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里山資本主義 の商品レビュー

4.1

301件のお客様レビュー

  1. 5つ

    92

  2. 4つ

    107

  3. 3つ

    59

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    3

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2021/08/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「域際収支」というものを都道府県別に示したグラフである。域際収支とは、商品やサービスを地域外に売って得た金額と、逆に外から購入した金額の差を示した数字。一目瞭然である。東京や大阪など、大都市圏が軒並みプラスなのに対し、高知や奈良など農漁村を多く抱える県は、流出額が巨大である。 今度は、域際収支が最下位の高知県を品目別にどれが赤字でどれが黒字かをみたもの。いわば、お金の流れを健康診断した結果だ。農業や漁業、林業など一次産業が黒字でとっても健康的であるのに対し、電子部品を部門。そして、意外なのが、飲食料品が赤字となっていることだ。

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2021/04/26

「人新世の資本論」に続いて、現代社会を大幅に見直すきっかけとなる本。 今までの金儲け中心で大量消費社会に疑問を持ち、多くの地方で後期高齢化の深刻さがジワジワと影響を広める中で1つの解決策として提案されているのが里山資本主義。 地方をネガティブなイメージで見るのではなく、これからの...

「人新世の資本論」に続いて、現代社会を大幅に見直すきっかけとなる本。 今までの金儲け中心で大量消費社会に疑問を持ち、多くの地方で後期高齢化の深刻さがジワジワと影響を広める中で1つの解決策として提案されているのが里山資本主義。 地方をネガティブなイメージで見るのではなく、これからの日本のイノベーションの最先端へと変える中心地としてこれから益々見直されて変革していくと思われる。 里山資本主義は環境面で優れているだけではなく、地域内でのお金の循環システム(ある意味これが脱成長コミュニズムの理想型なのか?)であり、コロナ禍において見直されるこれまでの社会のあり方に対して革新的な提言を示している。 ああ!早く田舎に移住したい!

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2021/03/04

マネー資本主義を降りて、里山資本主義への転向を掲げる。 エネルギーを自給し、コンパクトな経済社会を立ち上げようというもの。 経済に振り回され、疲弊仕切った都会人にはとても魅力的な提案だと思う。 ただし、コミュ障にはハードルが高い。 田舎暮らしに憧れるが、田舎の濃厚な人間関係を警戒...

マネー資本主義を降りて、里山資本主義への転向を掲げる。 エネルギーを自給し、コンパクトな経済社会を立ち上げようというもの。 経済に振り回され、疲弊仕切った都会人にはとても魅力的な提案だと思う。 ただし、コミュ障にはハードルが高い。 田舎暮らしに憧れるが、田舎の濃厚な人間関係を警戒し踏み切れないで居る人達も少なからず居るはず。 私もそのうちの1人だ。 そこを解決出来れば里山資本主義に賛同し、且つ実行にまで移すことができる人間は多いと思う。 里山ニートでありつつ、コンパクトな経済社会の一員になれたら理想的なのに。 そんな社会をただいま思考中。

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2022/06/29

オーストリアのエネルギー自給やあえて国内の田舎暮らしを好んで充実した日々を送る若者… 自然の資源日目を向ければどこでも充実した日々を送れるという具体例を書いている とても良い考え

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2021/01/29

詰まっていた!積読から何年経ったろう2021年の今でも刺激を受けた。紹介されている現場の今を確かめたい、進んでいることだろう、コロナが水を差していることも心配になるが。 人の暮らしの根源を再生する里山資本主義には、少しの停滞はあっても心配はいらない底力があるだろう。

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2021/01/03

 藻谷浩介氏の書いた「デフレの正体」も素晴らしい本だったけれど、この本はもっと凄い本だと思う。多くの識者がいろんな本を書いているけれど、この人こそ時代の問題に対して正面から向き合って、何にも迎合せずに書いていると言えるのじゃないかな。特に多くの経済学者が金融緩和政策やらMMTやら...

