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ハルさん の商品レビュー

3.6

171件のお客様レビュー

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2024/05/23

妻に先立たれたハルさんは男手一つで娘のふうちゃんを育てる。ここに日常の謎を織り交ぜ、安楽椅子探偵として亡妻・瑠璃子さんが登場する。 このコンビネーションが実にいい。日常のちょっとした「なんでだろう?」や「なんだろう?」がミステリとして機能し、眼前に隠されていたドラマが提示される展...

妻に先立たれたハルさんは男手一つで娘のふうちゃんを育てる。ここに日常の謎を織り交ぜ、安楽椅子探偵として亡妻・瑠璃子さんが登場する。 このコンビネーションが実にいい。日常のちょっとした「なんでだろう?」や「なんだろう?」がミステリとして機能し、眼前に隠されていたドラマが提示される展開が実にいい。 人の心にそっと寄り添うような暖かな物語だ。

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2024/05/14

05月-04。3.0点。 妻を亡くし、一人娘が結婚する人形師が主人公。 娘の幼い頃のエピソードを、温かいミステリ仕立てにした連作。 どれもほっこりする。読みやすい。

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2024/04/20

最後ハルさんと一緒にぼろぼろ泣きそうになったけど、電車だったのでぐっとこらえました。日常の小さな出来事をハルさんとふうちゃんのやり方で、一歩ずつ歩いてきて、ラストのこの幸せな光景につながってきたんだな、というのがたまらなく良かった。

Posted byブクログ

2024/01/23

ふうちゃんの言動にいちいち空回りするハルさんはなかなかめんどくさい親ですがいい親でもあるのでしょう。/いまだ子離れしきれてないハルさんはふうちゃんの結婚式当日回想する、ビスクドール作家であり父親であることの両立に悩みつつ遭遇したいくつかの「事件」を。ハルさんの中に残っている亡くな...

ふうちゃんの言動にいちいち空回りするハルさんはなかなかめんどくさい親ですがいい親でもあるのでしょう。/いまだ子離れしきれてないハルさんはふうちゃんの結婚式当日回想する、ビスクドール作家であり父親であることの両立に悩みつつ遭遇したいくつかの「事件」を。ハルさんの中に残っている亡くなった妻の瑠璃子さんや人形ギャラリーの浪漫堂とともに対したことを。 /幼稚園卵焼き消失事件。小学四年夏休みふうちゃん失踪事件。中学二年泣いたふうちゃん事件。高校三年ふうちゃんのバイトと落とし物指輪事件。取り替えっ子ビスクドールと大学一年のふうちゃん。 /ハルさん(春日部晴彦。ふうちゃん幼稚園児のとき二十九歳)。瑠璃子(ハルさんの亡くなった妻)。ふうちゃん(風里、ハルさんと瑠璃子さんの娘。中学校ではカスちゃん)。隆くん(卵焼きに逃げられふうちゃんを疑う)。人形ギャラリー浪漫堂(球に近い体型。ハルさんの一歳年上)。にゃんち(幼稚園の古株ぬいぐるみ)。あやちゃん(小学校での友だち)。美雪(ハルさんの一歳上の姉。北海道在住)。源田のおじいさん(猫嫌いだが子どもには優しい)。高岡先生(中学校での担任)。長谷紀雄(ふうちゃんの結婚相手)。テレビ(無口な居候)。三輪坂夫妻(ハルさんの人形のオーナー、ペンション経営)。 あなたは私を理解している。私がどんなときに、どんなふうに考えて、どんなことを言うか、想像がつくでしょう?(p.52) ふうちゃんには、ふうちゃんの世界があるのだ。(p.71)

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2023/12/13

癒される本を読みたくて家の積ん読本の中から選んだ。 本作は『金曜日の本屋さん』にも登場した作品で、妻を亡くしたハルさんとひとり娘のふうちゃんの物語である。 ふうちゃんの結婚式の日にハルさんが思い出す五つの謎が、ふうちゃんの幼い頃から現在に至るまでの成長とともに描かれていく。 天国...

