奇譚を売る店 の商品レビュー
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また買ってしまった―。 店を出たとき、かならずつぶやく独り言。 古本屋には、きっとある。 まだ見ぬ、自分だけには価値のわかる本が。 魅入られたように読みふけり、このくだらない現実に、二度と戻って来たくなくなるような本が。 博覧強記の探偵小説家が想像力を暴走させて創り上げた、書くことと読むこと、そして本そのものの業に迫る、悪魔的傑作。 (アマゾンより引用) 何だかよく分かんなかったなぁ… 1こ1この話が全部人物が違うってこと? っていうか、ちょっと現実離れした話もあったりでイマイチ…
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装丁がとても印象的。フォントも内容に合っている。 古本を巡る六篇の奇譚なのだけど、どれも怖くて、あり得ないのにありそうで面白かった。 X探偵局、なるほどそうきたか~!と。好き。
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奇譚短編集。「また買ってしまった」。古書を購入した主人公のこの呟きから始まる話にワクワクしつつも次第に不穏な空気が漂いはじめ、その物語から逃げられなくなる。ふと気づいた時には後戻りできないくらいに物語に取り込まれてしまっている主人公の最後にはどれもゾッとした。そして、そんな心地...
奇譚短編集。「また買ってしまった」。古書を購入した主人公のこの呟きから始まる話にワクワクしつつも次第に不穏な空気が漂いはじめ、その物語から逃げられなくなる。ふと気づいた時には後戻りできないくらいに物語に取り込まれてしまっている主人公の最後にはどれもゾッとした。そして、そんな心地になりながら読み続け、『奇譚を売る店』全部を読み終わった読者も、もう逃げられない、かも。物語の世界は果てしがなくて怖いなぁ。
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古書に綴られた物語に魅入られた人々の物語。そこは虚と実が交わる場所。ただの読み手から一転して、血肉も精神も活字の世界へと打ち付けられ、終には物語そのものと一体化する。 「物語」の世界に溺れられる一冊。昭和。奇譚集。
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商店街にぽつんとあるような個人経営の古書店は、思わず足を踏み入れたくなる不思議な空間です。そんな古書店で手に入れた本に魅入られ、取り込まれる「私」たちの短編集。 どの話も、じわじわと異空間に迷い込んでいく感じが恐ろしい。装丁や挿絵と相俟ってレトロな雰囲気が好き。古本屋で背表紙を眺...
商店街にぽつんとあるような個人経営の古書店は、思わず足を踏み入れたくなる不思議な空間です。そんな古書店で手に入れた本に魅入られ、取り込まれる「私」たちの短編集。 どの話も、じわじわと異空間に迷い込んでいく感じが恐ろしい。装丁や挿絵と相俟ってレトロな雰囲気が好き。古本屋で背表紙を眺めてるときのわくわく感や、店を出た後の「また買ってしまった」にすごく共感を覚える。古書店に置いてある古い書物の中にはこの本に出てくるような魔力がある本がまぎれてても不思議じゃない気もする。 お気に入りは「帝都脳病院入院案内」 なんとなくタイトルとか装丁に惹かれて図書館で手に取ったのですが、わたしもこの本に魅入られたということだろうか。精々暗闇と背後には注意しようと思います。
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この本を手に取った時の心情が、何故知っているのか?と思うほどピタリと当てはまる描写が。それに加え、このラスト。ええ、ゾッとしましたとも! 「あなた」のためだけに創られたこの一冊 という一文もあながち間違いではないのかもしれん。
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古書店で古本を買った「私」の奇譚短編集。 ・帝都脳病院入院案内 ・這い寄る影 ・こちらX探偵局/怪人幽鬼博士の巻 ・青髭城殺人事件 映画化関係綴 ・時の劇場前後篇 ・奇譚を売る店 何だか空恐ろしくなる話と装丁の雰囲気がぴったり。帝都脳病院~のラスト数行のシーンが恐ろしく脳内再生さ...
古書店で古本を買った「私」の奇譚短編集。 ・帝都脳病院入院案内 ・這い寄る影 ・こちらX探偵局/怪人幽鬼博士の巻 ・青髭城殺人事件 映画化関係綴 ・時の劇場前後篇 ・奇譚を売る店 何だか空恐ろしくなる話と装丁の雰囲気がぴったり。帝都脳病院~のラスト数行のシーンが恐ろしく脳内再生された。
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身に覚えのありすぎる「――また買ってしまった。」という呟きから始まる6篇の短編集。 どれも妖しく、または怪しく書物の中へ誘ってくれる。 時代がかった幻想怪奇の世界ではあるけれど、ネット検索やネットオークションが出てくるのがイマドキで、このギャップもいい味を醸している。 6篇のな...
身に覚えのありすぎる「――また買ってしまった。」という呟きから始まる6篇の短編集。 どれも妖しく、または怪しく書物の中へ誘ってくれる。 時代がかった幻想怪奇の世界ではあるけれど、ネット検索やネットオークションが出てくるのがイマドキで、このギャップもいい味を醸している。 6篇のなかでは、大昔の少年誌連載を書いた「こちらX探偵局/怪人幽鬼博士の巻」が一番好き。 結末が他のお話にくらべて悲劇的ではないので。 カバーや扉の色合い、サイズ感、本文のフォントまで含めたすべての装丁が世界観にぴったりで、素晴らしい。絵は怖いけど。 帯の「猫だって化けるのだ。/読まれることなく忘れられた書物が、化けないわけがない。」という惹句も好き。 残念だったのは最終話。 内容が残念なのではなくて、最終話だけ書き下ろしだともっと効果的だったのになと。惜しいッ! ・・・・・・・・・・・・・ すっかりレビューUPしているものと思っていたら下書きフォルダに入れっぱなしでした。 ブク友さまのレビューを見て、気付いた次第(汗)追いかけてUP♪
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古書にまつわる怪奇幻想譚短編6編。最初の5編を不条理に終わらせておき、最後の1編でオチを付けるという構成はあざとすぎて興ざめでした。最後まで不条理を貫いて欲しかった。
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本好き、殊に古書好きの人にとってはひどく魅力的で、なおかつ恐ろしい連作短編集。かくいう私もこの作品に出てくるような本を、もしも見つけたら。うっかり魅入られて買っちゃいそうな気がしないでもなさそうな……。 お気に入りは「青髭城殺人事件 映画化関係綴」。怪奇趣味ももちろんのことながら...
本好き、殊に古書好きの人にとってはひどく魅力的で、なおかつ恐ろしい連作短編集。かくいう私もこの作品に出てくるような本を、もしも見つけたら。うっかり魅入られて買っちゃいそうな気がしないでもなさそうな……。 お気に入りは「青髭城殺人事件 映画化関係綴」。怪奇趣味ももちろんのことながら、ミステリ風なオチも見事。
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