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人間にとって成熟とは何か の商品レビュー

3.1

148件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    34

  3. 3つ

    54

  4. 2つ

    21

  5. 1つ

    9

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2018/05/04

世間の耳目を集めていた本でもあり、タイトルに興味もあったので、ゴールデンウィークの暇つぶしに手にとって読んでみた。 全体を通しで読んだ感想としては、この本の主題である「人間にとって成熟とは何か?」というテーマに対して、作者は絶対的な解を持っているわけではなく、作者自身が文章を書...

世間の耳目を集めていた本でもあり、タイトルに興味もあったので、ゴールデンウィークの暇つぶしに手にとって読んでみた。 全体を通しで読んだ感想としては、この本の主題である「人間にとって成熟とは何か?」というテーマに対して、作者は絶対的な解を持っているわけではなく、作者自身が文章を書きながらそれを探っているという感じを受けた。 次に、話の描写シーンが次に次にジャンプして、全体的にとりとめも無い感じに仕上がってしまっている。1つの軸を中心にスパイラルアップしながら、いくつかの事例が紹介されていると納得感が増すのだが、軸不在のまま、回想シーンがどんどん紹介されると、各章の主張事項があまり頭に残らない。それは残念なことだ。 その1つの理由は、冒頭で言及したように作者が「人間の成熟」について解を持ち得ないが故に、沢山の事例を以て成熟の概念を紡ぎだそうとする努力の跡なのかもしれないと思った。あるいは、この本が雑誌掲載の短編コラムの集積なのかも?と思って、本のあちこちを確認したが、雑誌名の記述は見つけられなかった。 繰り返しになるが、「人間の成熟」という些か大き過ぎるテーマについて、最終的に納得感を持つ形態が示されたとは思えない。どちらかというと、「作者が考える好感が持てる人間像とは」というテーマに終始してしまってる気がした。 しかしながら、そういう観点で語られる本と思って読むならば、ある程度の年齢に達した女性が考える好き嫌い感は、大いに参考になった。

Posted byブクログ

2016/09/08

タイトルに惹かれたがその答えはこの本にはない。 著者に共感ができない。 それはそれで良いのだが、話が飛ぶので何を伝えたいのかがよくわからない。 その根拠についても偏見や、思い込みでは?というところが散見される。 不快な気分になって終わった。 震災後に新書としてかなり売れたが、な...

タイトルに惹かれたがその答えはこの本にはない。 著者に共感ができない。 それはそれで良いのだが、話が飛ぶので何を伝えたいのかがよくわからない。 その根拠についても偏見や、思い込みでは?というところが散見される。 不快な気分になって終わった。 震災後に新書としてかなり売れたが、なぜなのだろう? 社会が拠り所を求めており、ある意味エッジの効いた強い発言の本書が受け入れられたからであろうか。そちらのほうが興味深い。

Posted byブクログ

2016/08/26

成熟の意味の捉え方が、私のそれとは乖離があるのだろう。共感できなかった。 特に身体障害者は税金を使わせてもらってるのだから…という考え方は障がい者の権利を犯しているように思える。

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2016/06/23

ベストセラーだそうだ。レビューを見ると辛口意見も結構多い。傲慢だとか、年寄りの説教だとか、主観的、内容がまとまっていない等々。確かに、少々過激で強引な意見だなあと思う箇所がないわけではないが、本なんていうのは、その中に数行価値ある文章があればいいと思っているので、自分としては、気...

ベストセラーだそうだ。レビューを見ると辛口意見も結構多い。傲慢だとか、年寄りの説教だとか、主観的、内容がまとまっていない等々。確かに、少々過激で強引な意見だなあと思う箇所がないわけではないが、本なんていうのは、その中に数行価値ある文章があればいいと思っているので、自分としては、気に入った部類に入る方だ。 きれいごとを並べていないのがいいのだ。非現実的な理想論、絆や希望や性善説的な考えや意見が氾濫する中で、現実的、冷静、時には投げやりっぽく、本音を言っているのがいい。確かに、高齢で体外受精をした国会議員のくだりなどは、おいおい大丈夫か?そんなこと書いたら、相当な反感買うぞと思いながら読んだが、反面、人間の自然の営みを極力重視すべきと考えている者にとっては、一人の人間にそこまで社会保障費を使うのは、ちょっとねぇと思うだろうなと・・・あんたは、一体どっちやねん?て聞かないようにね(笑) 文章は、ご自分の経験に基づくものが多い(海外でのボランティア活動等)ので、主観的だと言われればそうだが、ちゃんと、「事実関係は知らないが」とか、「と私は思っている。」と保留の文言も入れているわけで、筆者の意見に対して反対意見をいうのは兎も角、不快だと、目くじら立てて批判するようなものでもないと思う。個人的には、これだけハッキリとものを言うことに対して、溜飲が下がる部分が多い本なのだ。

Posted byブクログ

2016/03/19

読んだの二回目なんだけど、やっぱりしっくりこないのよこの本。 正義…悪。そんなこと私は生きてる中で知りたくはなし。もっと深イイ話をして欲しい。

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2016/01/02

長年の経験から自分の考え方が確立されていて、芯を感じる内容となっていた。 ただ、少し個が強すぎて極端な部分が多く感じた。 納得できるところは素直に受け入れ、自分と相反する箇所があれば「なぜ違う」と思うのか自分なりに考えれば良いきっかけの本になると思う

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2015/09/08

テレビの影響か「正義」と「悪」の二極化をついしてしまう。口には出さずとも物事や他人や自分をジャッジしてしまう。 この本はそんな幼い私達大人に、成熟と寛容を考えさせてくれる本です。 いいだけの人も悪いだけの人もいない。 筆者がクリスチャンのためピンと来ない所もあるが、何度も読み...