 藻谷浩介氏の書いた「デフレの正体」も素晴らしい本だったけれど、この本はもっと凄い本だと思う。多くの識者がいろんな本を書いているけれど、この人こそ時代の問題に対して正面から向き合って、何にも迎合せずに書いていると言えるのじゃないかな。特に多くの経済学者が金融緩和政策やらMMTやら、怪しい理論で時代に迎合していますが、彼の視点は本当の幸福や日本の将来についてまっすぐ考えています。  里山資本主義とは、お金の循環が全てを決するという前提で組み立てられた「マネー資本主義」の経済システムの横に、こっそりと、お金に依存しないサブシステムを再構築しておこうという考え方です。  里海資本論を読んだら再読したくなって再読しましたが、少しも古くなっていない。むしろ日本の直面する問題がより深刻になっている現在、ますます里山資本主義は重要になってきていると思いました。

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2020/09/24

マネー資本主義に冒され、生きるために消費し続けて結局なにも残らない、なんのために生きてるんだっけ?という生き方はしたくない!よね!

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2020/08/22

マネー資本主義に対する考え方として、地域でマネーを回す形の里山資本主義を提案する。7年前の本だが、まだまだ使える考え方。実際、ハンドメイド作家さんなども地方で活躍していることを最近ではよく目にするようになってきて、この考え方はかなり浸透してきているのではないかと思わせられる。 た...

マネー資本主義に対する考え方として、地域でマネーを回す形の里山資本主義を提案する。7年前の本だが、まだまだ使える考え方。実際、ハンドメイド作家さんなども地方で活躍していることを最近ではよく目にするようになってきて、この考え方はかなり浸透してきているのではないかと思わせられる。 ただ、NHK広島の取材班と藻谷氏で書いていることが重複したり、繰り返したりしている所がやや残念だった。まだ始まったばかりの取り組みも多いから具体例が少なかったのかもしれない。 最近新たにこの続編が出ているようなので、具体的な取り組みの広がりについてはそちらに期待したい。

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2020/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

NHK 広島取材班の具体例が興味深い。 岡山県真庭市勝山の銘建建設や広島市総領町の和田さんの話を一例としてフンフンと読んでたら、羽田から多摩へ行くのと変わらない…ってな記述が出てきて、ええ?…あ、いや、超・個人的な話でスミマセン( ̄▽ ̄;) 子供心にも「なんでもっと交通量の多い所に作らなかったんだろう?」と不思議に思っていた中国縦貫自動車道。やっぱり経緯は不明だけど、小4で「私たちの岡山県」って社会科で学習して以来、もう少し広い「中国地方」について、この歳になって学習させて頂きました(笑)。

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2020/07/14

もう旬を過ぎたかもしれないが話題になっていた里山資本主義をいまさらながら読んでみた。10年以上前かなと思ったけど、2013年初版発行なのか、そんなに前じゃないね。そのころ、なぜ読まなかったのだろうか。 話自体は共感するところが多く、マネー資本主義は否定せずに、併存する形で田舎にお...

もう旬を過ぎたかもしれないが話題になっていた里山資本主義をいまさらながら読んでみた。10年以上前かなと思ったけど、2013年初版発行なのか、そんなに前じゃないね。そのころ、なぜ読まなかったのだろうか。 話自体は共感するところが多く、マネー資本主義は否定せずに、併存する形で田舎における自給農業や近所でのシェアを活用して、精神的にも物質的にも豊かな生活を送るべきではないか、という話。これにネーミングとして「里山資本主義」という言葉をつけたことが最大の功績ではないか。ネーミングは重要だよね、限界集落とか、消滅可能性都市とか。 この本自体は東日本大震災のあとに出されており、震災や原発事故でエネルギー政策や消費流通が改めて見直されている中で、里山資本主義の大切さを説いているが、今は今で新型コロナウイルスの影響で不安が広がっており、あらためてこうしたライフスタイルが見直されていると思う。然るに、社会情勢が不安定になると、セーフティーネット的な自給農業やご近所シェアが見直される、ということなのかもしれない。 一つ反論するならば、過疎地においてまぁ70ぐらいまでが中心のコミュニティならば十分それができるであろうが、さらに高齢化する集落でもこうした取組が続けられるのかどうか。実態をよく知らないので、この本に出てくるように生涯現役で野菜作ってますという人が多いのであれば杞憂ですが。

Posted byブクログ