あずかりやさん の商品レビュー
商店街にある「あずかりやさん」。そこには1人の店主があずかり屋を営んでいた。1日100円。いろんな物・人からの視点で描かれていて、飽きなくて良かった。最後まであずかりやさん視点では描かれなくて、でもその人柄の良さがじんわりといろんな物語から伝わってきて、ほっこりした。最後の3篇は...
商店街にある「あずかりやさん」。そこには1人の店主があずかり屋を営んでいた。1日100円。いろんな物・人からの視点で描かれていて、飽きなくて良かった。最後まであずかりやさん視点では描かれなくて、でもその人柄の良さがじんわりといろんな物語から伝わってきて、ほっこりした。最後の3篇は不思議な話で謎めいていた。
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- ネタバレ
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連作短編5編+エピローグ 盲目の青年が一人で生きていくという設定にあまり触れられていなくて、どのようにして生活しているのかと言う謎は残りつつも、あずかりやさんという商売だけに注目すれば、とても美しい閉じた世界が広がっていて、まるで異次元世界のようですらある。最後とても切なくて、エピローグでほっとしました。
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正論だけでは人は動かないが、そこに誠実が加わると人の心を氷解させたり、固まって動きが悪くなった歯車を動かしたりする。続編出ればいいな。
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小説じゃないとできない語り口なのだけれど、なのだけれど。 個人的にはちょっと甘すぎる。ような、気がする。 語り口のせいかもしれないなぁ。
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図書館で借りる。猫弁のような日常ミステリーかと思いきや、ほのぼの人情物だった。いくつか分からない事はあったけど、ご主人はもっと謎の人物のままがよかったかも。
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盲目の青年が営む店、「預かりや」。そこを訪れる人々は、それぞれにとって、大事なもの、処分したくてできないものなどを、預けていく。その店は、客の、重大な決断を、一時預かる役目も果たしているのだ。店主の青年は、「預かりもの」を通して、客たちの人生を、温かく見守る。 子供のころに訪ねた...
盲目の青年が営む店、「預かりや」。そこを訪れる人々は、それぞれにとって、大事なもの、処分したくてできないものなどを、預けていく。その店は、客の、重大な決断を、一時預かる役目も果たしているのだ。店主の青年は、「預かりもの」を通して、客たちの人生を、温かく見守る。 子供のころに訪ねた店が、大人になってから訪ねてみると、昔からの場所に、そのままの姿で残っていて、店主が、変わらぬ笑顔で迎えてくれる。昔の幸せは取り戻せなくても、今は辛くても、「預かりや」のように、迎え入れてくれる場所があれば、がんばれるのだと思う。
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素敵だと思いませんか? 一日たった100円で、どんなものでもあずかってくれる、あずかりやさん。 0点のテストだろうが、高級自転車だろうが、 なにやら物騒なものが入っていそうな包みだろうが 事情は一切詮索せず、平等に、大切に、期日まであずかってくれる。 約束の期日を過ぎたものは、...
素敵だと思いませんか? 一日たった100円で、どんなものでもあずかってくれる、あずかりやさん。 0点のテストだろうが、高級自転車だろうが、 なにやら物騒なものが入っていそうな包みだろうが 事情は一切詮索せず、平等に、大切に、期日まであずかってくれる。 約束の期日を過ぎたものは、あずかりやさんのものとなる、という約束なので 中には捨てる手間や処理費用を浮かすため、一日分の100円だけ払って 粗大ゴミを押し付ける不届きなお客もいるというのに 明らかにそうとわかる品物でも、盲目の店主は涼やかな笑顔で受け入れるのです。 仄暗い部屋で、点訳された本を静かに指先で辿りながらお客を待つ、店主の桐島透。 店先で揺れるのれん、お客が持ち込んだ自転車、ガラスのショーケース、猫など 彼を見守るモノや動物の視点から語られる、彼の佇まいの美しいことったら! 読んでいる間ずっと、私の脳内では店主=綾野剛さんで映像化されていました。 母猫から、瀕死の状態であずけられた子猫も 手の平で大切に温め、育てあげたあずかりやさん。 ずっと彼に寄り添って生きてきたその猫が年老いて あずかりやさんと同じように光を失ったとき。 猫とあずかりやさんは初めて、同じ景色を見るのです。 『コンビニたそがれ堂』や『ぶたぶたさん』、 『東京バンドワゴン』シリーズがお好きな方は、ぜひ! ひとりと一匹が見た、奇跡のような愛おしい景色を一緒に眺めてください。
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いい本だなぁって思いました(^з^)-☆ 大山淳子さんの本は以前読みましたが雰囲気が違いました。 6つお話が入っていて目の見えない店主がいるあずかりやさんのお店が舞台。 語り手はのれん、自転車、ねこなどあずかりやさんにかかわりのあるものたち。 静かなお話しかなあと思っていま...
いい本だなぁって思いました(^з^)-☆ 大山淳子さんの本は以前読みましたが雰囲気が違いました。 6つお話が入っていて目の見えない店主がいるあずかりやさんのお店が舞台。 語り手はのれん、自転車、ねこなどあずかりやさんにかかわりのあるものたち。 静かなお話しかなあと思っていましたが、飽きずに読めたのは店主が作り出す空気かな? 目の見えない人って他の感覚が敏感になると聞いたことがあるけど。 大山さんならではの実はこの人の正体は・・・みたいな展開も好きでした♪ ものにはそれを使った人の思いがつまっているんだなあと改めて感じました。 なんか、ほっこりしました(^ー^)
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『あずかりや』という奇妙な店で起こる日常が、のれんや猫などの目を通して描かれている。盲目の控えめな主が魅力的。どこか影のある登場人物達の物語も心に響いた。
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商店街の片隅にある「あずかりやさん」。 1日100円でその人の大切な物を預かるそのお店には、色んな人が訪れます。 本・自転車・鍋・封筒…。 それぞれの思いがこもった物を受け取る店主は全盲で。 そんなお客さんと店主のやりとりがほっこり暖かい短編でした。 物を預かるというよりは、...
商店街の片隅にある「あずかりやさん」。 1日100円でその人の大切な物を預かるそのお店には、色んな人が訪れます。 本・自転車・鍋・封筒…。 それぞれの思いがこもった物を受け取る店主は全盲で。 そんなお客さんと店主のやりとりがほっこり暖かい短編でした。 物を預かるというよりは、物を通してお客さんの「心」を預かる、そんな印象を受けました。 話の語り手がお店ののれんだったり、ガラスケースだったり、猫だったりするのが面白い。 物にも心があるってこと、伝わってきましたね。 たまたま新着の音訳図書を見ていて発見した小説。 この作家さんは友達から別の本を進められていて気になっていた人だったので読んでみました。 店主が全盲ということで、入り込めないかなぁと思って読んでみたけど、そんなことはなかった。 本の内容とは関係ないけど、ちゃんと視覚障碍者に取材して書いてるのかな、と考えてしまいました。 まだ作品数も少ない作家さんみたいですが、注目です。
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