あずかりやさん の商品レビュー
心に隙間ができた人だけが訪れる 小さな商店街の片隅にあるあずかりやさん。 1日100円でどんなものでも預かる。 盲目の店主と客のやり取りを のれんやガラスケースや猫の視線で綴る。 優しく切なく長く余韻を残す短編集。 【図書館・初読・11月18日読了】
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「あずかりやさん」を舞台にした短編集です。 時間軸はいろいろ飛んだりしてますが、舞台となるのは「あずかりやさん」 1日100円でどんなものでも預かってくれる。 ただし、返却期間を過ぎると店主の持ち物になってしまうというお店。 店主は目が見えないので、お客さんが居ない時は点字の本を...
「あずかりやさん」を舞台にした短編集です。 時間軸はいろいろ飛んだりしてますが、舞台となるのは「あずかりやさん」 1日100円でどんなものでも預かってくれる。 ただし、返却期間を過ぎると店主の持ち物になってしまうというお店。 店主は目が見えないので、お客さんが居ない時は点字の本を読んでいます。 ほんわかした日常系のお話かと思ったら、短編すべてが感動系という感じでした。 つねにふんわりとした優しい雰囲気で話が進んでいきます。 いわゆる神の視点ではなく、第三者視点で物語が語られます。 のれん、自転車、ガラスケース、猫などが語ってくれます。 店主視点では物語が進むことはありません。 全体ではそれなりのボリュームがありますが、短編形式なので、読みやすいです。 なかなか楽しく読んで、読後感もなんというかふんわりした雰囲気でした。
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これ、以前刊行されたオムニバスの「明日町こんぺいとう商店街」に導入部が載っていたんです。 最初気づかなかったんですが、あの短編をモチーフに1冊の本にまとめ上げました。 短編なんですが、読んでいると同じ店での時間の流れを感じるように出来ています。(同じ登場人物もあちこちに出てきます...
これ、以前刊行されたオムニバスの「明日町こんぺいとう商店街」に導入部が載っていたんです。 最初気づかなかったんですが、あの短編をモチーフに1冊の本にまとめ上げました。 短編なんですが、読んでいると同じ店での時間の流れを感じるように出来ています。(同じ登場人物もあちこちに出てきます) 盲目の店主と心を持つ店の道具たちが、次々に訪れる「お客さん」との交流を描く。 不思議なんだけど、ほんとに悪い人が出てこない。そしてとても読みやすく、最後にほろっとしてしまう。
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商店街にそっとある、そのお店は、1日100円でなんでも預かってもらえるあずかりやさん。 目の見えない店主が一人静かに座っています。 店先にかかる暖簾や、お店に預けられた自転車、店内の何も飾られていないショーケース、子猫が語る店主とお客のエピソードは、少し哀しくて、でもふんわりな...
商店街にそっとある、そのお店は、1日100円でなんでも預かってもらえるあずかりやさん。 目の見えない店主が一人静かに座っています。 店先にかかる暖簾や、お店に預けられた自転車、店内の何も飾られていないショーケース、子猫が語る店主とお客のエピソードは、少し哀しくて、でもふんわりなお話です。
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語り手の視点が、のれんとかケースとか、自転車とか。 新しい! あずかりやという、「物を預かる」商売をしている盲目の主人。連作短編で、少しずつ時間の振れ幅が大きくなる中で、彼の真っ直ぐな人柄は変わらない。 なんだかとても古い、けれど豊かな人間に出くわしたような安らぎを覚えた。 ...
語り手の視点が、のれんとかケースとか、自転車とか。 新しい! あずかりやという、「物を預かる」商売をしている盲目の主人。連作短編で、少しずつ時間の振れ幅が大きくなる中で、彼の真っ直ぐな人柄は変わらない。 なんだかとても古い、けれど豊かな人間に出くわしたような安らぎを覚えた。 私だったら何をあずけるだろうか?
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スカイツリーの見える昔からの商店街にひっそりとある、盲目の美青年のあずかりやさん。 のんびりほっこりしたお話。 情景が目に浮かぶ。
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「明日町こんぺいとう商店街」という短編集の中の「あずかりやさん」のお話が好きだったので、この本も楽しみにして読みましたが、やっぱり素敵なお話でした。大山さんの描く人々は皆優しくて、世界が温かいです。1日100円で何でも預かるあずかりやさん。そんなお店での出来事が、自転車やのれん、...
「明日町こんぺいとう商店街」という短編集の中の「あずかりやさん」のお話が好きだったので、この本も楽しみにして読みましたが、やっぱり素敵なお話でした。大山さんの描く人々は皆優しくて、世界が温かいです。1日100円で何でも預かるあずかりやさん。そんなお店での出来事が、自転車やのれん、ガラスケースなどの視点から描かれます。自転車が、持ち主に話しかけられて喜ぶ場面に私も幸せになりました。
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とにかくこの本のすべてがエピローグに集約されていると思う。もちろん初めから読んだ上での事ですが。そして読み終わった時にもう一度表紙を見てもらいたい。とても素敵に思えます。語り部はそれぞれかわるけど、ちゃんと同じ方向を向いている。ともするとふわふわした感じになるところを、相沢さんが...
とにかくこの本のすべてがエピローグに集約されていると思う。もちろん初めから読んだ上での事ですが。そして読み終わった時にもう一度表紙を見てもらいたい。とても素敵に思えます。語り部はそれぞれかわるけど、ちゃんと同じ方向を向いている。ともするとふわふわした感じになるところを、相沢さんがいい塩梅に現実に戻してくれてます。ちょっとだけ胸が詰まる感じもあるけど、ほっこりするお話です。
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なんでも、一日百円であずかってくれる「あずかりやさん」 そう、なんでも。 長い年月が流れているけれど、 いつも盲目の店主は静かだ。 その静かな暮らしを、 ゆっくりとお店ののれんやショーケース、猫が語る。 店主は人からも、物からも、動物からも愛されている。 個人的には「星の王子...
なんでも、一日百円であずかってくれる「あずかりやさん」 そう、なんでも。 長い年月が流れているけれど、 いつも盲目の店主は静かだ。 その静かな暮らしを、 ゆっくりとお店ののれんやショーケース、猫が語る。 店主は人からも、物からも、動物からも愛されている。 個人的には「星の王子様」がよかったな。 お母さんがいるから子どもになれる、 読み聞かせって素敵。 店主はずっと一人で頑張ってきたんだ。 エピローグでちょっとホッとしたかな。 明日町のアンソロジーがあるのね、読んでみようかしら。
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地元の図書室で何となく借りた本。 一日100円で何でもあずかってくれるお店のことを、暖簾やガラスケース、自転車がそれぞれの視点でユーモラスに語る。 目の不自由な青年の店主と、訳あってあずかってほしい物を持ち込んでくるお客さんとの間に生まれる信頼感が読み手を安心させ、静かな物語にい...
地元の図書室で何となく借りた本。 一日100円で何でもあずかってくれるお店のことを、暖簾やガラスケース、自転車がそれぞれの視点でユーモラスに語る。 目の不自由な青年の店主と、訳あってあずかってほしい物を持ち込んでくるお客さんとの間に生まれる信頼感が読み手を安心させ、静かな物語にいいもの読んだなーという感じ。
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