里山資本主義 の商品レビュー
日本人の誰もが心の奥底で感じ始めている事。 グローバル化した日本を支える政治経済システムの機能不全。そして近い将来それらシステムの崩壊が近いということ。しかし新しい時代を担うシステムは未だカタチになっていないという一抹の不安。 いずれ崩壊は誰にも判りやすいカタチで現れてくるだ...
日本人の誰もが心の奥底で感じ始めている事。 グローバル化した日本を支える政治経済システムの機能不全。そして近い将来それらシステムの崩壊が近いということ。しかし新しい時代を担うシステムは未だカタチになっていないという一抹の不安。 いずれ崩壊は誰にも判りやすいカタチで現れてくるだろう。金融資本主義は既に瓦解し始めており、崩壊後、それに代わる新しいシステムの覇権を得ようと蠢くグローバル企業とそれを影から支える支配層の思惑を強く感じる。 そんな情勢下で、この本で描かれている事は、これからの時代を生き抜く際の一助となりうる可能性を秘めている。 マネー資本主義に代わるリスクマネジメントをお求めの諸氏には是非お読み戴きたい。そして何かを感じたら則実行(笑)。特に都市部にお住まいの場合には。 しかるにその場合、原発の周辺、風下に当たる場所を避けた立地から探すのが基本。
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寒河江の鈴木さんが購入していたので、私も買ってみた。事例集のように見えるのだが、藻谷さんの考察がどの程度に及んでいるのか、電車で読むにはちょうどいいかも。 読了。木材の再利用や自給的経済圏の成立など、アイデアとしておもしろいところはいっぱいあった。 ただ、定年帰農にずいぶん期待...
寒河江の鈴木さんが購入していたので、私も買ってみた。事例集のように見えるのだが、藻谷さんの考察がどの程度に及んでいるのか、電車で読むにはちょうどいいかも。 読了。木材の再利用や自給的経済圏の成立など、アイデアとしておもしろいところはいっぱいあった。 ただ、定年帰農にずいぶん期待しているが、本当に彼らは救世主だろうか。20年延命することで日本の農業が良くなるのか、ちょっと断言する気にはなれない。 また、経済規模を縮小することが、果たしてオルタナティブとしての解決策になるんだろうか。これは甚だ疑問。 でも、里山の生活は、羨ましいねえ。
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藻谷浩介氏の前著『デフレの正体』から3年ぶりの新著。 といっても単独でなく NHK広島放送局の2人のディレクターとの共著。 書名の「里山資本主義」はNHKディレクターの 井上氏のネーミングだが、 藻谷氏のアベノミクス批判が秀逸。 公共投資へのばらまきで金融市場と輸出企業の 市場価...
藻谷浩介氏の前著『デフレの正体』から3年ぶりの新著。 といっても単独でなく NHK広島放送局の2人のディレクターとの共著。 書名の「里山資本主義」はNHKディレクターの 井上氏のネーミングだが、 藻谷氏のアベノミクス批判が秀逸。 公共投資へのばらまきで金融市場と輸出企業の 市場価値が上がってもなにか変だぞと感じている 正体不明の気味悪さ。 その幽霊の実像が見えた感じ。 アベノミクスの行く末、とくに第二のギリシア状態になったときに 日本経済を救うサブシステムとしての里山資源。 国土の7割を占める山林や 棚田や山畑、さらに沿岸の魚介、 さらにそれらの景観などが含まれるが それらを活性化させるキーワードは「おもしろいから」。 この辺がなんとも単純明快でいい。 もっともマクロ経済的には歯牙にもかけないということなのかもしれないが、 雲をつかむ話よりも、 目に見える地域のネットワークから何ができるかを必死に探求している者にとってはおおいに示唆に富んでいる。
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副作用もなしにできるなら他の誰かがとうにやっている、ということは認識しておいた方がいい。って言葉がp255に出てくるんだけど、これがひどく残念。新しいコンセプトを紹介する形の本で従来のやり方を批判する際にこのロジックを出してはいけない。ブーメラン。フィールドスタディは素晴らしいし...
