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図書館の魔女(下) の商品レビュー

4.3

108件のお客様レビュー

  1. 5つ

    54

  2. 4つ

    28

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    1

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2017/01/16

二ザマの宦官宰相ミツクビの暗躍により、一ノ谷西方に接するアルデシュから侵攻の兆しが。 戦に勝つための道でなく、戦をせずに済む道を模索し、マツリカとキリヒト、キリンら「高い塔」の面々は権謀渦巻く二ザマへ! 言葉と論理の力で闘うマツリカに魅了される。 上巻での出来事が、きっちりと...

二ザマの宦官宰相ミツクビの暗躍により、一ノ谷西方に接するアルデシュから侵攻の兆しが。 戦に勝つための道でなく、戦をせずに済む道を模索し、マツリカとキリヒト、キリンら「高い塔」の面々は権謀渦巻く二ザマへ! 言葉と論理の力で闘うマツリカに魅了される。 上巻での出来事が、きっちりと下巻のストーリーにつながっていき、ラストに着地。 ハッピーエンドではなく、この先も物語は続いていくのだという方向を示したところまでで、ぴたりと語り終えてしまうところが潔い。 書誌学的な薀蓄など、やや無駄な感じがするところもあったが、上下巻でこのボリュームながら最後まで読ませるパワーはたいしたもの。 久々に読み応えのある作品を読み切った。

Posted byブクログ

2016/11/23

とんだ才能もあったもんだ。ファンタジーとしては120点満点の緻密な伏線、豊富な語彙から紡がれる豊潤な文章、そこここに見受けられる、書物への、言葉への愛。上巻は少々長ったらしいようにも感じたけれど、気づけば魅力的な登場人物たち、特にマツリカとキリヒトの虜になっている。二度、三度と読...

とんだ才能もあったもんだ。ファンタジーとしては120点満点の緻密な伏線、豊富な語彙から紡がれる豊潤な文章、そこここに見受けられる、書物への、言葉への愛。上巻は少々長ったらしいようにも感じたけれど、気づけば魅力的な登場人物たち、特にマツリカとキリヒトの虜になっている。二度、三度と読んでも美味しいこと請け合いの、素敵な物語にまた出会えた。

Posted byブクログ

2016/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

たいっへんおもしろかった~~。 いやー満足満足♪ 下巻はなんだかもりだくさんな感じだったなあ。 まず衝撃的なマツリカの左腕への攻撃。 なるほど、そーくるかあ、と。 しかし、だからこそ、キリヒトとマツリカの結びつきが より強くなった、ともいえる。 敵が奪い去ったかにみえた、マツリカの”言葉” けれどマツリカにはキリヒトがいた。 とゆーわけで、マツリカを完全に沈黙させることはできず、 その知恵が人を、国を動かしてゆく。 武器でもってでなく、”言葉”で流れをつくっていく様は ほんっと読んでて気持ちよかったー。 でも海を怖がったりとかわいい部分もみえたりとか マツリカとキリヒトの丁丁発止なやりとりが、いいです。 ニザマに乗り込んだ後は、交渉は結構とんとんと運んだわけだが、それからの、マツリカへ術をかけた刺客の元への道が結構スプラッタ。いやあ、すごかった。 その中で皆の言葉が通じていく様が素敵でした。 にしても双子って時点で、気づくべきだな、私。 いや、誰と双子だったの?とかは思ったんだが、 その時点で彼だとは思い至ってなかったとゆー・・・・。 浅い、浅いなあ、読みが。我ながら情けない。 だが、分かってみるとなるほどねーっと。 そして、その後の展開もなるほどねーっと。 ミツクビは逃げおおせて、まだ盛り返しを狙ってるわけだし、話しは続くなあ。 キリヒトとマツリカの結びつきは、ついついラブにもっていきたくなるんですが、まあ、きっとそれより強いものなのでしょうねえ。 しかしこうなってくるとこれからキリヒトが守ることになる二ザマの後継者が気になりますねー。 ふたりのキリヒトの活躍も楽しみだし、いやあ続きがわくわくだあ。

Posted byブクログ

2016/09/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私の今年のベストになると思う。 回収されていない伏線もあるので、気になるので、続編も読むつもり。 マツリカが別れを告げる場面に涙。 久しぶりに圧倒的な物語の力を感じ、その中に身を置いた気がする。それだけでなく、ここ最近はたくさん読むことが目的になっていた気がするので、一冊ずつ味わって読むようにしたい。

Posted byブクログ

2016/08/28

数多読んだ本の中で、内容・文体・文書量・世界観などすべてが完璧に自分の欲する物だったという本は5本の指をかろうじてでるくらい。この本はまさに私にとって完璧な本だった。こういう本を読みたかった 本当に!  ファンタジーが好きでミステリーが好きで言語学、政争の駆け引きに興味があり 凛...

