図書館の魔女(上) の商品レビュー
鍛冶の里に生まれ育った少年キリヒトは、王宮の命により、史上最古の図書館に暮らす「高い塔の魔女」マツリカに仕えることになる。古今の書物を繙き、数多の言語を操って策を巡らせるがゆえ、「魔女」と恐れられる彼女は、自分の声をもたないうら若き少女だった―。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大河ファンタジー的な面もあり、衒学ミステリ的な面もあり、言語学講義的な面もあり、 けれど実は、思いっ切りボーイミーツガールな恋愛小説であるというのがミソ(笑 外殻から丁寧に食べていったひとは中身の甘さに辟易するかもしれないわね… ことばを尽くす、ということの、良い面も悪い面も見せてくれる作品かもしれません。 オレは悪い面ばかりを噛み締めているけれど…それはそれ。 登録してなかったようで。 故あって上巻分(文庫2巻まで)再読したので、これを機にレビュー書いておきましょう。 上巻のラストで夜中にひとりで号泣。誰か助けてください。 文庫化したくらいのタイミングでもっと流行るのかなと思ったけど、案外でしたね。 NHKが実写ドラマ化とかしそうだなぁ、とか思ってたんだけど… 再読してみて、確かに序盤で篩い落とされるのかもしれないなぁ、と思いました。 自分はタイトル買いして、なんとなくそのタイトルから想像していた内容とマッチしてるなぁ、と思って居たから読めたけど(あと分厚い単行本だから腰を据えて読んでたのも良かったのかも知れない)、上巻の前半四分の一くらいがいちばん辛いかもしれません。 …それって長編としてどうなんだろう←
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「高い塔の魔女」と呼ばれ言葉を話さないマツリカ、その少女を護るために図書館に呼ばれたキリヒト。本が好きな図書館司書などは、自ずと物語の世界に惹きこまれていくだろうという仕掛けが魔法の呪文のように散りばめられている。
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山中で特殊な育ち方をした少年、キリヒトは海峡地域の大国である一ノ谷の最高諮問機関「高い塔の図書館」に勤めることになる。世にも恐ろしいと聞く「図書館の魔女」は、実は可憐でありながら天才な知恵を持つ少女で……。 キリヒトと「図書館の魔女」マツリカ、そして有能かつ個性溢れる司書たちが...
山中で特殊な育ち方をした少年、キリヒトは海峡地域の大国である一ノ谷の最高諮問機関「高い塔の図書館」に勤めることになる。世にも恐ろしいと聞く「図書館の魔女」は、実は可憐でありながら天才な知恵を持つ少女で……。 キリヒトと「図書館の魔女」マツリカ、そして有能かつ個性溢れる司書たちが、共に海峡に渦巻く陰謀に立ち向かう。 この本は自分が高校の時に読んだもので、以来自分のバイブルのようになっている。ファンタジーではあるものの、魔法や幻想的な生物といった要素は少なく、中近世風の架空世界を叡智を以って切り開く少年少女を描く。作者の巧みな筆致、多岐にわたる知識、それらを結び紡ぐ構成には驚嘆と畏敬の念を禁じ得ない。 本書は言語学者である作者によるもので、執筆当時に世界で問題になっていたISのテロなどの社会情勢を見て、伝えたいことを発信するために執筆したという。それは作者のブログにある「文化は衝突しない」という言葉に集約されている。詳しくは、是非、作者のブログを参照していただきたい。 蔵書無し WS
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7:一ノ谷の知識の宝庫たる図書館を司るは、まだ幼いマツリカ。「高い塔の魔女」と畏れられる彼女のもとへ、山育ちの少年キリヒトが遣わされる。 膨大な知識、膨大なことばを持ちながら発語のできないマツリカは手話を用いて意思疎通をはかるが、聡いキリヒトとの間に独自の「指文字」を考案し、絆を...
