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原発ホワイトアウト の商品レビュー

3.5

177件のお客様レビュー

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2013/10/14

非常にリアル感を感じました。現役キャリア官僚の告発ノベルという触れ込みですが、いろいろ考えさせられます。

Posted byブクログ

2013/10/14

あくまで架空のフィクションでありながら、著者が現役官僚であるという事に思いを馳せると、本書の新刊書の帯にも書かれているとおり「これは事実の告発なのか?」という思いを抱きながら読みきりました。原発と政治、電力業界との関係がもしもこの小説どおりなら、原発再稼動は規定路線となって突き進...

あくまで架空のフィクションでありながら、著者が現役官僚であるという事に思いを馳せると、本書の新刊書の帯にも書かれているとおり「これは事実の告発なのか?」という思いを抱きながら読みきりました。原発と政治、電力業界との関係がもしもこの小説どおりなら、原発再稼動は規定路線となって突き進むのではないかと思わせられます。 原発をめぐる背景について物語られる様々な事象が事実かどうかは読者の判断に任せますが、原発再稼動の是非を考える上でこういう背景があるのか も知れないという意味では、一読の価値ありと考えます。

Posted byブクログ

2013/10/13

帯の文句でいえば「現役キャリア官僚のリアル告発ノベル」という事だ。 読んでの感想は、小説としては二流、政財界の教科書としては面白い、というもの。 小説としては、背景説明が長過ぎ、ラストへの展開が単純すぎる。 後で、作者のインタビューなど読んで見たが、盛り込みたい問題点を盛り込むの...

帯の文句でいえば「現役キャリア官僚のリアル告発ノベル」という事だ。 読んでの感想は、小説としては二流、政財界の教科書としては面白い、というもの。 小説としては、背景説明が長過ぎ、ラストへの展開が単純すぎる。 後で、作者のインタビューなど読んで見たが、盛り込みたい問題点を盛り込むのに工夫がなさ過ぎたように感じる。 また、いくつかの読書感想を読んだけど、”小説”にドキュメンタリーとして事実を求める事に意味がなく、同様に”小説”にドキュメンタリーとして事実の間違い探しをしても意味がないのではと思ったのは、ほぼこの二つの流れでこの本を読んで感想を述べている人が多いからだ。 小説なのに事実だと思うのも、荒唐無稽な話だと切り捨てるのも、小説を読む楽しさから少し距離があるように思う。 むしろ小説から何かを得ようと思うのなら、個別の記載にではなく、大枠としての流れを作者の意図とともにとらえ、実際の社会と照らし合わせてみることが必要なのではないのかな。 そういう点で、他の”企業小説”と同様に、企業、団体、組織の成り立ちとしての教科書の役割りにはなるのでないか。 ”企業小説”を話として面白く感じるのは、身の回りに照らし合わせて「あるある感」が大きければ大きいほど現実味が増すからで、そういう点では面白かった。 面白かったと同時に、ツマラナイ人間ばかりが登場するのがツマラナイなぁとも感じたけど。 ま、世の中はこういう風になってんだと垣間みる話でした。 冷めてるかなぁ。

Posted byブクログ

2013/10/10

電力会社や電気事業連合がどの様に官僚や政治家を抱き込み、三位一体の原子力推進を行う様が描かれ、そのメカニズムの解説書として読んだ。 おぼろげに想像していたものが、シャープに像を結び具体的に知ることができた。驚きというより、なるほどね、やっぱりね、という感じです。 小説としては、...

電力会社や電気事業連合がどの様に官僚や政治家を抱き込み、三位一体の原子力推進を行う様が描かれ、そのメカニズムの解説書として読んだ。 おぼろげに想像していたものが、シャープに像を結び具体的に知ることができた。驚きというより、なるほどね、やっぱりね、という感じです。 小説としては、あまり面白いと言い難く、文体も好きではありません。 また、環境中に放出された放射性物質による内部被曝などについては一言も言及がなく、福島の被災者についても多くが故郷に帰れないという程度の記述で、避難生活や新たな生活のスタートが困難なことについての描写も全くありません。それでいて、原子力推進にかかわる官僚が、我々の様な原子力に反対する名も無き一般市民など虫ケラ以下にしか感じていない、という面ばかりが強調されています。 霞が関の官僚が内部告発的に書いたという点では、著者としては冒険であろうし、暴いて見せた内容も評価できますが、小説として好きになれない理由はこの辺りにあると思います。