癒される本を読みたくて家の積ん読本の中から選んだ。 本作は『金曜日の本屋さん』にも登場した作品で、妻を亡くしたハルさんとひとり娘のふうちゃんの物語である。 ふうちゃんの結婚式の日にハルさんが思い出す五つの謎が、ふうちゃんの幼い頃から現在に至るまでの成長とともに描かれていく。 天国にいる妻の瑠璃子さんの協力を得ながら謎解きされていき、その優しい真相に心が温まった。 ハルさんの人柄が好き。人形作家という自分の好きなことを生業としている彼は、気弱で不器用だけれど、ふうちゃんをとても大切に想っている。ふうちゃんも反抗期などはあったが、やはりハルさんはかけがえのない存在なんだよね。 そういう互いを想いあう優しい気持ちがひしひしと感じられた。 今、当たり前のように過ごしているときも、いつかは… と思うと、改めて子どもと一緒に過ごせる時間を大切にしたいなと思った。

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2023/10/25

結婚式の日、お父さんのハルさんは思い出す、娘の成長を柔らかく彩った五つの謎を――児童文学の気鋭が、頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿を優しく綴った快作! ハルさん人形作家だし、たぶん心根の優しい人なんだろうけど・・・片親子育てってこんなのんびり自分本位でやれるんか? 甘...

結婚式の日、お父さんのハルさんは思い出す、娘の成長を柔らかく彩った五つの謎を――児童文学の気鋭が、頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿を優しく綴った快作! ハルさん人形作家だし、たぶん心根の優しい人なんだろうけど・・・片親子育てってこんなのんびり自分本位でやれるんか? 甘いね!と思ってしまった。性格悪いなぁ~(笑)

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2023/10/13

話の矛盾もなく伏線回収されスラスラ読める。推理小説ではあるが妄想の上に探偵のような存在があるところが寒さと無理を感じたが設定はともかく話の筋がとても良かった

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2023/09/27

早くに妻を亡くし、男手一つで娘を育てあげたハルさん。その娘の結婚式当日、いろんなきっかけで過去の出来事を回想する形で話が進んでいく。決して器用ではないけど、優しさや愛情いっぱいのハルさん。温かい気持ちになりました。

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2023/08/28

男手一つで育て上げた娘を嫁がせる。感無量だろうな…。自信なさそうだけれど一生懸命に子育てをしているお父さん(ハルさん)の深く大きな愛情が素敵でした。

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2023/05/17

父子家庭の春日部家。娘のふうちゃんを男で一人で育ててきたハルさんは、ふうちゃんの結婚式の日に、これまであった事件を思い出す。幼稚園で出会った隆くんのお弁当の卵焼きは、なぜなくなったのか…。 創元推理小説で「ミステリ」となっていて、どこがミステリなん?というような幼稚園、小学校、...

父子家庭の春日部家。娘のふうちゃんを男で一人で育ててきたハルさんは、ふうちゃんの結婚式の日に、これまであった事件を思い出す。幼稚園で出会った隆くんのお弁当の卵焼きは、なぜなくなったのか…。 創元推理小説で「ミステリ」となっていて、どこがミステリなん?というような幼稚園、小学校、中学校、高校、大学のそれぞれのエピソードが紹介される。本当に軽い謎解きであるし、どこからともなく聞こえる亡き妻、瑠璃子さんの声でいともあっさり解けてしまうので、読んでいるとあれれれ?という感じで終わる。 それぞれのエピソードは、それなりに考えられているとは思うのだが、ほとんどが会話で進むことや、引っかかる部分がないこと、謎が謎として読者に引っかからないことから、350ページほどあるが1時間程度で読めてしまう。 また、それぞれの登場人物の特徴が、これと言ってないため、キーとなる娘のふうちゃんですら何もイメージがわいてこないし、表紙の絵も違うなあという印象を受けた。 作者は童話作家なのだろうなあというのはわかるし、松谷みよ子らの「読み聞かせる児童本」などと似た雰囲気が漂う。読み聞かせにはいいかもしれないが、ちょっと音なには印象も記憶も残らない感じの一冊だ。

Posted byブクログ