あずかりやさん の商品レビュー
少し浮世離れした店。色んなお客が預きて、人生を垣間見せて行く。 感受性豊かにしないと感じられない作品。
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目が不自由な店主が経営する1日100円でなんでもあずかる「あずかりや」 店主の存在感もさることながら、のれん、ガラスケース 自転車、白猫の社長の視点からの語りが実にユニーク。 児童文学のように、温かみのある優しい文章に引き込まれていつの間にか読んでしまった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんとかやさん、というのになぜか魅かれる。 さん、がつくとなにかやさしい、というか近く感じる、とゆーか。 あったかい表紙の画にも魅かれて手にとる。 読み終わってもう一度みると、のれんに、シロ猫に自転車に、と物語の語り手たちが総出演していることに気づく。 あいにくガラスケースさんは店の中なので見えないが・・・。 最初の語りはのれんさん。 あずかりや。一日100円で、なんでもあずかる。 手放したくない大事なもの、や、捨てたいのに捨てられないもの、誰の目からも隠してしまいたいもの、 いろんな人がいろんな理由でやってくる。 店主の青年は、ただ、それを受け取り、預かる。 その、静かな佇まい、仕事に(人に?)対する誠実な姿勢に、心が洗われる思いがする。 彼は語らない。語るのは彼の周りにいるものたち。 そこから浮き上がる彼や、お客さんの姿に、ほっこりしたり、涙したり。 ポーチドエッグによると、匂いのしない、店主が男の匂いをまとわせたのは、ひとつの恋ののち。 それは始まりも、終りも突然で、この本の中の位置付として、あるべきなのか、なくてもよかったのか、正直よくわかんないのだけれど。 自転車さんの語りはおもしろくて、 オレ、勝ってる、と嬉しそうに言うとことかめっちゃ楽しい。持ち主の心情は複雑だったみたいだが。 ガラスケースさんは、結構、読み進めるまで、誰が語ってるのかよく分かんなかった。上り口のとこに置いてあるのだけは分かったのだけれど・・・。 全体読んで、どっちかってゆーと無機物が語ってるおはなしの方が好きかな、なんか語りがユーモラスで。 続けようとすれば続けられるお話だったようにも思うけれど、これは完結してるんだろう。 結局星の王子様は、笹本くん??
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タイトルのとおり、「あずかりやさん」の話。のれんだったり猫だったり、色々な視点から描かれている。店主は目が見えず、語り手が話せないこともあって、感覚として伝わってくるものがある。少し不思議な雰囲気。 2014/6/28
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2014.6.18 読了 この人の作品も 悪い人は 出てこないし、 淡々としていて ホッとする。 ちょっと切なかったり。 目の見えない主人公が 「あずかりやさん」という店の店主。 一日につき 100円で どんなものでも預かる。 指定した日に取りに来なければ 店主のものに...
2014.6.18 読了 この人の作品も 悪い人は 出てこないし、 淡々としていて ホッとする。 ちょっと切なかったり。 目の見えない主人公が 「あずかりやさん」という店の店主。 一日につき 100円で どんなものでも預かる。 指定した日に取りに来なければ 店主のものになる、 もしくは 店主が処分する。 店主は 目が見えないから 余計な詮索もしないし、 預けに来た人も見えないから プライバシーも保たれ、 それなりに 商売は成り立っている。 そこに来る何人かのお客さんの話を いろんなものの目線で描かれています。 ほっこりしました。 この作者さん 好きだわぁ。
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あずかってと言われたものをどんなものでも一日百円で預かる。プライド高い自転車や主人思いなネコたちの声に導かれる温もりある世界。重松清さんのヒリッとくる感動に畠中恵さんのつくもがみ的なほっこりした笑いを足した感じ?初読みの作家さんだったけど好みだった!
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盲目の主人公が営む“あずかりや”に物を預けにやって来る人々の、しみじみとさせる連作短編。主人公が十代で一人っきりで家に残る事になったその辺りの事情とか、『星と王子さま』の成長した女の子はその後どうしたかとか、石鹸さんとは結局どうなったかとか、もうちょっと突っ込んで知りたいところで...
盲目の主人公が営む“あずかりや”に物を預けにやって来る人々の、しみじみとさせる連作短編。主人公が十代で一人っきりで家に残る事になったその辺りの事情とか、『星と王子さま』の成長した女の子はその後どうしたかとか、石鹸さんとは結局どうなったかとか、もうちょっと突っ込んで知りたいところではありますが、余韻を残すこの程度で丁度良いのでしょう。
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どんなものでも1日100円で預かるあずかりやさん「さとう」が舞台のエピローグ含め6つの連作短編集。 語り手が人ではなく、あずかりやさんにある物や猫なのが色々な視点で読めて面白い。 切なく辛い出来事があっても、ほんわか温かく包まれるような雰囲気があり、読後感も良かった。 「トロイメ...
どんなものでも1日100円で預かるあずかりやさん「さとう」が舞台のエピローグ含め6つの連作短編集。 語り手が人ではなく、あずかりやさんにある物や猫なのが色々な視点で読めて面白い。 切なく辛い出来事があっても、ほんわか温かく包まれるような雰囲気があり、読後感も良かった。 「トロイメライ」が一番印象に残った。
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こんな商売もあるのかー。 預かって欲しいものを一日百円で預かってくれる。 訪れる人は皆良い人で、少し寂しい人。
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