない。こ...

虐待は最も卑劣な犯罪だ。特に子どもに対してのそれは、一時の苦しみ、痛みを与えるだけでなく、人生そのものさえも奪う重大な人権の侵害行為だ。 心の傷は目に見えない。言葉でも上手く表現できない子どもたちは、どうやって救いを求めればいいのか。 虐待の記憶から立ち直るのは容易ではない。この本を読めばその一例がわかるだろう。 寄り添うこと。愛すること。あなたは他人にそれができますか。子どもに、それができますか。

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2014/09/26

心の傷と闘う子どもたちの現実と、 再生への希望。 “お化けの声”が聞こえてくる美由。 「カーテンのお部屋」に何時間も引きこもる雅人。 家族を知らず、周囲はすべて敵だった拓海。 どんなに傷ついても、 実母のもとに帰りたいと願う明日香。 「子どもを殺してしまうかもしれない」と虐待の連...

心の傷と闘う子どもたちの現実と、 再生への希望。 “お化けの声”が聞こえてくる美由。 「カーテンのお部屋」に何時間も引きこもる雅人。 家族を知らず、周囲はすべて敵だった拓海。 どんなに傷ついても、 実母のもとに帰りたいと願う明日香。 「子どもを殺してしまうかもしれない」と虐待の連鎖に苦しむ沙織。 そして、彼らに寄り添い、再生へと導く医師や里親たち。 家族とは何か!?生きるとは何か!?人間の可能性を見つめた感動の記録。2013年第11回開高健ノンフィクション賞受賞作!

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2014/09/25

虐待を受けて育った子どもたちのその後の人生に何が起こるのか、丁寧に取材された事実が、とても読みやすくまとめられている。 乳幼児の時期に充分な愛情を受けられずに育つと、子供の脳には愛着障害という重大な影響が残るだなんて、子供を生む前に知りたかった。 この本を、一人でも多くの人に読ん...

虐待を受けて育った子どもたちのその後の人生に何が起こるのか、丁寧に取材された事実が、とても読みやすくまとめられている。 乳幼児の時期に充分な愛情を受けられずに育つと、子供の脳には愛着障害という重大な影響が残るだなんて、子供を生む前に知りたかった。 この本を、一人でも多くの人に読んでもらいたいと、切実に思う。 そして、悲しい生い立ちを背負って生きていかなくてはならない人たちが、少しでも減ってくれたら、と思う。

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2014/08/06

社会的養護のことを書いた本が増えるのは単純にうれしい、しかも希望が織り込まれたノンフィクションとして。 一方で、1人の書き手として向き合うということと、1人の人間として向き合うということとが、混在するのはもちろんなのだが後者に重きを置いたように(少なくともそう説明しているように...

社会的養護のことを書いた本が増えるのは単純にうれしい、しかも希望が織り込まれたノンフィクションとして。 一方で、1人の書き手として向き合うということと、1人の人間として向き合うということとが、混在するのはもちろんなのだが後者に重きを置いたように(少なくともそう説明しているように)感じられたのだけども、書くならばもっと見つめてほしいと感じた。

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2014/08/02

子どもたちの保護に心を砕く、里親の方々、施設の方々に、本当に頭が下がる。そして、虐待にあった子どもたちが、どうか少しでも生きていてよかった、楽しいと思える今後があるようにと思う。そして、私は何が出来るのかな、と考える。まずはきちんと知ることから。知ろうとすることから。

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2014/06/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

以前見かけたタイトルと装丁が、印象的だった。 数ヶ月後に書店で見かけて思い出して手に取ると、帯には絶賛するコメントがあり、ノンフィクションの賞を受賞したとあるので、図書館で予約して借りた。(3人待ち) 虐待を受けた子ども、支えるファミリーホームの子どもと大人、病院の医師、それぞれから語られる虐待の過去と現在と未来。 五人の子どもの例をおさめ、第11回開高健ノンフィクション賞を受賞した。 著者ははじめに、「私を含めてメディアは、これまで虐待の何を見てきたのだろう。報道するのは、虐待を受けた子どもが死亡した悲惨な事件がほとんどだったのではないか。虐待した親を責め、関係機関を叩き、『なぜ、救えなかったのか』と嘆いてきた。『(子ども虐待は)全体の中で考えていかないと』という臨床現場の思いと、大きくかけ離れていたのではないだろうか。」と書いている。 ここを読んで、久々に、知る義務がある、と思った。 読み進めて、眉間に皺が寄り、ときどき涙が出てきて、「なんで」と思ってしまう。 初めて知ることだらけで、重い。 精神疾患的な病名の虐待もあること(MSBP)、子どもが自分を守るために意識を分断するということ(乖離)、里親の苦悩と愛情、さまざまな養護形態があること(家庭養護・施設養護・家庭的養護)、養護施設に悪質なものがあること、発達障害と虐待は裏表の関係らしいこと、虐待を受けて育った子どもは自分の子どもを虐待してしまうこと……。 読み終えて、私が普通の生活ができていることは、当たり前のことではないのだと実感した。 きちんと教育されたということに今更気づいて、両親に感謝した。 その反面、実は、私はこわくなった。 私は大丈夫だろうか、未来の子どもをきちんと育てられるだろうかと。 最後に。 虐待のニュースがあるたびに、あの子はどうなったのだろう、と思い出すニュースがある。 数年前に虐待されて保護・入院したと報じられた男の子。 母親ときょうだいと暮らしていて、その男の子だけが食事も満足に与えられず、部屋の隅にビニールシートに寝かされたまま、栄養失調で動けず、排泄もそのまま。 たしか、そんなニュースだった。 いま自然と「たしか」と書いてしまう自分の無関心さがこわいので、調べることにする。 今日はもう寝よう。

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2014/06/15

子供の方が無償の愛で親を育ててるのかもしれないね。親に愛情を持って育ててもらえないってことは大変なことになっちゃうんだな。虐待の連鎖にも納得が行く。私はちゃんとできてるんだろうか…。

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2014/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

里親さんたちの献身的な養育には頭が下がるばかり。そして、まだ生徒や学生の実子も一緒になって面倒を看ているというにも驚いた。 第4章の「奴隷でもいいから、帰りたい」の明日香ちゃんは不憫で不憫で仕方なかった。客観的にみても里親さんのところにいたほうが幸せな暮らしができるであろうに、それでもなお実母との生活に恋い焦がれてしまうなんて・・・。どうしようもない思いにただ涙が溢れ、里親さんたちの苦悩が切実に伝わってきた。

Posted byブクログ

2014/05/10

保育士の友人から、被虐待児の話を聞くたび辛くなっていて、意識してこの問題から逃げていた。 でも、逃げていたら何も変わらないのよね。

Posted byブクログ