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あずかりやさん の商品レビュー

3.9

80件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2021/05/07

盲目の店主が、あずかりやさんと言うお店を開いているお話。色んな人が訪れて、変化していくとても素敵な物語でした。

Posted byブクログ

2020/01/15

「あずかりやさん」 何年も取りに来ない客。 彼が本当に妹に渡したかった物は何だったのかは彼しか知らないが、彼の行いにより本来伝えたかった事とは違う思いとなり伝わったかもしれないがこれが一番二人にとって幸せな結末だったのかもな。 「ミスター・クリスティ」 思わず強請ってしまった物...

「あずかりやさん」 何年も取りに来ない客。 彼が本当に妹に渡したかった物は何だったのかは彼しか知らないが、彼の行いにより本来伝えたかった事とは違う思いとなり伝わったかもしれないがこれが一番二人にとって幸せな結末だったのかもな。 「ミスター・クリスティ」 思わず強請ってしまった物。 母親の苦労を目の当たりにしてきたからこそ父親が簡単に購入したと思うのだろうが、値段を聞いた時の反応で父親だって簡単に手に入れたお金で裕福な暮らしをしている訳でない事も予想できなかったのだろうか。 「トロイメライ」 彼の元へ通い詰めていたのは。 疑心暗鬼になってしまった心を変えるのはとても難しいだろうが、彼に出会い何気ない会話をしただけで執事の振りをした彼と乗り込んできた息子の心の蟠りは晴れ素敵な最期を迎えられたのだろうな。 「星と王子さま」 留守番を名乗る客の一人。 預けた人にとっては価値がある物だとしても、その全てが他人の目にも価値がある様に映る事は滅多にないだろうから過去にも盗まれた物がないとはっきりと言いきれるのではないのだろうか。 「店主の恋」 結婚式を終えたら読む。 多分彼女と彼の間には社長の予想とは別の感情があると思われるが、今となっては確認する事も出来なければ奇跡が起きない限りあの本を引き取りにくる人は誰も居なくなってしまったのだよな。

Posted byブクログ

2020/01/01

ありそうでなさそうな仕事という点で、同じ著者の「通夜女」と似ているが、こちらの方がもう少しファンタジックというか童話的な感じがする。というのも、語り手がのれんやショーケースや自転車といった物になったりするからだろうか。語り口や面白い着眼点はしっかり大人向きなのだが、子供が読んでも...

ありそうでなさそうな仕事という点で、同じ著者の「通夜女」と似ているが、こちらの方がもう少しファンタジックというか童話的な感じがする。というのも、語り手がのれんやショーケースや自転車といった物になったりするからだろうか。語り口や面白い着眼点はしっかり大人向きなのだが、子供が読んでもそれなりに面白く読めそうで読者を選ばない感じがする。ラストも深い余韻を残すところがなかなか憎い。

Posted byブクログ

2019/09/30

店主には何でも見透かされそうだ。もしかしたら、だからリピーターはあまりいないのかもしれない。話を聞いてもらって、その物とのお別れが出来て、取りに来ない人がいるのかもしれない。そこにある優しさと、誠実さに、私なら負けてしまいそうだ。なんかそう思った。 店主は孤独に見えて、孤独ではな...

店主には何でも見透かされそうだ。もしかしたら、だからリピーターはあまりいないのかもしれない。話を聞いてもらって、その物とのお別れが出来て、取りに来ない人がいるのかもしれない。そこにある優しさと、誠実さに、私なら負けてしまいそうだ。なんかそう思った。 店主は孤独に見えて、孤独ではないことをきちんと知ってそう。社長の気持ちも、のれんやガラスケースの思いもわかっていそう。 商店街にたたずむあずかりやさんにいる、優しくて誠実で強い店主のお話に、色んなところに気と心と目が散ってしまっている私は、この本を読んでいる間だけは、本当に大切なもの、自分が大切にしたいものって何だろうと考えられた。なんだかそれを簡単に曲げて、無理して、言い聞かせて、人さまと関わっている気がして、それって誰かにとっては都合がよく優しく見えるかもしれないけど、強くはないなぁって、自分やその他の誰かにとっては、優しくはないなぁって思ったりした。

Posted byブクログ

2019/09/01

2年ほど前に読んだ本。どなたかが、ブクログ本棚に続編をアップされていたのを見て「あー!そういえば一作目を読んだなぁ」と思い出して登録。 全盲の店主桐島君が静かな日々を送りながら、訳あって預かって欲しい物がある人から、一日100円でその品物を預かるという「あずかりやさん」。 設定だ...

