里山資本主義 の商品レビュー
気持ちの問題というところに最後はいっている気がして、それを国民で変えていくのはとても長い時間がかかると感じた。 里山資本主義は、バックアップである。 バックアップとしては、積極的に取り入れた方が良いと思う。 エコストーブ。
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本当に里山資本主義に現実味があるのか? あの大震災を目の当たりにしてなお、 マネー資本主義が横行しているのでは。 中国山地 オーストリア サブシステム 田舎の商売 過疎のまちの知恵 里山モデル 少子化への解決策 2060年の日本
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これはずいぶんと面白く読ませていただいた。端的に言って感化させられた。もちろん、本書で挙げられている具体例は極めて限定的な実践例ではあるが、少なくとも「マネー資本主義とは別軸でサブシステムを構築すべき」という主張に異論を唱える者は少ないだろう。
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「デフレの正体」で注目された著者の新作。前作に続き、独自の視点から現状分析をし、処方箋を発信している。アカデミックに論理をかざす学者さんからは批判されがちだけど、積極的に解決策の方向性まで目指す点はむしろ素敵だと思う。 資本主義の限界があって、そこを補完する新しい動きがローカル中...
「デフレの正体」で注目された著者の新作。前作に続き、独自の視点から現状分析をし、処方箋を発信している。アカデミックに論理をかざす学者さんからは批判されがちだけど、積極的に解決策の方向性まで目指す点はむしろ素敵だと思う。 資本主義の限界があって、そこを補完する新しい動きがローカル中心に起こっていると説く。地方の可能性を感じられる一冊。ローカルビジネスに挑む人生も愉しいよなあ。。
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本書を読むと、とりあえず熱エネルギーだけは何とかなるのではないかと思えて来る。小ダム発電の併用など、必然的にコミュニティーは、エネルギー供給源を中心にまとまってくるのだろう。
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お金があっても、張り合いがない、そんな生活を送る人たちに、きっとこれから夢を与えてくれる本。私も、今住む街で、何かできることあるかなって思った。
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GDPのような経済指標を豊かさの尺度にせず、豊かさを考え直してみませんか?という本。といっても、資本主義の否定みたいな極端なイデオロギーに走っているわけではない。 「お金で解決できる問題はお金に頼りつつ、なるべく地域の自力で生活を組み立てましょう、だって、それが可能なんだから」、...
GDPのような経済指標を豊かさの尺度にせず、豊かさを考え直してみませんか?という本。といっても、資本主義の否定みたいな極端なイデオロギーに走っているわけではない。 「お金で解決できる問題はお金に頼りつつ、なるべく地域の自力で生活を組み立てましょう、だって、それが可能なんだから」、 ということを主張している。日本の田舎を豊かな生活のモデルにしているので、本書ではこの考え方を、「里山資本主義」と称している。 たとえば、老人デイケアセンターで食べる野菜を外から調達すると、GDPに反映されるがお金は外に流れていく。一方で老人が自宅の畑で作った野菜を使えば、GDPは減るが、お金は使わずに済むし、何よりやりがいが出る。ここではGDPは豊かさの指標になっていない。こんな感じ。 著者は、何年か前に、「デフレの正体」を書いた人。本書は、その続編みたいなもの。この著者のいいところは、悲観したり、煽ったりするわけではなく、必ず提言なり、実際の解決事例を挙げているところだと思う。 ところで、僕のような横浜のサラリーマンでも、わずかではあるが食べ物が自給できている。そうすると、田舎のポテンシャルはものすごく高いのかもしれない。
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ベストセラー『デフレの正体』の著者の久々の著ということで、話題の1冊です。 ここで紹介されている岡山県やオーストリアの事例。確かにこれだけでは本当に日本が抱える諸問題の解決策になる、とまでは言い切れない内容だとは思います。でも、何か明るい未来への1つの解決策を示してくれていると思...