数多読んだ本の中で、内容・文体・文書量・世界観などすべてが完璧に自分の欲する物だったという本は5本の指をかろうじてでるくらい。この本はまさに私にとって完璧な本だった。こういう本を読みたかった 本当に!  ファンタジーが好きでミステリーが好きで言語学、政争の駆け引きに興味があり 凛とした生き方 せつなさ 厳しさそういうものを本の中に求める人に 心から お勧めします。

Posted byブクログ

2016/06/30

上下分冊の下巻。 上巻で丹念にかかれた設定を踏まえて、下巻で物語が一気に動き出す。 上巻の段階では、面倒なもののひとつであった言葉の概念が、活き活きと動きだした。 大国同士がにらみ合い、まさに戦端を開こうとしているそのときに、図書館の知恵を使って窮地を乗り越え、新たな展開に持ち込...

上下分冊の下巻。 上巻で丹念にかかれた設定を踏まえて、下巻で物語が一気に動き出す。 上巻の段階では、面倒なもののひとつであった言葉の概念が、活き活きと動きだした。 大国同士がにらみ合い、まさに戦端を開こうとしているそのときに、図書館の知恵を使って窮地を乗り越え、新たな展開に持ち込むやり取りのスリリングさ。 そして、図書館の魔女が負った呪いを解くための旅と戦い。 さらに、そのなかで明らかになる新たな秘密... 下巻の、活躍を下支えする上巻の基礎。 上巻でくじけなくてよかったと、最後にはきっと思える面白さだったと思います。 ただ、下巻が終了してなお、そこには新たに作られ、積み残されたいくつもの種が... これは、きっと指輪物語における「旅の仲間」に相当する序章なのだと思います。作者の頭の中には、壮大な指輪物語のような世界が広がっている。そして、そのなかの登場人物がいきいきと物語を語っているのでしょう。 ただ、トールキン好きの目からみると、いくつ残念な点がありました。 ひとつは、色彩感覚の少なさ。 トールキンの描く世界には、ガンダルフのマントが灰色から純白に変わることで象徴されるように、鮮やかな色彩がありますが、本書には暗い色調の自然とくすんだ色の街中の情景しか現れてこないような気がします。 そして、もうひとつは自然の描写。 描かれる自然に大きさ、広がりが感じられない。 指輪物語には映画のイメージも刷り込まれている部分が多分にあるのかもしれないが、やはり元座区の段階から広大な自然が感じられたような気がします。 本書から感じたのは、地図上どのあたりにいるのかな?という場所の確認だけだった。多分に好みと感覚の問題だとは思いますが。 ともあれ、読んでよかった下巻まで。 図書館の魔女を手に取るなら、下巻まで読むのは必須です。

Posted byブクログ

2016/06/15

読み終わって達成感。 マツリカ様が妙に人間味にあふれてしまい、ちょっと違和感を感じなくもなかったけど、近衛兵の皆さんたちとかどんどんキャラ立ちしていって面白かった。 双子座との緊迫の対決を電車内で読んでいたら、突然連結部から人が渡ってきてビクンっとしてしまった。。。

Posted byブクログ

2016/05/09

下巻読了。800ページ超え。上巻を超える分厚さに圧倒されそうだったが、勢いは止まらず、最後の最後まで面白く読めた完璧本。読後の満足感が半端なく、こんな素晴らしい本と出逢えたことに、感謝の気持ちが湧き上がるほど。 マツリカもキリヒトも、ハルカゼもキリンも、そして衛兵たちも、皆、愛お...

下巻読了。800ページ超え。上巻を超える分厚さに圧倒されそうだったが、勢いは止まらず、最後の最後まで面白く読めた完璧本。読後の満足感が半端なく、こんな素晴らしい本と出逢えたことに、感謝の気持ちが湧き上がるほど。 マツリカもキリヒトも、ハルカゼもキリンも、そして衛兵たちも、皆、愛おしいくらい大好き。続編があるということなので、そちらに期待大!!

Posted byブクログ

2016/03/10

長かったー! 世界観が重厚で物語はとても面白かった。 キャラクターも素敵だった。 ただ、文章が面白くない。 そこまで詳細に描写しなくても読者の想像力で補完できるよーと思うところが多くて、読み進めるのがつらかった。 それがなければこんなに分厚くならなかっただろうし。 そこがちょ...

長かったー! 世界観が重厚で物語はとても面白かった。 キャラクターも素敵だった。 ただ、文章が面白くない。 そこまで詳細に描写しなくても読者の想像力で補完できるよーと思うところが多くて、読み進めるのがつらかった。 それがなければこんなに分厚くならなかっただろうし。 そこがちょっと残念。

Posted byブクログ

2016/02/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻も厚かったけど、下巻はもっと厚かった(笑)。  流石にあっという間に、という訳にはいかなかったけれど、情勢が動いている分、先を楽しみに読めました。面白かったです。  敵の罠にかかり、言葉を失ったかに思えたマツリカを支えたのはキリヒト。彼らの絆がより深まった分、しばしと雖も別れなければならないのはツライだろうなぁ。そして、ヴァーシャのこれからに幸あれと願わずにはいられません。  読書の醍醐味を十分味わわせてくれた本作に感謝です!

Posted byブクログ