2年ほど前に読んだ本。どなたかが、ブクログ本棚に続編をアップされていたのを見て「あー!そういえば一作目を読んだなぁ」と思い出して登録。 全盲の店主桐島君が静かな日々を送りながら、訳あって預かって欲しい物がある人から、一日100円でその品物を預かるという「あずかりやさん」。 設定だけみると、なんか面白いのかなぁ…って思ってしまうのだが、話の語り手が人間以上に人間味のあるモノや猫なので、その暖かいノスタルジックな世界にすぅっと引き込まれるのだ。 雑然とした日々に疲れた人は、是非手に取って心の休息を。

Posted byブクログ

2019/08/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

*高級自転車、遺書、一通の封筒、大切な本…。あずかってと言われたものをあずかり、それがどんなものだろうと、一日百円。心やさしい店主・桐島透が営む、不思議なお店「あずかりやさん」を舞台に、お客さまが持ち込む「あずけもの」に隠されたそれぞれの思いと秘密が交差する。悩み傷ついていた心がじんわりと癒される物語* あずかりやさんに関わるモノたちが語る目線がとても優しく、少々切ないお話たちです。全体的にはほわりと温かい気持ちにさせてくれるけれど、同時に一抹の寂しさや哀しみががじわりと染み出し、溶け合って、なんとも言えない美しい情景を醸し出しています。 個人的には、ミスター・クリスティが一番好き。誠実ではない、ごつごつした、いびつな、熱くて、押しつけがましい、何か。卓越したその表現力、心理描写に滂沱の涙。

Posted byブクログ

2019/06/14

一日百円でなんでも預かるあずかりやさん。目の見えない店主とお客様たちとの素敵な関わりを、まずはお店の暖簾が、そして次は視点が変わって…と、第三者の目があずかりやさんを語ります。猫弁シリーズ同様にとても優しいお話で、とにかくみんなに幸せになってもらいたい、と祈るような気持ちで読み進...

一日百円でなんでも預かるあずかりやさん。目の見えない店主とお客様たちとの素敵な関わりを、まずはお店の暖簾が、そして次は視点が変わって…と、第三者の目があずかりやさんを語ります。猫弁シリーズ同様にとても優しいお話で、とにかくみんなに幸せになってもらいたい、と祈るような気持ちで読み進めていました。だから最後のお話は本当に驚きました。そのうえエピローグでの社長は…。綺麗に繋いであるのですが社長視点の部分だけちょっと違う感じがしてそれまでの4つのお話の雰囲気の方が私は好きです。

Posted byブクログ

2019/05/31

あずかりやさんシリーズ 第1弾 盲目の店主が開く謎の店「あずかりや」 ・あずかりやさん ・ミスター・クリスティ ・トロイメライ ・星と王子さま ・店主の恋 ・エピローグ 父を亡くし、母も失踪した全盲の桐島は、ある事件の証拠品を預かった時から、「あずかりや」の商売を始める。 ...

あずかりやさんシリーズ 第1弾 盲目の店主が開く謎の店「あずかりや」 ・あずかりやさん ・ミスター・クリスティ ・トロイメライ ・星と王子さま ・店主の恋 ・エピローグ 父を亡くし、母も失踪した全盲の桐島は、ある事件の証拠品を預かった時から、「あずかりや」の商売を始める。 子供から大人まで、様々な物が預けられ、物にまつわる物語が展開される。 甘酸っぱく、切なく、ハッピーなお話満載。 シリーズなので、次作も読んでみます。

Posted byブクログ

2018/11/17

秋深まって肌寒い日にほっこり温かくなる本だった♪ こんぺいとう商店街の端っこにある元は和菓子屋だった店で何でも預かる「あずかりや」を営む目の不自由な青年が主人公、でも語り手は店の暖簾だったりガラスケースだったり自転車だったり飼い猫だったり。6話のすべてが繋がりを持ちながらエピ...

秋深まって肌寒い日にほっこり温かくなる本だった♪ こんぺいとう商店街の端っこにある元は和菓子屋だった店で何でも預かる「あずかりや」を営む目の不自由な青年が主人公、でも語り手は店の暖簾だったりガラスケースだったり自転車だったり飼い猫だったり。6話のすべてが繋がりを持ちながらエピローグでは前章で少し悲しくさせられた読者も再度ほっとして終わることが出来るメルヘンですね。優しい気持ちになれます。

Posted byブクログ

2018/10/08

あぁ、終わってしまった…… 目の見えない店主が静かに穏やかに時を過ごすあずかりやの店内の空気が感じられるような、ひんやりとした心持ちになる読後感。 でも、決してつまらないんじゃないんです。むしろその反対。静かな感動が体いっぱいにじんわりと広がっているようです。 続編も出ていま...

あぁ、終わってしまった…… 目の見えない店主が静かに穏やかに時を過ごすあずかりやの店内の空気が感じられるような、ひんやりとした心持ちになる読後感。 でも、決してつまらないんじゃないんです。むしろその反対。静かな感動が体いっぱいにじんわりと広がっているようです。 続編も出ていますよね。 これは、文庫版で手元に置いておこう。

Posted byブクログ