ベストセラー『デフレの正体』の著者の久々の著ということで、話題の1冊です。 ここで紹介されている岡山県やオーストリアの事例。確かにこれだけでは本当に日本が抱える諸問題の解決策になる、とまでは言い切れない内容だとは思います。でも、何か明るい未来への1つの解決策を示してくれていると思います。 今、経済の再生にあたって、リフレ派と反リフレ派の論争がまだまだ続いています。明確な答えは分かりませんが、少なくとも、藻谷さんの主張は、決して悲観することのない、そんな未来をデータから示してくれます。それは前作と同様、理解しやすく、納得しやすいものです。 リーマンショックや東日本大震災により、今の経済のあり方に疑問を持ったならば、それを全否定するのではなく、現状を認めた中で、もっと違うやり方はないのか模索する義務があるのだと思います。 「里山資本主義」 かつて人間が手を入れてきた休眠資産を再利用することで、原価0円からの経済再生、コミュニティー復活を果たす現象。安全保障と地域経済の自立をもたらし、不安・不満・不信のスパイラルを超える。 日本では、国にできないことを先に地方からやってしまうことが、コトを動かす秘訣 日本人は「辺境民」(内田樹)→海外から輸入された単一の原理にかぶれやすい 「ニューノーマル消費」=つながり消費を求め、所有価値から使用価値に重心 「オールドノーマル消費」=成長が是とする考え ・発売から2年以内に消えるヒット商品の割合:52% ・新しく発売された商品が利益を得られる期間:1.5年 ・仕事の満足度:39% 「日本経済衰退説」への疑問 ①ゼロ成長と衰退の混同 ・過去20年、日本のGDP総額は増えていないが、減ってもいない ・1人あたりGDPも世界17位だが、絶対額では微増 ・生産年齢人口当たりのGDPは、今でも日本の伸び率は先進国最高 ・平均寿命は世界最高水準・凶悪犯罪は現象・困窮者が暴動を起こしていない→経済が衰退している国の姿ではない ②絶対数を見ていない「国際競争力低下」論者 ・国際競争力を失っているのに、なぜ円高か? ・経済的繁栄→自国通貨高は世界の常識。円高なのは輸出が増えているから ・バブル最盛期の1990年の輸出額は41兆円。2012年は61兆円で1.5倍 ・貿易赤字の原因は、化石燃料の価格が高騰し輸入が増えたからであって、輸出=日本製品の海外での売り上げ低下ではない。欧米・東アジアからは貿易黒字 ・海外から受け取る金利配当(所得黒字)は2012年に14兆円。 ③「近経のマル経化」を象徴する「デフレ脱却論」 ・通常の国はインフレなので、日本がデフレを続けると円高が進行し、結果として国外から見た日本の経済価値は減らない ・リフレ論者=「市場経済は政府当局が自在にコントロールできる」という確信=「近代経済学のマルクス経済学化」 <この本から得られた気づきとアクション> ・現状を疑ってみる。別の方法がないのか探ってみる。 ・シロかクロかの二元論に陥らず、現状のバックアップなどを考えてみる <目次> はじめに 「里山資本主義」のススメ 第1章 世界経済の最先端、中国山地―原価ゼロ円からの経済再生、地域復活 第2章 二一世紀先進国はオーストリア―ユーロ危機と無縁だった国の秘密 中国総括 「里山資本主義」の極意―マネーに依存しないサブシステム 第3章 グローバル経済からの奴隷解放―費用と人手をかけた田舎の商売の成功 第4章 “無縁社会”の克服―福祉先進国も学ぶ“過疎の町”の知恵 第5章 「マッチョな二〇世紀」から「しなやかな二一世紀」へ―課題先進国を救う里山モデル 最終総括 「里山資本主義」で不安・不満・不信に訣別を―日本の本当の危機・少子化への解決策 おわりに 里山資本主義の爽やかな風が吹き抜ける、二〇六〇年の日本
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ロケットストーブなる一見古典的で新しい技術を発見。早速ペール缶をガソリンスタンドでもらって来た。 興味を持ったら、具体的な活動に移して見ることが自分のやり方。 さて、どうなることやら
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201309/ 農林水産業の再生策を語ると、決まって「売れる商品作りをしろ」と言われる。付加価値の高い野菜を作って、高く売ることを求められる。もしくは大規模化をして、より効率よく、大量に生産することを求められる。そこから発想を転換すべきなのだ。これまで捨てられていたものを利用する...
