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奇譚を売る店 の商品レビュー

3.3

41件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

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2022/04/02
  • ネタバレ

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また買ってしまったーー。で始まる古本屋で出会う本の6つの話。 帝都脳病院について書かれた本の当時の様子が小さな世界となって目の前に表す様子。 満点星子という今も昔も存在する偏った内容の小説を書く作風に惹かれ、気づけば自分自身が満点星子になっていくまで。 昔の探偵漫画の話を若者に話しながら不思議なことに気づくまで。 映画化された話に載っていた女優にそっくりな人に現代の撮影場で出会い驚愕するも、本当の不死身な人はもっと身近にいることに気づくまで。 前編後編の本が前編しかなく、やっとの思いで手に入れた後編の内容は自分の最後そのものだった瞬間。 それらの本を売っていた古本屋の店主とそれらを買い求める私たちの運命。 うーん。うん。

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2021/03/21
  • ネタバレ

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世にも奇妙な物語のような雰囲気でした。 どこまでが現実でどこまでが本の内容なのか 混乱する感じが良かったです。 同じ主人公の話かなと思っていたけれど 最後の話で一捻りも二捻りもあって 静かな不気味さがありました。

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2019/07/24
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‪「———また買ってしまった。」‬ この台詞に共感を覚えて和みながら読み始めたが、読後は背後を振り返らずにはいられなかった。5話までは他人事だったのに、最後に急に当事者になってしまったときのヒヤリとした感覚が残ります。 ‪これは本好きな私の物語であり、同時に、本好きなあなたの物語でもある。 書店でこの本に惹かれたときから既に始まっていた。気付いたときにはもう戻れないところまで来ている。

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2018/07/18

怖くて何度も本を閉じたから読み進めるのに時間がかかった。 古書店にはなんとも言えない陰の気配があるよね。 最後の語りにゾクッときた。背後が怖い。 難しい熟語が使われていたり、明言せず含みをもたせたまま話が進んで、情景が想像できなかったり。 読み進めるのに疲れた。 でもこういう系...

怖くて何度も本を閉じたから読み進めるのに時間がかかった。 古書店にはなんとも言えない陰の気配があるよね。 最後の語りにゾクッときた。背後が怖い。 難しい熟語が使われていたり、明言せず含みをもたせたまま話が進んで、情景が想像できなかったり。 読み進めるのに疲れた。 でもこういう系統の小説だから、それもわざとなのかもしれない。

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2018/04/26

古本屋で購入した本を起点に始まる不思議な六つの短編。 作家らしい主人公が立ち寄った古本屋で手にした本。「また買ってしまった」で始まる怪奇なストーリー。最後の表題作を読んで、全作品がつながる仕組み。 ウ~む…。

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2017/11/29

小説家の人物が主人公の短編でしたが、全体的に怖いと言うより不思議な感じだったが最後に急に現実的な感じになったことで怖さを感じました。

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2017/09/14

古本屋で買った一冊の本が、『私』を摩訶不思議な世界へと誘っていく。 「また買ってしまった」 古書店を出た呟きから物語は始まる。いくつかの短編があるが、出だしはほぼ同じ。『私』が古書店で本あるいは資料などを手に入れ読み進めていくと…。 ホラー風や推理ものなどティスとは様々だが、多...

古本屋で買った一冊の本が、『私』を摩訶不思議な世界へと誘っていく。 「また買ってしまった」 古書店を出た呟きから物語は始まる。いくつかの短編があるが、出だしはほぼ同じ。『私』が古書店で本あるいは資料などを手に入れ読み進めていくと…。 ホラー風や推理ものなどティスとは様々だが、多分みなろくなことになっていないだろう。本を買うのは皆『私』である。これは表題にもなっているラストの話に持って行くためなのだが。一番最初の話の雰囲気が怪し気でそそられたのだが、後半に行くにつれ恐怖が直接的なものになるにつれ、何だか逆に滑稽に思えてくる。ラストは有りがちだったし、雰囲気が合ってない気がして興ざめだった。

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2017/02/21

(収録作品)帝都脳病院入院案内/這い寄る影/こちらX探偵局怪人幽鬼博士の巻/青髯城殺人事件 映画化関係綴/時の劇場・前後篇/奇譚を売る店

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2016/08/27
  • ネタバレ

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読み終わった後、思わず後ろを確認した。 1話目の青山脳病院が気になって、大学の図書館で調べたことをツイートしたところ、芦辺さん本人からリプが来た(https://twitter.com/ashibetaku/status/395168823864619008)のがすごくいい思い出。 レビー小体病とかは認知症につながる部分なのでかなり興味を持って読んでしまった。

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2016/07/10
  • ネタバレ

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作家を主人公に展開される古書絡みのミステリー短編連作。 登場人物の設定が詳しく記されないことで、最初の二話くらいは「夢オチ?」という疑問を持ちながら読むことになった。主人公が全員作家という職業で統一されている所為もある。 途中で、それぞれ違う作家が主人公なんだろうと気付いても、やはり消えない、夢の中のような雰囲気。夢のような異世のような、古書店が異世界への入口になっている感覚。 一話の長さが短すぎず長すぎず、なので、例え興味をそそられない話が含まれていても読み進められるのも良いところ。好きな雰囲気の話では、逆に「良いところで切られる感覚」が夢に近いのかもしれないとも思える。 個人的に残念だったのは、表題作…というか、この短編連作の「オチ」に当たる『奇譚を売る店』だけが、現実感を最大に纏ってでいきなり始まってしまうこと。今まで味わっていた不気味な異世界感がスパッと消えてしまった気がした。 結局全て「主人公は死に際に幻想に囚われ」、古書店の店主による「理不尽極まりない逆恨み殺害」という、……個人的には嬉しくないオチ。個人的には。 ストーリーとは直接関係ないものの、「──また買ってしまった」という出だしは癖になるものがあって、次の話のページをめくる瞬間に、口が勝手にそう呟くほどだった。主人公が古書を買う時の心情についても、思わず「わかるわかる」とい言って笑ってしまう(笑えないけれども)もので、その辺も好みだった。 ──だけに、やっぱりオチの、言いようのない「覚める」感覚が好きではないかもしれない。「覚めた」状態で見るメタ発言は、ちょっと白けるものがあった。私には。

Posted byブクログ