円卓 の商品レビュー
うるさいぼけ。 読書中には影響されやすい私は主人公こっこのキャラクターや口調がでそうになる。ちょうど刺繍もしていたし。 西加奈子さんらしい関西弁、後半に入って登場する不思議な存在や象徴的な場面。比較的短い作品なのにしっかり西さんワールドを感じる。はじめは関西弁すぎるところに入りづ...
うるさいぼけ。 読書中には影響されやすい私は主人公こっこのキャラクターや口調がでそうになる。ちょうど刺繍もしていたし。 西加奈子さんらしい関西弁、後半に入って登場する不思議な存在や象徴的な場面。比較的短い作品なのにしっかり西さんワールドを感じる。はじめは関西弁すぎるところに入りづらいかなと感じたが、読み進めるうちにすっかり違和感なく渦原家の一員、3年生の一員として時間を過ごしたよう。
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私が読む小説の中の人たちは、グレーだったり、パステルカラーだったり、透明だったりする人が多い。けれど、これは読んで数ページで頭の中にビビッドな色が次々と飛び交う。なんか....いきなり道頓堀に放り出されたような。 こっこの世界と関西弁のテンポに引き込まれて、半日で読み切ってしま...
私が読む小説の中の人たちは、グレーだったり、パステルカラーだったり、透明だったりする人が多い。けれど、これは読んで数ページで頭の中にビビッドな色が次々と飛び交う。なんか....いきなり道頓堀に放り出されたような。 こっこの世界と関西弁のテンポに引き込まれて、半日で読み切ってしまった。 近頃は、自分の大学留学当初の英語が話せない、カッコ悪い記憶さえ忘れてるのに。ずっと、ずーっと忘れていた小学校のことまで思い出してしまった。孤独や、人からかわいそうと思われることに憧れること。集会の時に貧血で倒れる人がなんだか羨ましかったな(結局一度も倒れることはなかったですが。) . ウオークインクロゼットは、入ってゆくタンスやで. と、ジャポニカ学習帳に筆圧高く書くこっこが愛おしすぎる。どんなにいきがっても、孤独がっても、結局周りの人には「かわいー」と言われてしまう、そのイラつきも。 なんだかいろんな感情を思い出してしまう小説だった。でもとても好きだった(あと中学生にして姑と言われる玉坂部長も。)
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「地下の鳩」「通天閣」に続いて西加奈子さん3冊目。 ぜんぜん違う趣でびっくりした。すごいなあ西さん。いや西さま。 だけど共通して、答えの出ない感情や矛盾しているようでど真中な心と行動の一致や、悪そうに見えて実は哀しみを感じている登場人物の表現がベースに流れている。 大笑いしながら...
「地下の鳩」「通天閣」に続いて西加奈子さん3冊目。 ぜんぜん違う趣でびっくりした。すごいなあ西さん。いや西さま。 だけど共通して、答えの出ない感情や矛盾しているようでど真中な心と行動の一致や、悪そうに見えて実は哀しみを感じている登場人物の表現がベースに流れている。 大笑いしながら読んでたのに、じわじわと考えさせられ、そしてほろりと涙が流れてしまった。心を点で刺すような作品ではなく、ほっぺたを両手ではさまれ口がとんがるまでぎゅう~とされたような作品だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
西加奈子作品で良くある、子ども目線世界観。相性が良くないときもあるんだけど、本作はばっちり嵌った。オモロい! 津村記久子の解説に書かれていることが、まんま「それ、それな!」なんやけど、ほんまいつの間にやら遠い昔に失ってしもた子供ならではの視点感性が、この作品には溢れていて、「こう見えたよな」「そう感じたよな」「世の中ってそうやった」みたいな気付きがいっぱい詰まっている。 薄い本やのに密度が濃いのは、これぐらい濃くて、でも分量としては少ないのが、こどもの感性であり生きてる世界だからなんだと思う。 そういや、大人になってから「遊ぼう」と誘うと、呑みだったりスポーツだったり観劇やアミューズメントだったり、なにがしか明確な目的が伴う。子供の時って明確な何かが無くても「遊ぼう」が出来たよな。あれができなくなったってのも、子供の感性を失ってしまったからなんやろなぁ。 え、お前が大人を語るなって? うるさいぼけ