201309/ 農林水産業の再生策を語ると、決まって「売れる商品作りをしろ」と言われる。付加価値の高い野菜を作って、高く売ることを求められる。もしくは大規模化をして、より効率よく、大量に生産することを求められる。そこから発想を転換すべきなのだ。これまで捨てられていたものを利用する。不必要な経費、つまりマイナスをプラスに変えることによる再建策もある。/ 「息子やむすめたちに、努力に努力を重ねてふるさとを捨てさせるのは、もうやめにしたい。田舎に残った自分はだめだから、自分のようにならないで欲しいという自己否定は終わりにしたい。そうではない時代が、幕を開けつつあるのだから」/ 今や、ペレットボイラーは、石油を上回るコストパフォーマンスを実現したという。/ 林業の哲学は「利子で生活する」ということ/ 「森林が一年間に成長する量の100%を利用することを目指しているのですよね?しかし、100%を超えてしまったら。つまり、伐採しすぎてしまったら、どうするのですか?」答えは明快だった。「そのような事態が起きてはならない。これを防ぐ最善の方法が、教育なのです。扱っても良い資源量がわかっていれば、資源を維持しようと努力しますから。私たちは、現在の森林の全体量が減ってしまうような伐採は行いません。どうするかというと、森が成長した分だけを切るのです」/ 弁証法的思考を生んだのが、ドイツ語文化圏だ。そこに属するオーストリアで、マネー資本主義的な経済成長と同時に、里山資本主義的な自然エネルギーの利用が追及されていることは、むべなるかなと言える。/ 人類社会学が専門の広井良典・千葉大学教授は、人類は「懐かしい未来」に向かっているのではないかと指摘した。/ 人類は今、懐かしくありつつも、実は新しい未来を切り拓いている最中なのだという。/ 人間の価値は、誰かに「あなたはかけがえのない人だ」と言ってもらえるかどうかで決まる。人との絆を回復することで、そして自分を生かしてくれる自然の恵みとのつながりを回復することで、ようやく「自分は自分でいいんだ、かけがえのない自分なんだ」ということを実感できる。そのとき初めて人は、心の底から子供が欲しいと思うようになる。自分にも子供がいていいのだと思えるようになる。なぜなら子供は、自分と同様に、そこにいるだけでかけがえのない存在だからだ。この自分の幸せを、生きている幸せを、子供にも味わって欲しいと心の底から思うとき、ようやく人は子供を持つ一歩が踏み出せる。/ 男性の平均寿命が一番長いのは長野県だが、ここは高齢者一人当たりの医療費も全国最低水準だ。実際問題として医療費は、小さな病気をするくらいのことでは大して増えない。生きるか死ぬかギリギリな状態で入退院を繰り返すと跳ね上がるのだが、この県では戦後早くから、家庭にまで出向いて食生活など生活習慣の改善を指導し、大きな成人病を防ぐ「予防医療」が取り組まれてきた。加えて、長野県が日本有数の里山の県であるということも無視できないのではないかと筆者は思っている。/ 自分が食べるために畑を耕す高齢者も、その分店で食材を買わなくなるわけだからGDPにはマイナスかもしれないが、土に触れて働くことで元気になり、余った野菜などをおすそ分けすることで回りとの絆が生まれ、というように、やはり金銭換算できない価値の循環がその周りに生まれる。/ 2060年まで半世紀ある。50年という月日は時代が大きく変わるのに十分な時間だ。黒船来航騒動直後の1855年に、1905年に日本ロシアに戦争で勝つことをだれが予想しただろうか。泥沼の戦争に深入りしつつあった1940年に誰が平和な経済大国としてバブルを謳歌する1990の日本を想像できただろうか。工業化の進展の中で海も川も大気も汚染されていた1960年に、空気も澄み多摩川に鮎が遡上するようになった2010年の東京をだれが思い描いただろうか。/
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