残月 の商品レビュー
作中で芳さんが「みんなずっと同じではいられない」と言ってたのが印象的だったけれどほんといろんな人達にとっての転機が訪れる一冊 とにかく涙、涙、涙の残月。ほとんど泣きっぱなしで読みました。どの人の転機の影にも又次さんがいるように思えてならない
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待ちわびた新作! 又次さんの死を悼み、それを乗り越えるつる家の人たち。 この人達はいつも相手の事を第一に考える。だから、優しくて切ない。 それぞれに進む道が決まってきた気配。 澪の強さ、成長ぶりが頼もしい。 早く次作が読みたいです。
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前半は亡くなった又次を偲ぶ流れで、季節ごとのお料理もしんみり。後半は長かった冬の終わりが目前である事を思わせるような展開が続く。きっともうすぐ完結かなぁ。寂しくなる。
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みをつくし料理帖シリーズ第8弾。 種市の決断やあの人に訪れた幸せなどなど、またしても予想もしなかった急展開だった。澪が新たな道へと踏み出す環境が整い、そろそろ大団円も近そうな予感。次作も楽しみ。
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心待ちしていた第8作。今回も暖かい料理を読者に届けてくれました。少しずつ幸せが訪れてますね。次の展開が楽しみです。ほっこりした気持ちが暫く続く大好きなシリーズです。
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今回は又次の死を引きずるものの、つる家と澪に降りかかる災難は少なくホッとしていたのに、まさかつる家を去る日がくるなんて。 毎回心暖まる話で、つる家の人々が幸せになれるようにと思う。
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待った…待ってたよ〜。 で。 よかったぁ。今回は希望のある展開でホッとした。泣かせる展開が続いてたから逆に泣くものかと思いつつ読んできたけど、今回は鼻をすする回数が何度かあった。次はこんなに待たせないで下さい。 こんなに刊行の間が空いたのって、例の卵料理の研究かな…
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4月ごろから、そろそろかなぁ・・と思っていた。 5月になって、前作からそろそろ1年だというのに、どうしたんだろうと急に心配になっていた。 先週、読書仲間さんから「6月15日に発売だそうですけど、ご存知ですか?」と知らせが! もちろん、同じく心待ちにしていたお仲間さんにもすぐに伝え...
4月ごろから、そろそろかなぁ・・と思っていた。 5月になって、前作からそろそろ1年だというのに、どうしたんだろうと急に心配になっていた。 先週、読書仲間さんから「6月15日に発売だそうですけど、ご存知ですか?」と知らせが! もちろん、同じく心待ちにしていたお仲間さんにもすぐに伝えました! 発売日に届いた、みをつくし料理帖第8弾。 小学生の時、教室に遅くまでいると 担任の先生が秘密の引き出しから出してくれたきれいな色のキャンディー。 外国製だったのからしら? 大事に持って帰って、机の引き出しにしまって、何度も眺めたあの時の気持ちにも似ていて・・・。 読み始めてしまえば、あっという間に終わってしまうことがわかっているから、 惜しむ気持ちで最初の数ページは行きつ戻りつしながら、ぐずぐずしていても、 エンジンがかかったら、もう止めることはできません。 第7弾までのじりじりする展開とはずいぶん異なり、 それぞれの進むべき道がはっきりと見えてくる。 確かに、人生でも急に物事が動きだし、気づけば結論が出てしまうようなこともあるよね。 どうやらこのシリーズも終盤に差し掛かっているようで・・・。 髙田さんの書く市井の人々は凛としている。 つる家の人々にとってかけがえのない人をまた失い、辛いことも次々に起こるけれど、 ささやかな喜びや人の情に光をあてて、哀しみを抱えながらも歩き出せば、 何か良い変化がもたらされると信じられる。 もう会うことのない人。 亡くなってしまった人。 喪失感で自分を見失いそうになっても、 頬を濡らす涙が乾く日は2度と来ないと思っても、 人はいつか気づく。 会えない今を嘆くより、出会えたことを感謝したいと。 会って話すことはできなくても、その人が存在したことは 決して消すことはできないのだと。 心の中に留まり、所作や考え方の影響を受けていたことに、はっとさせられる。 ああ、確かにあの人はいたのだと。 誰かの気持ちが少しでもほぐれていくようにと手をかけて拵えた料理。 それを口にしたときと自然と幸せそうな笑みがこぼれる。 滋味あふれる料理の数々。 味わい深い人々。 豊かな気持ちを養ういくつもの言葉に、 ささくれ立っていた自分が穏やかになっていくのがわかる。 「この歳になってわかることだが、残された者が逝っちまったの者のために出来ることは、そう多くは無ぇのさ。中でも大事なのは、心配をかけないことだ」(P74) 「そのひとを大事に胸に留めて、毎日を丁寧に生きようじゃねぇか。身の回りの小さな幸せを積み上げて、なるたけ笑って暮らそうぜ。そういう姿を見て初めて、亡くなったひとは心から安堵できるんじゃねえのか。」(P75) 「ひとの幸せってのは、銭のあるなし、身分のあるなしは関係ないんです。生きていて良かった、と自分で思えることが、何より大事なんですよ。」(P244) この拙いレビューを読んだどなたかが、いつか手に取ってくださったら、本当に嬉しい。 1人でも多くの方におすすめしたい、わたしにとって大切なシリーズなのです。
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又次さんの死から徐々に前を向こうと動きだす姿に、私も勇気を頂いた。 そして、涙。 いつも読むたび思うが、つる屋の皆は幸せになってくれるだろうか? 時の流れを感じた一冊。
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待ち遠しくてたまらなかったみをつくし最新刊、残月。あっという間に読み終わってしまいました。はあ。切なさと温かさで胸がいっぱいです。 今回は又次さんの死後から描かれており、営業を再開するものの、ふと面影を重ねては涙に耐える澪やふきちゃんの姿が痛々しく冒頭から号泣。 そんな中、芳の息子佐兵衛の行方がわかり、念願の再会を果たしたり、 翁屋楼主、伝右衛門と源斉先生の計らいで野江と澪が初めて顔を合わせることができたり、 登龍楼との対決や芳の後添い話などなど、ゆっくりながらもぐんと話が進みました。 帯に「悲しみの雨は上がり、希望の光が降り注ぐ」とありましたが、本当にそのとおりで、悲しみの涙で始まり、歓びの涙で終わりましたね。 澪から又次の最期を聞かされた野江が「あほやなぁ」と涙を頬に伝わせる場面も印象的でした。 ふきちゃんが料理人として腕を上げていく姿や、澪が采女に啖呵を切る場面で、みんなの中に又次さんが生きているんだなと感じられてまた泣けた。種市の懐の深さにも救われたなあ。 坂村堂のきゅ~っと目を細める姿にもほっこり。
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