1,800円以上の注文で送料無料

あずかりやさん の商品レビュー

3.9

80件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2018/08/04

1日100円で物を預かる「あずかりやさん」、和菓子屋だったお店はゆっくりと時間が流れて行く。ものたちによる視点で物語で進むので、なんだか温かい雰囲気。みんないろんな事情を持って物を預ける。石鹸さんの話は泣いた。星の王子さまは、前に読んだことあるけどまた読んでみようかな。

Posted byブクログ

2017/12/05

明日町こんぺいとう商店街の西のはじにある「あずかりやさん」 元は和菓子屋だった藍染ののれんには、白抜きで「さとう」と書かれているけれど、屋号ではない。 1日100円で何でもあずかってくれる。 店主は、桐島透。 静かなたたずまいで、点字の本を読んでいる。 こんぺいとうという商店街...

明日町こんぺいとう商店街の西のはじにある「あずかりやさん」 元は和菓子屋だった藍染ののれんには、白抜きで「さとう」と書かれているけれど、屋号ではない。 1日100円で何でもあずかってくれる。 店主は、桐島透。 静かなたたずまいで、点字の本を読んでいる。 こんぺいとうという商店街の名前、(アンソロジーだったそうですが) 「星の王子さま」の表紙の絵には、黄色いこんぺいとうのような星が散っているのを思い出す。 店主は目が見えないけれど、目が見えないからこそ見えるものもあり、しかし万能ではないから、目が見えないゆえに分らないこともある。 光は差さないし、孤独だけれども、静かであたたかく、しあわせな世界に生きているらしい。 この本の中にも「星の王子さま」の本が出てくるが、作品自体がそれをなぞっている部分もあるかもしれない。 登場するお客さんたちは、思いつめた表情で(見えないけれど、多分)のれんをくぐる。 そして、店主の人柄に遇って、気持ちが落ち着いていくのだ。 剣呑なものを預けに来た人や、預ける人を探している人。 人が預けたものを知りたい人。 風を感じて通りを走りたい自転車や、店主の手のひらから生まれた猫… 少しの不思議があって、でもみんな、落ち着くところに落ち着く。 店主にもしあわせになってほしいと願います。 あずかりやさん/ミスター・クリスティー/トロイメライ/星と王子さま/店主の恋/エピローグ

Posted byブクログ

2017/10/03

静かなあったかいお話です ちょっと危ないものも出てきますが この著者初めてです 他のシリーズも読んでみたいな 盲目の店主とその周りの人々 のれん、ガラスケース、自転車などの視点も面白い ラストの猫がやはりいい ≪ ただ一点 心を込めて あずかります ≫

Posted byブクログ

2017/09/16

高級自転車、遺書、一通の封筒、大切な本…。あずかってと言われたものをあずかり、それがどんなものだろうと、一日百円。心やさしい店主・桐島透が営む、不思議なお店「あずかりやさん」を舞台に、お客さまが持ち込む「あずけもの」に隠されたそれぞれの思いと秘密が交差する。悩み傷ついていた心がじ...

高級自転車、遺書、一通の封筒、大切な本…。あずかってと言われたものをあずかり、それがどんなものだろうと、一日百円。心やさしい店主・桐島透が営む、不思議なお店「あずかりやさん」を舞台に、お客さまが持ち込む「あずけもの」に隠されたそれぞれの思いと秘密が交差する。悩み傷ついていた心がじんわりと癒される物語。

Posted byブクログ

2017/01/24

暖かな視線で語られる「あずかりや」さんの日常。目が見えないからこそ、秘密の事も安心して預けられる。そしてちょっとした葛藤が解れていく。名探偵、とまではいかないけれど、視覚を持たない店主の肌で感じる直感は本物なんだろうな、と思います。子猫でさえも預かったからには必死の蘇生を試みる。...

暖かな視線で語られる「あずかりや」さんの日常。目が見えないからこそ、秘密の事も安心して預けられる。そしてちょっとした葛藤が解れていく。名探偵、とまではいかないけれど、視覚を持たない店主の肌で感じる直感は本物なんだろうな、と思います。子猫でさえも預かったからには必死の蘇生を試みる。預けたのは母猫…預けたのかどうかも分からないのに。暖簾や自転車、ガラスケース。見守る物は優しくて店主が大好き。最後は社長を擬人化した事で私は少し後味が悪かったかな…。訪れた石鹸さんはどんな風になっていたのかがとても気になります。

Posted byブクログ

2016/11/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

心がほっこりする話からなる短編集。盲目の青年が営むあずかりやさんとそこにやってくるお客さんとの話を一話目は暖簾、二話目は自転車、三話目はガラスケース、四話目はお客さん自身、五話目とエピローグは白ネコの視点から語られている。彼が幸せに暮らせるように祈りたくなった。

Posted byブクログ

2016/10/31

「あずかりやさん」。ここは目の見えない店主が1日100円で何でも預かる店。預けられるものにまつわるちょっとしたミステリー要素に心がふんわりとする。預けられる物たちに詰まったたくさんの想い。それらはもうすでにただの「物」として存在しているのでは無い。預けた人の人生そのものだ。店主は...

「あずかりやさん」。ここは目の見えない店主が1日100円で何でも預かる店。預けられるものにまつわるちょっとしたミステリー要素に心がふんわりとする。預けられる物たちに詰まったたくさんの想い。それらはもうすでにただの「物」として存在しているのでは無い。預けた人の人生そのものだ。店主は物理的に「物」が見えてはいなくても、心の目で「物」を見ているのだろう。短編連作だが、話がちょこちょこ繋がっていたり、視点も「のれん」が擬人化されたものだったりして一気に読める。「のれん」がやきもちを焼くなんて、ちょっとかわいい。

Posted byブクログ

2016/10/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何でも一日100円で預かるあずかりやさん。登場人物がリンクしていて、年月も急に経ってしまったりしている。恋の相手は死んでしまったのか?そうではないと良いと思う。相澤さんが好きだなあ。点字を習ってみたくなった。

Posted byブクログ

2016/07/14

不思議な感覚のある作品でした。また、構成も好きな形で、作品世界を楽しめました。人に対する柔らかい視点の作品が好きな方は合うんじゃないかな。

Posted byブクログ

2016/03/22

主人公以外の魂から主人公のことが語られる物語。 だから主人公が何を考えて、どんな生活をしているのか本当のことは、わからない。 悪意のある人間が出てこないから、ほっこりする。 私がすごく気に入ったのは、社長の白い毛が色んな人の服に着いて外に出てるから、色んな所に旅をしている気分...

主人公以外の魂から主人公のことが語られる物語。 だから主人公が何を考えて、どんな生活をしているのか本当のことは、わからない。 悪意のある人間が出てこないから、ほっこりする。 私がすごく気に入ったのは、社長の白い毛が色んな人の服に着いて外に出てるから、色んな所に旅をしている気分になれるという描写。 かわいい。

Posted byブクログ