テレビの影響か「正義」と「悪」の二極化をついしてしまう。口には出さずとも物事や他人や自分をジャッジしてしまう。 この本はそんな幼い私達大人に、成熟と寛容を考えさせてくれる本です。 いいだけの人も悪いだけの人もいない。 筆者がクリスチャンのためピンと来ない所もあるが、何度も読み返す価値があります。

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2015/08/22

何度も脱線しつつも、「成熟とは何か」に話しを戻して頑張ってまとめられている。時々「さすが鋭いな」という部分はあるが、「厄介な人だなあ」と思わせる部分も多くあり、最終的には「この人はこう考えているんだなあ」という受け止め方をして読了。参考になるご意見もあったので☆三つ。

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2015/08/13

ずっと前からチョビチョビ読んだり、読まなかったり・・・ やっと全部読み終わりました(笑) 曽野さんのバッサリなところが私は好きだわぁ~ 付箋部分をご紹介します ・もっと私流の言い方をすれば、善だけの行為とか、悪だけの結果、というものは  むしろきわめて稀であって、そういう純...

ずっと前からチョビチョビ読んだり、読まなかったり・・・ やっと全部読み終わりました(笑) 曽野さんのバッサリなところが私は好きだわぁ~ 付箋部分をご紹介します ・もっと私流の言い方をすれば、善だけの行為とか、悪だけの結果、というものは  むしろきわめて稀であって、そういう純粋すぎる生き方・見方をする人と、私は  ついぞ仲良くなれなかったのである(p13) ・人は公平、幸福、順調が何より好きだが、心の一部では、そうでもない要素も求めて  いる。(p18) ・善しか人道として許されるものはなく、したがって自分は善を追う人道の道を歩く、  と簡単に信じ、信じているだけでなく、それを強烈にアピールする人と私は付き合えない  なぜなら、少なくとも私は、そんなにいいことだけして生きようとしていないし、  そう思う人は自己満足であって、何が社会や相手にとって正しくいいことかは  そんなに簡単にわからないことが多いからだ(p22) ・人間の努力がなくていいわけではない、しかし努力でなにごともなし得るというわけでもない。  そう思えることが、一人前の大人の状態だ、と私は思って来た(p35) ・失われてみなければ、その大切さがわからないというのは、人間として想像力が貧しい証拠だと  言わねばならない(p53) ・絆とは与えられることでもあるが、与える覚悟でもあるからだ。相手のために時間を割き  金を出し、労働し、不便を忍び、痛みを分かち、損をすることなのである(p54) ・お世話になっていいのである。他人のお世話にならずに生きていられる人などいない。  しかしどれだけお世話になったかを見極められない人には、何の仕事もできない(p89) ・品を保つをいうことは、1人で人生を戦うことなのだろう。それは別にお高く止まる態度を  取るということではない。自分を失わずに、誰とでも穏やかに心を開いて会話ができ、相手と  同感するところと、拒否すべき点とを明確に見極め、その中にあって決して流されないことである(p100) ・品というものは、多分に勉強によって身につく。本を読み、謙虚に他人の言動から学び、感謝を忘れず  利己的にならないことだ。受けるだけでなく、与えることは光栄だと考えていると、それだけで  その人には気品が感じられるようになるものである(p101) ・人生は、常に問題が続いて当たり前だし、不足に思うことがあって当然なのだ(p111) ・世界を意識した地理的、時間的空間の中に自分を置き、それ以上でもそれ以下でもない  小さな自分を正当に認識できることが、実はほんとうの成熟した大人の反応なのだと思う(p189) ・困難の中に楽しさもおもしろさもあるという単純なことでさえ、平凡な暮らしを望み続ければ  理解することができない。・・・中略・・・話のおもしろい人というのは、誰もがその分だけ  経済的、時間的に、苦労や危険負担をしている。人生というのは、正直なものだ(p194) ・私たちは先天的にも、運命的にも、常に中間の地点に立つようになっているのだ。  私たちはいいばかりの人でもなく、絵に描いたような悪人でもない。よくて悪い人間なのだ。  他人もまた同じだ。あの人もこの人も、似たり寄ったりなのだ(p238)

Posted byブクログ

2015/08/13

曽野綾子さんの小説は20代前半によく読みました。 久しぶりに、手にとった曽野綾子さんの作品です。 「目立ちたくないは卑怯な姿勢」 身にしみました。 成熟した人間になるのはまだ先のようです。

Posted byブクログ