Posted byブクログ

2013/09/28

名を伏せたキャリア官僚らしき人物が作者の、小説の体を借りたある種の告発本的なもの…かな? 巨大利権の分配システムが再構築され再稼働するさまと、それに立ち向かおうとする人たちが陥れられていくさま。そして…。 本当にこれがキャリア官僚の作品だとすると、以前問題になった「左翼のクソども...

名を伏せたキャリア官僚らしき人物が作者の、小説の体を借りたある種の告発本的なもの…かな? 巨大利権の分配システムが再構築され再稼働するさまと、それに立ち向かおうとする人たちが陥れられていくさま。そして…。 本当にこれがキャリア官僚の作品だとすると、以前問題になった「左翼のクソども」発言の土壌というのは官僚社会にしっかり出来上がっているのだなあ、と痛感した。 この本は話題になりつつあるが、その話題を元に、読みもしないで利権だ陰謀だと騒ぐ市民を、著者が影から笑っているような、そんな気がする。 また事故が起きる、というその事故は、まったくもって出来すぎというか、しかし最も怖かったりするのだけど。 amazon、売り切れている。陰謀かな。

Posted byブクログ

2018/10/21

資源エネルギー庁、原子力規制委員会の官僚、商工族の政治家、業界団体の活動など、いかにもリアルをよそおって描写して憂国の正義の仮面を気取っているが、まったく肯んじ得ない。そもそも、偏見と悪意に満ちて官民のそれぞれを嘲罵することで、世に警鐘をならそうという発想そのものが、矮小で反社会...

資源エネルギー庁、原子力規制委員会の官僚、商工族の政治家、業界団体の活動など、いかにもリアルをよそおって描写して憂国の正義の仮面を気取っているが、まったく肯んじ得ない。そもそも、偏見と悪意に満ちて官民のそれぞれを嘲罵することで、世に警鐘をならそうという発想そのものが、矮小で反社会的である。匿名の現職官僚というのが本当ならば、許しがたい。立場と意見を異にしながらも、現に事にあたってそれなりに努力している90%の善意の人々を、いっしょくたにして貶めているにすぎない。もし、実際には現職官僚でなく、耳目を集めて金儲けをしようという黒幕のプロデュースによるものであれば、許しがたい。末尾に、「印税の一部を寄付」などということが書いてあるが、そんな歪んだ社会観の人が善意を装って寄付などというのはとんでもないことだ。また、全体に技術的な知見の書き込みは、ごくいい加減である。こんなことで社会の不安をあおってどうするというのか。

Posted byブクログ

2013/10/13

前半だるいが、実はそこがこの本の真髄。 電力会社や業界がいかに政治家を取り込んで行くのか、 業界の預託金の作り方と政治資金の話とか、 電力会社は住所、世帯主氏名だけでなく、電力使用量=所得水準に比例するといった個人情報を握っていて、与野党の選挙時に名簿を差し出すとか、 諸々。 ...

前半だるいが、実はそこがこの本の真髄。 電力会社や業界がいかに政治家を取り込んで行くのか、 業界の預託金の作り方と政治資金の話とか、 電力会社は住所、世帯主氏名だけでなく、電力使用量=所得水準に比例するといった個人情報を握っていて、与野党の選挙時に名簿を差し出すとか、 諸々。 ストーリーとしては、新潟県県知事や山本太郎氏、河野太郎氏など実在の人物を連想するそれぞれのトピックを交えながら、結局は電力業界という大きな渦に呑み込まれて、渦を抜けた先は311以前と同じ場所だった。。。 ストーリー自体は、実際の規制委員会の詰めの甘さを(残念ながら)うまく反映してると思う。 予想できる展開だが、もし本当に起こったらと思うと怖い。 読むなら年内かな。 【ネタバレ】西やんっぽい名前がハニートラップという章から登場しますが、これだけは設定は全然違います。

Posted byブクログ