副作用もなしにできるなら他の誰かがとうにやっている、ということは認識しておいた方がいい。って言葉がp255に出てくるんだけど、これがひどく残念。新しいコンセプトを紹介する形の本で従来のやり方を批判する際にこのロジックを出してはいけない。ブーメラン。フィールドスタディは素晴らしいし、トレンドをつかんでいる。データも適切で、特に地域社会における収支の分析からの地域経済におけるバイオマスエネルギーへの期待は読みごたえがある。一方でマネー資本主義とラベルをつけてのグローバル経済への批判は控え目に言ってもレベルが低い。新書の限界かもね。そこは読み飛ばしていいような気もします。まとめとして僕が感じたのは、人口が減るのは長期的にはいいこと。なぜなら持続的な生活をするならば中沢新一の贈与経済圏に戻らなければならないから。短期的には限界集落とか、耕作放棄地においてはこのようなことが起こる。その際、短期的には木材をコンクリートの代替にする工法が法的に保護されるかが大きい。そうすると、地方のデパート位は木造で行けるかも。
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田舎暮らしを勧める本はあまたあれど、資本主義(産業)として成り立つ田舎暮らしを紹介している希有な本。 著者はエコノミストの藻谷浩介とNHK広島。NHK執筆部分は実にNHKっぽく、独特の読みにくさがある。ヒューマンドラマいい人いい話にもっていこうとする傾向。エコノミスト執筆部分は数...
田舎暮らしを勧める本はあまたあれど、資本主義(産業)として成り立つ田舎暮らしを紹介している希有な本。 著者はエコノミストの藻谷浩介とNHK広島。NHK執筆部分は実にNHKっぽく、独特の読みにくさがある。ヒューマンドラマいい人いい話にもっていこうとする傾向。エコノミスト執筆部分は数字や金の話が「ちゃんと成り立つのか?」「成り立つというそのロジックは?」がちゃんと書いてあるので、ビジネスマンとしてはこちらの方が読みやすい。 それでよく分かったのが、マクロでは、木質バイオマス(木材を熱エネルギー源として利用する)は十分産業として成り立つし、逆にそれゆえにそれなりの資本投下が必要ということ。 他方、ミクロでは、「田舎暮らし」という言葉でイメージされる晴耕雨読/自給自足/物々交換が年金という安定した現金収入前提でしか成り立たないところにも「地域通貨」「生きがい」という観点から事例を見つけてきたり、大小様々なレベルで全体として面白い。
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グローバリズム、マネー資本主義から来る大きな不安を解消するためのオルナタティブな動きを中国地方の山間地の事例をもとに紹介。与党の長期政権が予測される中、これからの日本を考えていくうえで健全な批判精神を持つことが重要と感じました。とても希望に満ちた本です。
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デフレの正体が分かりやすかったので、藻谷氏の本を購入してみました。 マネー資本主義とは一線を引いて、地方の魅力に迫った本。中国地方の岡山県真庭市は木材バイオマスを使った自然エネルギー発電によって町の電力の10パーセントを賄う。それは、自動車産業のように、幅広い雇用も生み出す。 ...
デフレの正体が分かりやすかったので、藻谷氏の本を購入してみました。 マネー資本主義とは一線を引いて、地方の魅力に迫った本。中国地方の岡山県真庭市は木材バイオマスを使った自然エネルギー発電によって町の電力の10パーセントを賄う。それは、自動車産業のように、幅広い雇用も生み出す。 オーストリアの世界のバイオマス発電の事例も含めて、地方にはこんなに、魅力的な資源があるのだと思わせてくれます。しかも、オーストリアは国民一人あたりの所得がトップクラスと言う。当然、豊富な森林資源を持つ日本ともダブル。 ものが溢れる都市部よりも、何もないからこそ工夫する地方の方が日本の1歩も2歩も先を行っている現実。普段の生活でも、例えば、お金を出してコンビニで買うよりも自分で手間隙をかけた方が料理なんかも美味しかったりする。それは、本当にお金をかけるに値するか、もう一度考えてみたくなる本でした。
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