7:一ノ谷の知識の宝庫たる図書館を司るは、まだ幼いマツリカ。「高い塔の魔女」と畏れられる彼女のもとへ、山育ちの少年キリヒトが遣わされる。 膨大な知識、膨大なことばを持ちながら発語のできないマツリカは手話を用いて意思疎通をはかるが、聡いキリヒトとの間に独自の「指文字」を考案し、絆を深めてゆく。 大ボリュームのファンタジー。最近は国産ファンタジーが豊作でほっくほくです。 発声しないからこそ雄弁に表情豊かに語るマツリカ、知識も教養も持たないけれど教えられればすぐさまものにしてゆくキリヒト、諜報に長け、鉱石を愛するハルカゼ、負けず嫌いながらさっぱりした性格の軍師キリンなど、登場人物それぞれが個性豊か。一ノ谷や周辺国の文化・風習・言語を巧みに描写し、「理詰めの文系」と言いたくなるような論理的な展開に大興奮。密度の濃い描写、わずかな手がかりから見事な推理を見せる図書館の面々など見どころたくさんで、本の厚みがまったく気になりません。 地の文、文化風俗描写スキーさんに絶対おすすめ! '15.2.13 購入
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独特な世界観。 特に心を動かされるとか、盛り上がるとかあまり感じず淡々とした印象。 描写のせい❓ でも独特で不思議と気になる。
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書店で文庫が平積みになっていたのが気になって図書館にて貸出し。予備知識なし、表紙の雰囲気だけで魔法ものをイメージしていたが一切出てこない。しかし、面白い。 圧倒的な情報量に戸惑いながらもマツリカの操る「言葉」と「知識」に酔いしれる。綿密に構成された世界観や個性ある登場人物たちも魅...
書店で文庫が平積みになっていたのが気になって図書館にて貸出し。予備知識なし、表紙の雰囲気だけで魔法ものをイメージしていたが一切出てこない。しかし、面白い。 圧倒的な情報量に戸惑いながらもマツリカの操る「言葉」と「知識」に酔いしれる。綿密に構成された世界観や個性ある登場人物たちも魅力的。 後半に物語が一気に動き出しスリリングに。下巻も楽しみながら作品を堪能したい。
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京極夏彦さんのような、問答が長い本契約。かなり長い。 意味があるのかわからないほど長い。 展開がゆっくり過ぎて、せっかくの背景や設定もぼやける。もう読むのやめようかと思いつつも、「途中から面白くなる!」と色々なレビューを見ながら頑張ったけど、下巻も変わらない。 なぜこの説明?説明...
京極夏彦さんのような、問答が長い本契約。かなり長い。 意味があるのかわからないほど長い。 展開がゆっくり過ぎて、せっかくの背景や設定もぼやける。もう読むのやめようかと思いつつも、「途中から面白くなる!」と色々なレビューを見ながら頑張ったけど、下巻も変わらない。 なぜこの説明?説明の物語?みたいな。 私はあまり好きではない。
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がっつりしたファンタジー。言葉に触れた時のキリヒトの反応がすごくかわいくて愛おしいのでそのシーンはお気に入り。 難しい言葉も多くて、読んでいると、言葉を操る魔女のいる世界観に浸れるくらい目まぐるしく言葉が紡がれてる感じがある。下巻読むのも楽しみ。
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なんとも・・ もどかしいというか、言葉の数が多いというか(笑) 序盤、中盤と物語は進むものの説明が多すぎてちょっと読み進め辛かったです。。 これを理解しないと物語の世界観につかれないと解りつつも流し読みしてしまうくらい辛かった・・ 後半も後半、最後になって一気に目が覚めたというか...
なんとも・・ もどかしいというか、言葉の数が多いというか(笑) 序盤、中盤と物語は進むものの説明が多すぎてちょっと読み進め辛かったです。。 これを理解しないと物語の世界観につかれないと解りつつも流し読みしてしまうくらい辛かった・・ 後半も後半、最後になって一気に目が覚めたというか! えっ!キリヒトって!みたいな(笑) 続きが一気に読みたくなりました。 下巻もやっぱ前半はこの調子なのかなぁと思うと腰が重いですが・・ たっぷり時間が取れそうな時に下巻はぜひチャレンジしようと思ってます^^
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