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これまた西加奈子ワールド 解説にもあるがキャラがほんと個性的でいい 主人公のこっこがまたいい この物語が200ページくらいのボリュームで 終わってしまうのがほんとに惜しいです 三つ子のひとりだけ名前のバランスが違うって いうのもまたなんかよかった
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3年と年長の子供育てながら 読んだから!うちの子の頭の中 にもいっぱい色々浮かんでるん やろなぁ!「うっさいぼけ」 そんな事言うてきたら 泣くまで「うっさいぼけやと」 ってせめてやる。負けへんど
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西加奈子作品初読みです。凄い言葉の使い手だったんですね。少女だったころ、カッコイイと憧れたあれやこれやがこっこ目線で語られると自分だけが特別ではなかったのだ、となんだかむず痒く感じられます。三つ子の姉達や手芸部部長をはじめ登場人物皆が自分をしっかりと持っていてとっても素敵。とくに...
西加奈子作品初読みです。凄い言葉の使い手だったんですね。少女だったころ、カッコイイと憧れたあれやこれやがこっこ目線で語られると自分だけが特別ではなかったのだ、となんだかむず痒く感じられます。三つ子の姉達や手芸部部長をはじめ登場人物皆が自分をしっかりと持っていてとっても素敵。とくに男前のぽっさんにはすっかり惚れ込んでしまいました。拠り所であったジャポニカを越えてこっこが成長していくさまが本当に頼もしく微笑ましかったです。言葉ってなんて素敵なんでしょう!ラストの真夏の雪が感動的でした。
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西加奈子さんの書く小学生はすごくいい。 私にもあんな頃があったんだろうか。どうだったのだろうか。すっかり忘れてしまったけど、あんなんだったら、よいな。 限りなくゴシック体に近い力強い字体、そのままのこっこちゃんがいい。 彼女を見守るナイト役が、ハンサムだけど好色なハーフの男...
西加奈子さんの書く小学生はすごくいい。 私にもあんな頃があったんだろうか。どうだったのだろうか。すっかり忘れてしまったけど、あんなんだったら、よいな。 限りなくゴシック体に近い力強い字体、そのままのこっこちゃんがいい。 彼女を見守るナイト役が、ハンサムだけど好色なハーフの男の子ではなく、優等生で人望もある学級委員の子でもなく、寿老人をこよなく愛する幼馴染のぽっさんであるのもいい。 とにかく、西加奈子さんの書く小学生は、私にはNo1。 次点は、万城目学さんの「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」
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初めて西加奈子を読んだ。面白かった。 個性的な子どもたちと彼らを育てる大人たち。 ぽっさんは素敵やな。月夜のシーンは感動的。 うるさいぼけ。
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小学生3年生の琴子。 公団住宅の狭い家で、祖父母、両親、三つ子の姉、と、共に生活をする。 悪態をつき偏屈者の琴子。 色んな問題を提示しているのだが、、、、 背景も、学級の国際的。 会話文が、面白い。 しかし、光漏れる感動傑作とは、、、言い難いと、思う。 今の時代の人には、円卓自...
小学生3年生の琴子。 公団住宅の狭い家で、祖父母、両親、三つ子の姉、と、共に生活をする。 悪態をつき偏屈者の琴子。 色んな問題を提示しているのだが、、、、 背景も、学級の国際的。 会話文が、面白い。 しかし、光漏れる感動傑作とは、、、言い難いと、思う。 今の時代の人には、円卓自体、どのような物かも知らないであろう。 年数だけは、重ねた私でさえ、生まれて一度も使用したこともない位だから・・・
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